パルデンの会

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習近平は「中国が米国やその同盟国よりも強い」という妄想を抱く

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 「宮崎正弘の国際情勢解題」 
    令和五年(2023)4月14日(金曜日)
        通巻第7706号 
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台湾併合は習近平にとって、一種強迫観念
習近平は「中国が米国やその同盟国よりも強い」という妄想を抱く
********************************* トランプ政権下、ポンペオ国務長官の顧問を務めた余茂春は祖国統一(台湾併呑)という妄想に取り憑かれた中国共産党の動機を次の四つに分析した。
 台湾併呑は習近平にとって、一種強迫観念となっている。毛沢東並ぼうという野心と焦燥がそうした認識の基底にあるらしい。

 第一に中国共産党が台湾統一は中国共産党の政治的正統性の主要な基盤であり、中華思想の中軸と考えていることが問題なのだ。
そのために人民解放軍のレゾンデートルがある。資本主義の「悪」から全人類を解放することが使命だと思い込んでいる。
 中国共産党からみれば、1949 年に台湾に逃亡した国民党を一掃できなかった。だから解放の使命を達成できていないという認識となる。

 第二に、習近平は、中国が米国やその同盟国よりも強いという妄想に駆られている。実際、習近平の最近の言葉、「東は興隆し、西は衰退した」という歴史観は、毛沢東の言葉を反映している。
中国の野心は、自らが世界的な超大国であることを証明したいという根深い欲求が動機であり、台湾を奪取することは、習近平の世界的な力の均衡状況を覆し中国が正しいことを世界に証明できると考えている。

 第三に、中国共産党は、台湾の民主化が中国の民衆に不安定な影響を与えることを恐れている。まさに偏執的であるが、一方で台湾における自由の擁護、その環境活動、革新の精神は、北京の愚かな支配下で生活する何百万人もの中国庶民に影響を与えている。
 これらが習近平の世界秩序覇権への障害となるからだ。

 第四に、中国共産党の台湾侵攻準備は、軍隊の存在証明となり、中国が基軸という身勝手な外交を可能にする。
すでに人民解放軍は、異様な軍事能力を構築した。サイバー、宇宙、深海、超音速兵器、電磁兵器などの分野を含め、重要な近代戦を展開する能力において刮目するべき進歩を遂げた。
 こうした強迫観念は中国vs米国。そして同盟国という構造においての重大な変化である。  台湾は自由と民主主義の標識として機能するだけではなく、自由で開かれたインド太平洋地域にとって不可欠な、戦略的なチョークポイントである。

     ◎☆□☆み□☆☆□や☆◎☆□ざ☆□☆◎き☆□☆◎