先日ジェツン・ペマ女史 講演会「明日への対話」に参加して チベット文化、文明が時を刻んできたものが実は我々が忘れかけてきたものであり、いち早く欧米社会が気がついて来た事を感じました
■ホリスティックとは
1926年にジャン・クリスチャン・スマッツという思想家が「ホーリズム(holism)と進化」という著作
の中で「holism」の形容詞として初めて「Holistic」という造語を使いました。
Holisticという言葉は、ギリシャ語のholos(全体)を語源としています。そこから派生した
whole,heal,holy,health…などがあり、健康(health)という言葉自体がもともと『全体』に根ざして
います。
現在、「ホリスティック」という言葉は、「全体」「関連」「つながり」「バランス」といった意味を
すべて包含した言葉として解釈されています。的確な訳語がないため、そのまま「ホリスティック」と
いう言葉が使われていますが、意味する内容は決して新しく輸入された考えではなく、もともと東洋に
根づいていた包括的な考え方に近いものといえます。
■ホリスティック医学の定義
日本ホリスティック医学協会ではホリスティック医学ということを次のように規定しています。
1、ホリスティック(全的)な健康観に立脚する
人間を「体・心・気・霊性」等の有機的統合体ととらえ、社会・自然・宇宙との調和にもとづく包括的
、全体的な健康観に立脚する。
2、自然治癒力を癒しの原点に置く
生命が本来、自らのものとして持っている自然治癒力を癒しの原点におき、この自然治癒力を高め、増
強することを治療の基本とする。
3、患者が自ら癒し、治療者は援助する
病気を癒す中心は患者であり、治療者はあくまでも援助者である。治療よりも養生、他者療法よりも自
己療法が基本であり、ライフスタイルを改善して患者自身が「自ら癒す」姿勢が治療の基本となる。
4、さまざまな治療法を総合的に組み合わせる
西洋医学の利点を生かしながら中国医学やインド医学など各国の伝統医学、心理療法、自然療法、栄養
療法、手技療法、運動療法、などの各種代替療法を総合的、体系的に選択・統合し、最も適切な治療を
行う。
5、病への気付きから自己実現へ
病気や障害、老い、死といったものを単に否定的にとらえるのでなく、むしろその深い意味に気づき、
生と死のプロセスの中で、より深い充足感のある自己実現をたえずめざしていく。
「と言ったホリスティックの定義ずけの上で 教育を論じると」
■ホリスティック教育(英語 Holistic Edcation)とは、人はみな、地域や自然界との関わりを持ち、
思いやりや平穏などの精神的価値観を追い求めることで、自己の存在証明、人生の目的や意味を見出し
ていく次のような考え方に基づいて行われる教育のことである。ホリスティック教育は、人々の内に秘
められている命への尊厳と、学ぶことに対する大きな喜びを引き出していくことを目指している。この
定義は、専門誌「ホリスティック教育評論(Holistic Education Review)」(現在の「出会い:価値と社
会正義のための教育(Encounter: : Education for Meaning and Social Justice)」よりの引用で、こ
の考え方の提唱者、ロン・ミラーによる定義である。
ホリスティック教育という用語は、オルタナティブ教育の中でも、より民主的で人道的な性格のものを
意味して用いられる事が多い。ロビン・アン・マーチンの言葉を借りれば、「ホリスティック教育は、
経験的な学びを行うことを重んじ、学習環境の中でも、信頼や人間の根本的な価値に重きを置いている
という点で、他の教育とは異なるもの」と言えるであろう。全体論という概念は、どんな学問領域にお
ける既存の体系も、その一部を構成する部分の総和によって、理解されたり、説明されたりするような
ものではないという考えを意味する。全体論に従えば、体系全体がそれを構成する部分部分を左右する
のである。全体論的な物事の捉え方では、人間の可能性を狭く限定するのではなく、何層にもまたがる
意味や経験を包含し統合しようと試みるのである。
チベットのTCVの教育は、チベット人が何年も暮らしてきた伝統が育まれいるが、それが近代文化でいう『ホリスティック教育』というものに他ならないことを知りました。また現在の中国との対応で我々と違う動き方がチベット人にあるところが、この辺から理解できる感じがします。