歴史的大失態。ハマスの「イスラエル攻撃」に回った米バイデンの9000億円
世界中の人々に衝撃を与えた、パレスチナのガザ地区を実効支配する「ハマス」によるイスラエルへの大規模な攻撃。民間人を人質に取るというハマスの卑劣な手口には各国から大きな批判が湧き上がっていますが、なぜこのタイミングで彼らはイスラエル攻撃に踏み切ったのでしょうか。今回のメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』では米国在住作家の冷泉さんが、考えうる原因を3つ上げ、それぞれについて詳しく解説。さらに今後の展開について、最悪のシナリオを含めた自身の見立てを記した上で、「単に中東の事件に終わりそうではない」との見解を示しています。
※本記事は有料メルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』2023年10月10日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。
国際社会に動揺を与える。誰がハマスにイスラエル攻撃をけしかけたのか
2023年10月7日、ガザ地区を実効支配している武装行政集団「ハマス(ハッマース)」により、イスラエルに対する大規模な奇襲攻撃が実施されました。具体的には、5,000発とも言われるロケットによる大規模な飽和攻撃、そしてこれと同時に多数のゲリラを越境させてイスラエル領内に侵入させて、陸上からの攻撃と多数の誘拐を行っています。
現時点でアメリカで報道されている数字としては、
となっています。具体的には、ガザとイスラエルの境界から5キロという場所、具体的にはレイムというキブツ(入植地)に近い砂漠の中で行われていた音楽祭(トランス・ミュージックが主体の週末通しで行われる大規模イベント)への攻撃が行われました。明らかにこのイベントを狙ってミサイルが撃ち込まれ、同時に簡易なパラグライダーなどで越境した兵士が陸上から侵入しました。
イベント自体は3,500名程度が参加していた模様ですが、少なくとも250の遺体が確認されていると同時に、女性や子どもを含む多くの参加者が誘拐されているようです。
ハマスの攻撃は明らかにイスラエルと国際社会を震撼させるのが目的であり、徹底的な情報管理がされていました。また、この音楽祭への攻撃が示すように、過去20年間続いてきたガザ地区をめぐる、ハマスとイスラエルの紛争とは、全く次元の異なるものでした。具体的には、3点が指摘できます。
1つは、陸上からの越境です。ハマスは、ガザとイスラエルとの間に秘密のトンネルを沢山建設しています。これは生活物資の輸送ルートなど民生用のものもありますが、中には工作員をイスラエル領内に侵入させて破壊工作を行うためのものもあります。ですから、厳密に言えばミサイルの撃ち合いだけでなく、陸上からの攻撃をしたことはあります。
ですが、今回はガザ地区とほぼ同じ面積のエリアを、一旦はハマスの地上兵力で占領した形を取りました。これは21世紀になってからは初めてだと思います。手段としては、国境の鉄条網を切って突破、また軽飛行機(パラグライダーなど)による越境、事前に侵入させていた工作員との連動などです。
これは、ハマスとしても初の行動であり、もっと言えばイスラエル領に敵兵の地上からの侵入を許したのは、50年前の第四次中東戦争でエジプト軍の侵入を許して以来のことになります。ハマスとしては、それだけイスラエルを怒らせ、国際社会に動揺を与えたいという戦争目的があったということになります。
民間人を手当たり次第に誘拐するハマスの悪質さ
2つ目は、大量のロケット(ミサイル)攻撃です。過去にも、ハマスがガザの支配権を確立して、イスラエルと睨み合いとなったこの20年間に、数回ほど両陣営が激しくミサイル攻撃の応酬を行ったことはあります。また、このために、イスラエルは独自に開発したアイアンドームというミサイル迎撃システムを保有しています。
ですが、今回はアイアンドームの迎撃能力をはるかに超える密度での攻撃を実施してきました。これは全く予想外でした。実際に大変な量のミサイルの搬入が行われたことを、少なくともイスラエルの諜報機関は捕捉できなかっただけでなく、そもそも世界の軍事闇市場では、ロシアが猛烈な勢いでミサイルを買いまくっていた中で、遂には北朝鮮の製造能力にまで頼る状況があるわけです。一体、どうやってハマスはこれだけのロケット(ミサイル)を用意したのかが謎となっています。特に資金面が疑われます。
3つ目は、誘拐作戦です。とにかく、ハマスのゲリラと思われる連中が、女性や子どもを具体的に誘拐する映像が出回るという恐ろしい状況になっています。人質には外国人も含まれ、アメリカ人もいるという説もあります。この問題ですが、過去も、ハマスはイスラエル人を誘拐して人質にするということはやっていました。
当初は、誘拐した人質を使って資金を得るようにしていたのですが、イスラエル側としては、そうした誘拐事件に備えて「交換要員としての戦争捕虜」を蓄えるようになっていました。例えば、2006年にハマスはイスラエルの兵士を誘拐して、イスラエルでは大騒ぎになったのですが、その際にハマスが誘拐したのは、たった1名でした。ですが、今回は兵士だけでなく、民間人を手当たり次第に誘拐する、しかも女性や子どもまでという前代未聞の状況になっています。
ということで、攻撃の悪質さに対して、イスラエルのネタニヤフ首相は「ハマスへの宣戦布告」を行いました。これによって、イスラエル国防軍(IDF)は大規模な予備役の招集を行いつつ、あらゆる種類の作戦を実施できることになっています。アメリカでは、ガザ地区への陸上侵攻の噂が報じられており、既に相当な兵力が国境周辺に集結しているという情報もあります。
最新の状況は以上の通りですが、では、このような事態に立ち至った原因はどこにあるのかというと、アメリカでは様々な議論があります。大きく分けるのであれば、原因として指摘されているのは次の3点です。
大きな動乱を発生させたいという動機を持つ国
1点目は、とにかくイランに大きな動乱を発生させたいという動機があるという説明です。現在のイランの大統領ライシ師は、イスラム法学者で検事総長経験者というゴリゴリの保守です。特に内政面での保守主義を代表する人物であり、悪名高い「道徳警察」を主導しているわけで、例えば女性の権利を認めるといった近代化には徹底弾圧をもって臨む政権と言えます。
その一方で、女性の権利拡大を含めた社会の近代化を求める運動は、非常に根強いものとなっています。そんな中で、例えば今回は獄中にいる女性人権活動家のモハンマディ氏がノーベル平和賞を受けるなど、欧米からの批判が強まっているわけです。ですが、ライシ大統領としては「女性が公共の場でスカーフを被らない」とか「女性が男性のサッカーの試合を見物に行く」などというのは、絶対に認められないようです。サッカー観戦は一度はテスト的に認めたこともあるのですが、再び禁止になっています。
こうした国内対立は、非常に厳しいものです。例えば、今から45年前、イラン革命の際には「親米的なパーレビ国王が、伝統を破壊して近代化をして格差が広がった」という不満が爆発して、時代の流れに逆行するような「革命」が起きてしまいました。パーレビは勿論、腐敗した政権であって崩壊したのは自分が悪いという面はあるのですが、行き過ぎた反動が45年も続く中で、社会には明らかな不安定があるわけです。
そんな中で、政権としては「アラブの大義」つまり「イスラエルを敵視する」ということでしか、国をまとめられないという事情が成り立っています。また、欧米の主導で国際社会から経済制裁を受けているという中での、民衆の不満もあるのですが、これも制裁を解除してもらって経済を立て直す方向ではなく、より「イスラエルに厳しく当たって」国内をまとめるという流れにせざるを得ないようです。
また、ロシアがウクライナで苦戦することで、この地域における影響力を割く余裕がないということも、イランの危機感を強めているということがあります。特に、アルメニアがアゼルバイジャンとの紛争に完全敗北して、ナゴルノ・カラバフを失った事件は、イランに相当な危機感を植え付けた可能性はあります。
2点目としては、サウジアラビアとイスラエルの急接近という問題があります。勿論、イランとしてはサウジとの間では長年の確執があります。そもそもの敵と敵が同盟するというのは、何も変化がないということもできます。ですが、理念上の宿敵であるイスラエルと、ペルシャ湾を挟んで対立している隣人であるサウジが物理的に接近するというのは、イランにとってはやはり大きな脅威になります。
では、どうしてサウジとイスラエルが接近するのかというと、彼らは米国のプレゼンス低下の中でのサバイバル策として手を組んでいるわけですが、それだけではありません。イスラエルという国は、準英語圏として、ハイテク、特にソフト産業の分野で近年、飛躍的な躍進を遂げています。また風光明媚な場所や歴史遺産、更には食文化などをアピールしての観光立国も目指しています。
一方のサウジも、脱石油時代へ向けて、過去に蓄積した財力をベースに、ハイテク、金融などの分野へ進出し、経済の近代化を志向しています。ですから、この2つの国は軍事面だけでなく、平時の地域経済活性化という面でも協調関係を組もうとしているわけです。
これはイランにとっては大きな脅威です。イランでは聖職者が権力を握る限り、根本的な近代化はできません。脱石油をやらねばならないのは事実ですが、できないのです。そうした自縛状態にあるイランから見れば、サウジとイスラエルが協力して強い脱石油の近代化を進まれれると、これは軍事面以上の脅威になります。そう考えると、この同盟を何としても破壊したいという強い動機がイランにはあることになります。
イランからハマスに流れた「バイデンの9000億円」
3点目ですが、イスラエルとアメリカの油断という問題が指摘できます。まずイスラエルですが、ネタニエフという人は保守強硬派で有名です。ですが、今回の政権では、成長著しい平時の経済を止める訳にはいかない中で、軍事的な強硬姿勢を打ち出せずにいました。そんな中で、ロシアの影響力低下を計算して、北のシリア、レバノン方面におけるヒズボラへの攻撃をチョコチョコやっていたのです。また、西岸でのトラブルへの対処はしていました。
その一方で、南部のガザでこのような陰謀が着々と準備されていたことについては、恐らくはイスラエル建国以来最悪の「諜報活動の失敗」だという批判があります。まだ現時点では断定はできませんが、イスラエルでは「攻撃を受けてネタニエフを中心に団結する」モメンタムよりも「攻撃の兆候を見抜けず戦争を回避できなかった」責任から首相を批判する声のほうが大きくなるかもしれません。
アメリカの油断はもっと本質的なものです。まず2017年から21年のトランプ時代には、アメリカとイランの関係は最悪でした。トランプの意図は、アメリカの保守派における革命以来のイランへの憎悪を政治利用するだけであり、この地域の将来像などは全く関心外でした。従って、制裁継続、攻撃の威嚇、要人の暗殺、在イスラエル大使館のエルサレム移転など、とにかくアメリカの保守の喜ぶ行動を積み重ねただけでした。
一方これを引き継いだバイデンには、オバマがやったように制裁解除へ向けての工作をする覚悟はありません。トランプが引きずり出したアメリカの保守世論を前提にすると不可能と判断したのだと思います。ですが、トランプとは違って、イランへ憎悪をぶつけるだけでは済まないと思ったのか、ある歴史的なミステイクを起こしてしまいます。
それは、今年、2023年の8月に合意されて9月に実施された、イランに抑留されていた5名のアメリカ人の交換という措置です。交換というのは、身代金を払うのではなく、6ビリオン(60億ドル=9,000億円)という「制裁により凍結されていたイランの資金」の凍結解除を行うというものでした。
バイデン政権は、この6ビリオンは、まずイランのカネであるから、元来の所有権はイランにあるということ、また実際にカタールの銀行口座から動かされていないことを確認したということ、合意ではこの資金を軍事目的に利用することは禁止されており人道目的の支出しか認められないという合意をしていたとしています。
事態の推移にもよるので、100%断定はできませんが。この9,000億円というカネが、イランからハマスに流れたということは十分考えられると思います。イランは、経済制裁を受けていますから西側とは自由にカネのやり取りはできません。ですから、巨額の支払いを外貨建で決済することは原則としてはできません。
ですが、このカタールにある金を担保にしてカネを借りる、その場合に政治的制約があるので担保としては半分とか4割とかということになるのかもしれませんが、そもそも巨額なカネです。この「バイデンの9,000億円」があるおかげで、ハマスに相当の援助を行うことは可能になったという説明は、本当のところは証明不可能であるにしても成立します。
それほど報道としては出ていない「ハマスの事情」
だとしたら、これはバイデンの歴史的失態であり、カーターのイラン人質救出作戦失敗、レーガンのイラン・コントラ事件というアメリカの対イラン政策の失敗の歴史に新しい1ページを加えるかもしれません。ここからは推測ですが、バイデンはこの9,000億円で、イランを懐柔できるという計算ミスをした可能性があります。ロシアの影響力が低下する中で、サウジとイスラエルが接近する、これに対してイランが黙っていてくれることを期待して、このような巨額なカネを凍結解除した、そんな判断があるとしたら、これは大変です。
もしかしたら、国務省と国防総省は絶対的な意見がない、議会も下院は機能不全で上院はキーパーソンの1名は死去、1名は判断力低下という中で、周囲が良かれと思って「大統領に最終的な決断を」求め、バイデンが見事に判断ミスをしたということもありそうです。
一方で共和党も問題を抱えています。議会下院で、強硬派8名が結束してマッカーシー下院議長を解任に追い込み、現在は正式な議長は不在です。仮議長はいますが、国家機密へのアクセス権はないようで、次期議長選出以外の実質的な審議の進行は禁じられています。ということで、アメリカの議会下院としては臨時の決議などできない状況なのです。これもまた大変な油断というしかありません。
まだそれほど報道としては出ていませんが、4点目としてハマスの事情もあるのかもしれません。イスラエルの経済成長と、世界的な資源高などでイスラエルからの物資の価格が高騰し、地域経済の困窮が悪化していた可能性はあります。また、イスラエルに取られた人質を家族のことを考えると、そろそろ奪還したいので、なにか仕掛ける必要が切迫していたのかもしれません。
これも憶測ですが、イランに経済援助を求めたら、カネだけやる訳にはいかない、イスラエルに向けて、自分たちの代わりに派手な攻撃をしてくれることを条件に、戦費と生活資金を出すというようなオファーで、これを呑むしかなかったのかもしれません。とにかく、今回の攻撃の規模は、報復されるとガザが破壊されて膨大な犠牲を伴うスケールです。勝算があってハマス自身が喜んでやったということ「だけ」ではないように思われます。
さて、今後の展開ですが、まだ戦争が始まったばかりで展開を読むのは非常に難しいと思います。今後についてはランダムに10点ほど箇条書きで指摘しておきたいと思います。
1)バイデン政権に取っては、かなりのダメージになる可能性あり。現時点では、60億ドル凍結解除の問題は、FOXニュースなど保守メディアが騒いでるだけだが、全体に広がると大変なことに。この流れで、政権崩壊、出馬断念という可能性も否定できない。
2)トランプも同じように不利になるだろう。いかにも戦時の大統領には不適切というイメージがあるし、実際に大統領時代にイスラエルから知り得た安全保障上の機密事項をロシアに流していた疑惑もある。その情報がイラン経由でハマスに伝わっていた可能性もある。トランプは、長女一家がユダヤ教徒なのでイスラエル支持だとしており、エルサレムを首都と認識するなどと言っていたが、本音の部分はアンチユダヤの匂いがするというイメージもあり、不利になる可能性。
ハマスとヒズボラがイスラエルを挟撃する最悪のシナリオ
3)共和党内の紛争で、連邦下院議長が空席という事態は大問題。再出馬しないと言っていたマッカーシーが、本稿の数時間前に改めて出馬を示唆している。もしかすると、有事ということでマッカーシー返り咲きという展開も。その場合は、保守強硬派には汚点が残りそう。
4)共和党内では、ズバリ、ニッキー・ヘイリー元国連大使の人気が上昇する可能性。軍事タカ派、西側同盟重視の彼女は、早速「イスラエル全面支持、テロ警戒」の演説をぶって話題になっている。本稿の数時間前には11ミリオン(16億円)の選挙資金を一気に集めたというニュースも。
5)イランにまだ資金的な余力があり、南部からハマス、北部からヒズボラが強力に動いて、イスラエルを挟撃する。これが最悪シナリオで、こうなると大規模な話になる。ただ、本気でこれをやるなら、同時奇襲であり、そうしなかった以上は、そこまでは仕掛けないと言う考え方もある。
6)イスラエル国防軍のガザ領内地上侵攻は、現在のような状況が続くと可能性はある。また実際にそのような事例もある。その一方で、既にイスラエルはガザの電力の8割を止めていて人道危機が始まっているという報道もある。イスラエル軍が「やり過ぎる」と国際社会から異論が出て、イスラエルの立場は悪くなる。
7)ウクライナのゼレンスキーは、速やかにイスラエル支持を表明した。細かく見ていかないと分からないが、単に西側同盟の延長という意味合いだけでなく、ロシア正教会によるユダヤ人差別との決別、そして間接的ながらスターリンを排除するためにナチの侵攻を許した過去との決別を意味するのであれば、かなり決定的な判断。
8)ちょうど、訪中していた民主党上院院内総務のチャック・シューマーは、習近平に対して、イスラエル支持を迫ったようだが、習近平は中立を維持の構え。これは既定路線。ただ、この訪問は「米中首脳会談の地ならし」であり、習近平はゴーサインを出しているようだが、肝心のバイデンが今回の一件でボロボロになると再び米中関係には不透明感も。
9)岸田総理はイスラエルとハマスについては、「どっちつかず」のコメントを出して、一部では不評のようだが、これは日本の基本的な国策。今、変更するのは不適当だし不可能。イスラエルの経済成長に合わせて、日本との直行便(エル・アルとNHなど)就航という話もあったが、これはとりあえず棚上げの見通し。
10)アメリカ国内では、イスラエル支持の動きと同時に、パレスチナ支持のデモも全国で起きている。連邦議会でも、下院民主党内左派にはパレスチナ支持派があり、民主党として一枚岩というわけでもない。
11)超楽観シナリオとしては、人質交換がメインの問題となり、イスラエルが「このために確保していた人質」を出すことで、ディールが成立する可能性。可能性としては高くはないが、話が進めばスピーディーな展開も。ちなみに、米国株は、原油価格が一気に動かなかったので平穏に推移しているが、防衛関連株が上がっており。市場としては様子見ということか
いずれにしても、今回の事件は、単に中東の事件というだけでなく、欧州と米国を巻き込んだ様々な影響をもたらしそうです。以降の展開をとにかく慎重に見守って参りたいと思います。
※本記事は有料メルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』2023年10月10日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。