パルデンの会

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韓国野党・共に民主党の都鍾煥(ト・ジョンファン)議員らは中国政府の招待を受けチベット自治区を訪問し、現地で中国によるチベットの人権弾圧について「70年前のこと」と発言した。

チベット亡命政府は「中国による宣伝、扇動と抑圧的な統治の正当化に利用されたことは遺憾」「中国はチベット人を120万人以上殺害し、6000カ所以上の寺院を破壊した」などとした上で、共に民主党議員らに「チベット人の苦痛に関心を持ってほしい」と要求した。

 

韓国国内の政争は国境線の内側にとどめるべきだ【6月27日付社説】

2023/06/27 17:06

 

 チベット亡命政府は韓国野党・共に民主党の都鍾煥(ト・ジョンファン)議員らを批判しているという。都議員らは中国政府の招待を受けチベット自治区を訪問し、現地で中国によるチベットの人権弾圧について「70年前のこと」と発言した。これに対してチベット亡命政府は「中国による宣伝、扇動と抑圧的な統治の正当化に利用されたことは遺憾」「中国はチベット人を120万人以上殺害し、6000カ所以上の寺院を破壊した」などとした上で、共に民主党議員らに「チベット人の苦痛に関心を持ってほしい」と要求した。一連の批判を受け韓国の禅宗系仏教宗団「曹渓宗」も遺憾の意を表明している。

 中国が1950年代に武力で併合したチベットは、新疆ウイグル自治区や香港と共に中国における深刻な人権問題として国際会議などでは常に取り上げられ、中国における人権の尺度とも言われている。最低限の常識や国際的な感覚さえあれば、中国共産党からの招待は当然断るか、その言葉は慎重を期さねばならない。ところが韓国の議員団は現地で中国報道官のような言動を示した。共に民主党は今月初めに李在明(イ・ジェミョン)代表が福島汚染水関連の「韓中連帯」のためにケイ海明・駐韓中国大使の公邸を訪問し、その場でケイ大使が内政干渉発言を行い習近平国家主席にへつらった際にはその立会人となってしまった。

 共に民主党は先日オーストラリア、フィジーマーシャル諸島など太平洋の18カ国の政府に「福島汚染水放流問題での連帯」を呼びかける書簡を送ったが、これも大きな問題になっている。韓国政府が先月、太平洋の島国と行った首脳会議後の共同宣言で、「汚染水は国際法と国際的な基準に合わせて処理しなければならない」との立場をすでに表明したにもかかわらず、共に民主党はこの問題で再びこれらの国々と接触した。これは明らかに無用な行動であり、外交的な常識にも反するものだった。

 

 

 共に民主党による一連の動きはどれも内政と関係している。過度な親中姿勢を示すことについては、「米国や日本など自由民主主義陣営との関係強化を目指す尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権との対立軸を設定するため」と多くの識者が指摘する。荒唐無稽なデマに過ぎない福島原発処理水の韓半島流入問題もそうだ。国民の不安を刺激し、来年の総選挙に利用することが目的だ。

 「国内におけるあらゆる政争は国境線の内側にとどめよ」という言葉は「内政は外交に影響を及ぼしてはならない」という金言としても通用している。共に民主党は絶対多数議席を持ち国会を掌握しているが、それでも野党であることに変わりはない。外交は基本的に政府が権限を持ち責任をもって行うものであり、外交に関する限り野党は守るべき一線がある。共に民主党はその一線をあまりにも越えており、国内での政争以外には何も見えていないのだ。

 

朝鮮日報朝鮮日報日本語版