(後段 を読むと政権に鉄槌を下したくなる)
全国の学校で子どもたちに奇妙な文書が配られているのをご存じだ
ろうか。手もとにあるのは「小学校段階の児童用」と注釈があるものだが、わざわざそう書いているということは中学や高校でも配っている…ようですね。文部科学省のサイトによると。
何人かの読者が教えてくれた上に、甥っ子がもらってきたと弟も知らせてくれた。私と同じ違和感を感じたらしい。やはり兄弟である(笑)。文部科学省のサイトにはこちらはないので引き写す。
<新学期を迎えるみなさんへ>というタイトルで署名は<内閣総理大臣 菅直人>だ。下に<文部科学大臣 高木敏明>とも。
文書はこう書き出す。
<みなさん、入学、進級おめでとうございます。この4月から、また新しいお友達をたくさん作って下さい。>
で、こんなものを配る理由として、
<みなさんは、この4月、希望に満ちた春を迎えるはずでした。しかし、この春は、私たちにとって、とてもつらい春になってしまいました。ご存じのように、3月11日、あの大地震と津波が日本をおそったのです。>
あとは胸の悪くなるような説教ばかり。曰く、一日も早く、みんなが楽しく学べる学校を作れ、避難してくる児童を優しく迎えろ、などなど。桜前線を引き合いに出して、自然は素晴らしいが津波みたいに牙をむくこともある云々。原発事故にも書かれているがオノレの無策や進行中の危険性には全くふれずに、現場の人びとの頑張りの<姿を忘れないでください>だと。
そのあとが凄い。
<みなさんも、もっともっと身体を鍛え、判断力を養い、やさしい心を育んで、他人のために働ける人になってください。>
どははははは。<判断力>?菅さん、あんただけには言われたくない。
官邸に巣くっている極左集団を私は「やらなくていいことばかりやり、やらなくてはいけないことができない」人びとだとずっと言ってきた。その究極がこれですね。
こんなことは朝礼で校長先生が言えばいいことなのである。それも「さらっと」でいいと思う。あとは何かおきるたびに担任の先生が説明すればいい。そこに道徳的なことや説教じみたことはむしろ入れてはいけない。
子どもたちには子どもたちの日々があり、未来がある。起きたことを咀嚼していくのも子どもたちの人生だ。それを総理大臣の名前でオノレの価値観を押しつけてくるというのは、いかにも菅さんらしい独裁国家的な発想である。
しかし、そんな思想的なことよりももっと悪辣で卑劣な策謀が背後にあると私は考えている。
甥っ子のように子どもたちはこの文書を家に持ち帰る。当然親も読むだろう。まさかと思うが人によっては「菅さんて優しい立派な人だ」と思うかも知れない。
24日は統一地方選挙の後半戦である。ここで負けるといよいよ民主党内で「菅おろし」が始まる。それを防ぐためのこれは「選挙運動」なのではないか。全国津々浦々の有権者に、子どもの手を使って宣伝ビラをばらまくという、許しがたい行為なのではないか。
こういう視点で大マスコミは決して報じない。しかし、現場でこれから選挙戦を闘おうという他党の候補者たちにしてみれば、たまったものではないだろう。そうした声も聞こえてくるので、ここに私は指摘しておくのである。
「やらなくていいことばかりやり、やらなくてはいけないことができない」といえばこれもそうである。大マスコミはなぜか「わざとのように」ほとんど報じないのでご存じなかった向きも多いのではないか。
<特使で訪中、戴氏と会談=胡主席宛てに首相親書-笹森氏>
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2011041300875
<笹森清内閣特別顧問が菅直人首相の特使として中国を訪問し、戴秉国国務委員と会談していたことが13日分かった。笹森氏が同日、首相官邸を訪れ、首相に報告後、記者団に明らかにした。
笹森氏は10日に訪中し、11日に北京で戴氏と約1時間会談。胡錦濤国家主席宛ての首相親書を渡すとともに、東日本大震災での中国政府の支援に謝意を伝えた。>
よく読まなくてはいけない。笹森清内閣特別顧問が首相官邸を訪れて、はじめて明らかになったのである。官邸にはクラブ記者が詰めているので隠せなかったわけだが、行くこと自体をなぜ黙っていたのか。
そもそも原発の事態も収束していないなかで、なぜ一国だけに特使を派遣するのか。以前も書いたが支那からの救援隊はろくな働きをしなかった。それよりも100億円を集めてくれるなどはるかに助けてくれた台湾にこそ誰かがお礼に行くべきでしょう。
また何か薄汚いことをしている感触がある。尖閣ビデオから原発まで、あらゆることを国民の前から隠すセクト体質の極左官邸がやることは何ひとつ信用できない。
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何人かの読者が教えてくれた上に、甥っ子がもらってきたと弟も知らせてくれた。私と同じ違和感を感じたらしい。やはり兄弟である(笑)。文部科学省のサイトにはこちらはないので引き写す。
<新学期を迎えるみなさんへ>というタイトルで署名は<内閣総理大臣 菅直人>だ。下に<文部科学大臣 高木敏明>とも。
文書はこう書き出す。
<みなさん、入学、進級おめでとうございます。この4月から、また新しいお友達をたくさん作って下さい。>
で、こんなものを配る理由として、
<みなさんは、この4月、希望に満ちた春を迎えるはずでした。しかし、この春は、私たちにとって、とてもつらい春になってしまいました。ご存じのように、3月11日、あの大地震と津波が日本をおそったのです。>
あとは胸の悪くなるような説教ばかり。曰く、一日も早く、みんなが楽しく学べる学校を作れ、避難してくる児童を優しく迎えろ、などなど。桜前線を引き合いに出して、自然は素晴らしいが津波みたいに牙をむくこともある云々。原発事故にも書かれているがオノレの無策や進行中の危険性には全くふれずに、現場の人びとの頑張りの<姿を忘れないでください>だと。
そのあとが凄い。
<みなさんも、もっともっと身体を鍛え、判断力を養い、やさしい心を育んで、他人のために働ける人になってください。>
どははははは。<判断力>?菅さん、あんただけには言われたくない。
官邸に巣くっている極左集団を私は「やらなくていいことばかりやり、やらなくてはいけないことができない」人びとだとずっと言ってきた。その究極がこれですね。
こんなことは朝礼で校長先生が言えばいいことなのである。それも「さらっと」でいいと思う。あとは何かおきるたびに担任の先生が説明すればいい。そこに道徳的なことや説教じみたことはむしろ入れてはいけない。
子どもたちには子どもたちの日々があり、未来がある。起きたことを咀嚼していくのも子どもたちの人生だ。それを総理大臣の名前でオノレの価値観を押しつけてくるというのは、いかにも菅さんらしい独裁国家的な発想である。
しかし、そんな思想的なことよりももっと悪辣で卑劣な策謀が背後にあると私は考えている。
甥っ子のように子どもたちはこの文書を家に持ち帰る。当然親も読むだろう。まさかと思うが人によっては「菅さんて優しい立派な人だ」と思うかも知れない。
24日は統一地方選挙の後半戦である。ここで負けるといよいよ民主党内で「菅おろし」が始まる。それを防ぐためのこれは「選挙運動」なのではないか。全国津々浦々の有権者に、子どもの手を使って宣伝ビラをばらまくという、許しがたい行為なのではないか。
こういう視点で大マスコミは決して報じない。しかし、現場でこれから選挙戦を闘おうという他党の候補者たちにしてみれば、たまったものではないだろう。そうした声も聞こえてくるので、ここに私は指摘しておくのである。
「やらなくていいことばかりやり、やらなくてはいけないことができない」といえばこれもそうである。大マスコミはなぜか「わざとのように」ほとんど報じないのでご存じなかった向きも多いのではないか。
<特使で訪中、戴氏と会談=胡主席宛てに首相親書-笹森氏>
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2011041300875
<笹森清内閣特別顧問が菅直人首相の特使として中国を訪問し、戴秉国国務委員と会談していたことが13日分かった。笹森氏が同日、首相官邸を訪れ、首相に報告後、記者団に明らかにした。
笹森氏は10日に訪中し、11日に北京で戴氏と約1時間会談。胡錦濤国家主席宛ての首相親書を渡すとともに、東日本大震災での中国政府の支援に謝意を伝えた。>
よく読まなくてはいけない。笹森清内閣特別顧問が首相官邸を訪れて、はじめて明らかになったのである。官邸にはクラブ記者が詰めているので隠せなかったわけだが、行くこと自体をなぜ黙っていたのか。
そもそも原発の事態も収束していないなかで、なぜ一国だけに特使を派遣するのか。以前も書いたが支那からの救援隊はろくな働きをしなかった。それよりも100億円を集めてくれるなどはるかに助けてくれた台湾にこそ誰かがお礼に行くべきでしょう。
また何か薄汚いことをしている感触がある。尖閣ビデオから原発まで、あらゆることを国民の前から隠すセクト体質の極左官邸がやることは何ひとつ信用できない。
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