今回の
菅内閣の
閣議決定は、長年にわたって続いてきた「
従軍慰安婦問題」の局面を大きく変える転機となり得るものです。
この問題に一貫して取り組んできた当会としては、
この度の決定を心より歓迎し強く支持いたします。また、
長年にわたってこの問題に関心を寄せ、
当会の活動を支持していただいた多くの国民の皆様、
国会質問や
閣議決定に至る経過の中でご尽力いただいた
与野党の国
会議員の皆様に心より感謝いたします。
この
閣議決定は、「
従軍慰安婦問題」
の解決に向けて大きな一歩を踏み出したものですが、
今後直ちに取り組まなければならない課題が三つあります。
第一に、文科大臣は、中学校歴史教科書に「
従軍慰安婦」
を記述した
山川出版社に対し、訂正勧告を出し、
供給先の学校に対し、
ページの差し替え等の措置を取るよう行政指導をするべきです。
また、採択が進行中の高校「歴史総合」の教科書に対しても、
文科大臣が訂正勧告をすることを求めます。
第二に今回の
閣議決定の論理からは、教科書に「
従軍慰安婦」
を書くことはダメだが、「
慰安婦」
ならよいという議論になりかねません。
一般の歴史研究の対象として「
慰安婦」
を取り上げる場合とは異なり、学校で使う教科書に「
慰安婦」
を取り上げること自体が、教育上意味がないだけでなく有害です。
このことを広く明らかにし、「
慰安婦」の記述そのものを中学、
高校の教科書から一掃する課題があります。
第三に、この問題の根源となり、著しく国益を損ねた河野談話を撤回することが最終的な解決となります。
これら三つの課題の解決を目指して当会は、今後も各方面に働きかける活動を粘り強く続けていきます。国民の皆様のご支援を引き続きお願い申し上げます。