パルデンの会

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フィリピン救援に海自最大艦「いせ」など3隻、1000人規模派遣

勝谷誠彦氏有料ブログより


 行けぇ!わが精強無比なる自衛隊よ。朝から拳を握りしめて大興奮だ。一昨日、昨日のこの日記でずっと提言してきたことだが、まさか出動する艦までそこに書いたものになるとは思わなかった(笑)。
 政治的決断の速さ、命令されてすぐに即応できる練度の高さ、ようやくこれで日本国も「普通の国」になりつつあると痛感する。「真亜」の友邦たちがわが国を見る目にいっそう敬意が宿ることだろう。
 

<フィリピン救援に海自最大艦「いせ」など3隻、1000人規模派遣>

 http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131113/plc13111317450010-n1.htm
 <小野寺五典防衛相は13日、フィリピンの台風被害への国際緊急援助活動で、海上自衛隊最大のヘリコプター搭載護衛艦「いせ」など3隻をはじめ、約1000人を派遣する方向で調整していることを明らかにした。国際緊急援助活動としては過去最大規模となる見通し。
 ほかに輸送艦おおすみ」、補給艦「とわだ」、CH47輸送ヘリ3機、C130輸送機などの派遣を準備している。おおすみは沖縄周辺海域で予定していた離島防衛訓練への参加を急遽、中止して準備に入った。>
 「おおすみ」がピンポイントで当たったのと並んで、沖縄からの出動というのも書いた通りで、ちょっとゾクッとした。そう、あそこからならば、すぐに駆けつけられるんですよ。触れたようにホントに近いから。
 沖縄は今後、支援物資などの兵站基地としての役割も果たすことだろう。現地の惨状があまりに酷いようならば、仮設住宅を建てて一時的に被災者を受け入れることも考えていいのではないか。すぐに使える仮設住宅が、わが国内にはかなりストックされているはずである。輸送艦でそれを沖縄に運べば、すぐに対応できる。
 「いせ」は「ひゅうが」型のわが海軍最精鋭の護衛艦である。伊勢神宮遷宮のこの年に「いせ」に重要な任務が与えられたことにはある種の感慨があるが、私のような戦史おたくにとってはは、涙が滲むような驚きも別にあるのだ。
 いまの「いせ」は日本海軍の戦闘艦としては「二代目」である。大東亜戦争の時には「「伊勢」として航空戦艦という不思議な存在だった。戦艦でありながら20機をこえる戦闘機を搭載していたのだ。そしてなんと、この「伊勢」の最後の奮戦の舞台となったのが、あのレイテ沖海戦だったのだ。
 実に70年の時を経てその名を引き継ぐ「いせ」は同じくレイテ沖に勇姿をあらわすことになる。翻る軍艦旗は同じであっても、搭載しているのは戦闘機ではなく平和のための物資である。フィリピンの人々を救う将兵である。かかる誇らしい任務があるだろうか。いかん、目頭が熱くなってきた(泣)。レイテ沖に散った英霊たちも天上から声援を送ってくれているに違いない。
 初代の「伊勢」と干戈を交えたアメリカ軍は今や友軍だ。世界最強の艦隊ももちろんレイテ沖に向かっている。
 <アメリカ海軍、台風被害のフィリピンへ空母ワシントンを急派>
 http://flyteam.jp/news/article/28813
 <アメリカ国防総省は、20131111日、チャック・ヘーゲル国防長官の指示で、空母USSジョージ・ワシントン(CVN-73)と艦艇数隻を、台風30(ヨランダ)で甚大な被害を受けたフィリピンへ急派すると発表しました。 ワシントンは香港で停泊中ですが、上陸中の乗員が急遽呼び戻され11日夜には出港し、48から72時間後には現場へ到着します。イージス巡洋艦USSアンティータム(CG-54)とイージス駆逐艦USSマスティン(DDG-89)が随伴します。
 ワシントンには、第12海上戦闘ヘリコプター飛行隊(HSC-12)ゴールデンファルコンズMH-60Sや第77海上攻撃ヘリコプター飛行隊(HSM-77)セイバーホークスのMH-60Rが搭載されており、これらの活躍が期待されます。>
 これは強いわ。しかも大切なのは、我らが海上自衛隊とこれらの米軍は、一体となった活躍が期待されることだ。常日頃から両軍は緊密な連携をしており、データなども多くは共有されている。日米両軍のおどろくべき同盟関係を世界は見るに違いない。ハッキリいって示威行為である。しかし、これも大切な安全保障なのだ。

 惨禍のもとにあるフィリピンの方々には本当に気の毒なことだが、今回の台風の被害と、救援についての日米のかかわりかた、加えて支那の「かかわりなさ」(笑)は、今後のアジアの軍事的プレゼンスに実は大きな影響を残すことになるかも知れない。
 

<台風支援金が少額な中国、フィリピンとの関係修復逃す>

 http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE9AC02B20131113?pageNumber=1&virtualBrandChannel=0
 <フィリピン中部を襲った台風30号が甚大な被害をもたらしたことを受け、米国や日本などが積極的に支援に乗り出す中、中国は比較的少額な義援金の提供にとどまり、東南アジア各国との友好関係を築くチャンスを逸したかもしれない。>
 <中国政府は義援金10万ドル(約990万円)の提供を約束し、中国赤十字社10万ドルを提供すると発表。これは他の経済大国と比べると極めて少ない。
 日本は1000万ドルの資金協力とともに、国際緊急援助隊を派遣。オーストラリアは960万ドルを寄付した。>
 フタケタ違う(笑)。まあ、東日本大震災の時も、あの台湾があそこまで助けてくれたのに比べて、はるかに大きい大陸支那は冷たかったからねえ。しかもこの記事の時点ではまだ日本国はわが自衛隊1000人の派遣は発表していなかったのだ。今となっては、ますます差がついたと言うべきだろう。
 深刻なのは、これが支那政府そのものの意図だけではないことだ。
 <中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」では、中国政府による支援に反発する意見が相次いでおり、「彼らに何も与えるな」「過去に十分与えている」などと書き込まれた。>
 もうこうなると朝鮮人と同じく民族的なもので、治らないでしょうね。フィリピンの人々の心には、この事実は深く刻まれることであろう。
 一方で、実はかの地の人々は、かつて激戦地となったにもかかわらず、日本人に対する感情はもともと温かい。これは、朝日新聞などを読んでいるだけでは、なかなかわからないことだ。わが友・井上和彦さんが、こんな記事を書いてくれている。
 

<現地の「神風特別攻撃隊慰霊祭」で目撃した/「日本軍-もうひとつの真実」 >

 http://www.geocities.jp/kamikazes_site/gaikoku_kamikaze/kamikaze_philipine.html
 < 平成121025日、フィリピンでは、パンパンガ州マバラカットをメインに、タルラック州バンバン、同州カパスの3か所で、「神風特別攻撃隊」をはじめ戦没者の慰霊祭が挙行された。>
 <フィリピン空軍軍楽隊の奏でる勇壮な『軍艦マーチ』が、マバラカット飛行場を見下ろすリリー・ヒルの大地を揺さぷった。>
 井上さんと『たかじんのそこまで行って委員会』で知り合ったのは、わりと最近だが10年以上前から、こんないい文章を書いてくれていたわけだ。
 日本軍を鬼畜のように描写し、フィリピンの人々は今なお恨んでいる、などと書く朝日新聞の論調とはえらい違いでしょ。そもそもそんなに日本軍を嫌っていたならば、旭日旗をかかげた軍服の自衛隊が行って活躍できるわけがない。朝日はこの矛盾にどうこたえるのかね。
 フィリピンではいま「アメリカ軍が戻ってきてくれないか」という世論が高まっている。「黄色い革命」のあと盛り上がった愛国主義は当然だったが、その勢いで米軍を追い出したらたちまち支那がやってきた。クラークやスービックに「重石」として米軍がいたことがどれほど必要だったかを、痛感しているのである。
 今回の米軍の出動は、そうした世論を更に盛り上げるだろう。加えてひょっとして「日本軍にもいて欲しい」などという声もあがるのではないかと私は夢想する。かねてから私は、日本国は原子力潜水艦保有し、フィリピンやベトナムに基地を借りて配備すべし、と主張してきているが、その足掛かりになるかも知れない。
 台風被害という惨事に便乗するようで申し訳ないが、安全保障などというのは、意外とこういうことで動くのである。自衛隊の大量派遣、米軍の出動といった一連の出来事は、あとから歴史を振り返った時に、重い意味を持つことになるかも知れない。

 店頭から消えないうちに。こちらもマンガおたくとしてはたまらん企画です。
 <「ゴルゴ1345周年!尾田、浦沢、板垣、留美子ら寄稿>
 http://natalie.mu/comic/news/103197
 う~ん、見出しに挙げる名前で、世代差がわかるなあ。もちろんいずれもビッグネームですが。個人的にはちばてつやさんや水木しげるさんが書いているというのが、驚愕モノなんですが。水島新司さんがゴルゴ13にユニフォーム着せて、バット持たせているんですぜ(笑)。
 少女マンガ命で生きてきたものとしては、萩尾望都さんが「16世紀にゴルゴが生きていたら」とマスケット銃を持たせていたのには笑った。4色ページだけでは載せきれなくて、萩尾さんやかわぐちかいじさんの作品はモノクロになっている。なんと贅沢な!
 さいとう・たかをさんがいかに凄いか、そしてあらゆるマンガ家たちの尊敬を受けているかですね。。当年とって77歳。この歳で現役のマンガ家であるということそのものが、ギネスものじゃないでしょうか。
 永久保存版である。もう一冊買って、額に入れて飾りたいくらい。

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