パルデンの会

チベット独立と支那共産党に物言う人々の声です 転載はご自由に  HPは http://palden.org

 西側が全面支援したのはコソボと東ティモールの独立だった。そしてウクライナを支援し、プーチンの東部四地域併合を認めないのが西側である。

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 「宮崎正弘の国際情勢解題」 
     令和四年(2022)10月6日(木曜日)
         通巻第7484号
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 東ティモール住民投票後の独立を国連は認めたが
  ドネツク、ルガンスクの住民投票の結果のロシア併合は認められな
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 『ジャカルタ・ポスト』(インドネシアの有力な英字紙)の10月5日付け「社説」に注目した。大意は次のごとし。

 「嘗てインドネシアは27番目の州として東ティモールを統治した。なぜなら旧宗主国ポルトガルが植民地を放棄したため、力の真空が生まれ、『領土保全』を維持する必要があった。
インドネシア軍が駐屯した。しかし1999年に国民投票が行われ、圧倒的多数が独立を希望した。インドネシアは西側に移住する人々を受け入れ、独立を承認した。このケースはロシアのウクライナ東部四都市併合と酷似するポイントと非類似点がある。

 東ティモールは、ポルトガルが植民地支配を放棄したため権力の空白に直面したのだ。 ロシアのプーチン大統領主権国家であるウクライナに侵攻した。
インドネシアの場合、1975年時点では共産主義分子が地域支配に動いていたため、米豪の支援を得ていた。 しかし国連は東ティモールインドネシアの正当な一部として認めたことはない。2002 年 5 月、東ティモールは独立国となり、国連に加盟した。

ロシアがヘルソン、ドネツク、ルハーンシク、ザポリージャの四地域を併合したことは、理由の如何を問わず、国際法違反だ。たとえ地域住民の過半数がロシア人であっても、『国民投票は言い訳に過ぎない。

プーチン大統領は世界の強力な指導者であって重要な役割を果たしてきた。ロシアは、国連安全保障理事会常任理事国である。ロシアウクライナ侵攻と四地域併合は、遅かれ早かれ、ロシアへの評価を否定的にしてしまうだろう。
インドネシアは、ロシアが支援する四地域での住民投票を『国連憲章違反』と認識しており、プーチン大統領東ティモールの例を教訓にするべきだろう」(以上、拙訳)。

 西側が全面支援したのはコソボ東ティモールの独立だった。そしウクライナを支援し、プーチンの東部四地域併合を認めないのが西側である。
ロシア制裁に加わっていないインドネシアは、国内でまだ東ティモール独立を認めないナショナリズムが潜在するが、影響力のあるメディアがこのような社説を掲げたことに刮目した次第である。
 □☆み□☆☆□や☆□☆□ざ☆□☆□き☆□☆□   
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 ウクライナの状況は120万同胞が中国に殺されたチベットに似ている
  重要警告「第三次世界大戦はすでに始まっている」

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ペマ・ギャルポ『中国が仕掛ける東アジア大戦争』(ハート出版)
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 副題がある。「安倍晋三が提唱したインド太平洋構想が世界を救う」。安倍不在の日本はインドに学べと説く。
 120万人のチベット同胞の生命が中国に奪われたからこそ強い警告が出来るのだ。
 「1950年代、中国の侵略に直面したチベットも、ある意味ウクライナと極めて近い状況にあった」。
チベットは世界に救援を求め、国連にも訴えたが、「同情してくれる国はインドなどあったにせよ軍隊を送ってまで助けてくれる国はなく、国連は非難決議はしても、実効力はもたなかった」
ペマ氏は少年難民として国境を越え、インドに亡命し、1965年に日本にやってきた。滞日中、あろうことか、民主主義の守護神だったアメリカが独裁中国と手を組んだ。豊かになれば中国も自由化するという呪縛は、その後の中国の振る舞いによって簡単に破られた。
しかし、ニクソン訪中とカーターの国交樹立という米中接近は副次的に不幸をもたらした。それは「中国と戦っていた(チベットやウィグルの)自由の闘士たちを見捨てることにつながった。」(82p)
災禍がはじまったのだ。
現在はどうなったか。私たちの最大の脅威として中国の軍事的脅威が目の前に現れ、香港の自由は殺され、つぎに台湾の自由が失われようとしているではないか?
戦後レジームに決別し、中国を囲む静かな戦略を実行してきた愛国政治家は突如、兇弾に仆れた。
インド太平洋構想を主導した安倍晋三は不在となったが、日本のメディアはどこも「暗殺」とは表現しなかった。

ペマ氏は大事なポイントを衝いている。
「打破しようとした戦後レジームの問題点なのだが、今の日本社会が、たとえ立場は変わっても、偉大な人物を尊敬する重いが薄れてきているのではないだろうか。またさらに言えば、偉人を尊敬する思いとは、人間社会を超えた神仏の存在を敬う心と共通したものである。人間は弱い生き物である。だからこそ私たちは強くあろうとし、何事かの理想を成し遂げようとした人への敬意を失ってはならない。それは現世において充分報われることが無く、非業の死を遂げて終わったとしても、神仏からは報われ、讃えられる存在なのだ。
戦後日本はこの宗教観を失ってしまったことで、自由や民主主義を、命を懸けて守るべきものだとういう意識も失ってしまったのである」(38p)
これが本書の肯綮である。

 靖国神社に参拝しない日本人がいる。墓地は不要、海に撒けという日本人がでてきた。国葬に反対した左翼新聞に煽られて献花しない日本人がすこしばかりいる。つまり、日本にはいま大多数の静かなる愛国者と、少数ながらけたたましい売国奴的な人々と奇妙に共存していることになる。
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