【サンパウロ=外山尚之、ニューヨーク=河内真帆】新型コロナウイルスを原因とする死者数が世界で10万人を超えた。国別ではイタリアが約1万9千人で最も多く、米国(約1万8千人)がスペイン(1万6千人)を抜いて世界2位となった。欧米各国とも隔離政策などの実施で新規の感染者の増加を抑えつつあるものの、依然として収束には遠い状況だ。
米ジョンズ・ホプキンス大の集計によると、米東部時間10日午後1時半(日本時間11日午前2時半)の段階で世界の死者数が10万人を超えた。感染者数は約165万人だった。米国だけで47万人と、全体の3割弱を占める。
ニューヨークのクオモ州知事は10日の記者会見で、同州の感染者数が累計で17万人を超えたと発表した。同州だけで感染者数がスペイン(約16万人)とイタリア(約15万人)を上回る。
クオモ氏は都市機能、経済の再開に向けて抗体試験の導入が最重要だと述べた。現在、州と民間企業が協力し、抗体検査の開発を推進しているが、連邦政府が防衛生産法を発令し、さらに特別な財政支出をしなければ抗体試験を迅速に大量に導入するのは難しいとの見解を示した。