パルデンの会

チベット独立と支那共産党に物言う人々の声です 転載はご自由に  HPは http://palden.org

<横田めぐみさん拉致36年担当相/「現政権で取り戻す」>

勝谷誠彦氏の有料ブログより
 

横田めぐみさん拉致36年担当相/「現政権で取り戻す」>

 http://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20131115078637.html
 <横田めぐみさんが新潟市北朝鮮に拉致されてから36年となった15日、古屋圭司拉致問題担当相は同日午前の閣議後会見で「安倍政権で絶対に(めぐみさんを)取り戻す。拉致被害者全員の救出が我々の責務だ」とあらためて拉致問題解決への決意を述べた。
 北朝鮮に対しては「拉致被害者を戻さなければ国が立ち行かないということを悟らせることに尽きる」と強調した。>
 古屋圭司拉致問題担当相の発言にはこれまでの政権にないリアリティがある。背後に存在するのは安倍晋三首相の決意だけではない。この日記がぶっちりぎりで伝えてきた(だから嘘かホントかわからないよ・笑)モンゴルを使った細い細い糸のようなルートがあるからだというのは、私の楽観に過ぎようか。だが、今回のような力強い発言を見ると、少し考えてみたくもなるのだ。
 実は北朝鮮側からも面白い働きかけがあると、夕刊フジで『週刊文春』時代に同僚だった加賀孝英さんが報告している。
 

北朝鮮、仰天メッセージの裏/首相をほめ殺して資金援助画策 >


 http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20131109/frn1311091141001-n1.htm
 <朝鮮側から、日本政府筋に驚くべきメッセージが伝わってきている。「金正恩第1書記は、安倍晋三首相を評価している」「核問題も安倍首相と話し合いたい」というものだ。安倍首相は、拉致問題解決のために北朝鮮への制裁姿勢を崩していないが、金第1書記の思惑は何なのか。ジャーナリストの加賀孝英が衝撃情報を追った。>
 <「モンゴルのエルベグドルジ大統領が10月28日から31日まで訪朝し、金永南最高人民会議常任委員長など、北朝鮮幹部らと会談した。安倍首相は同大統領を都内の私邸に招くなど、日本とモンゴルとの関係強化を図るとともに、拉致問題への協力も要請していた」 「これに重なるように、北朝鮮の政府関係筋から注目すべき情報が寄せられた。『金第1書記は安倍首相を評価している。核の問題は、オバマ米大統領ではなく、安倍首相と話し合いたいと言っている』という」>
 あんな外道に評価されても不愉快なだけだが、どうせ最後は人民に吊るされるのである。その前に利用だけして拉致犯罪の被害者の同胞を取り戻せるのなら、何とでも言え、だ。この加賀さんの記事にもあるように、やはりモンゴルの大統領はキーマンだったように(しつこくも・笑)私には思われる。
 元首の訪問なのに金正恩と会わなかったことでルート工作に失敗したかのように報じたアホな大マスコミが多かったが、外交の常識としては逆である。「交渉ごとだからトップは会わない」のだ。交渉の過程で何が起きるかわからない以上「絶対に間違わないはず」のあの風船デブが出てくるわけがない。
 ましてやもし拉致被害者の方々を帰すとなると、父親の決定を覆すわけで、儒教独裁国家としては大変な判断だ。あの脳味噌が腐った国ではそういう、私たちが想像もできないことが「重要」なのである。そう考えるとエルベグドルジ大統領が金永南「としか会えなかった」ことはまったく悲観材料ではないのではないか。
 ともあれ、ここは押しの一手だ。「支那の手を借りずに奪還する」ことも今後のためには重要である。最近しきりに見せられている安倍さんの決断と実行力に期待したい。
 めぐみさん、早く帰っておいで。

 1000人を200近く上回る防人たちに命令が出た。「動員」ではなく「増員」なのは既に先遣隊が派遣されているからだ。

 <自衛隊部隊約1180人に増員命令/小野寺防衛相、フィリピン台風被害救援で>


 http://sankei.jp.msn.com/world/news/131116/asi13111602010001-n1.htm
 軍隊というのはこのように言葉の使い方が正確なのがいい。それを文民たる小野寺五典防衛相が毅然と命令するのもいい。小野寺さんの防衛相は安倍さんの組閣の白眉だと私は指摘してきたが、まさにそうなっている。
 しかし実は今回の惨禍に対する日本の支援はこうした物資やヒト的なものではない。わが精強無比なる防人たちが到着する前に日本人は「魂の援助」をしていたことに、珍しく朝日新聞が気付いて報じている。
 <「日本が手本」水・食糧続々/フィリピン、台風直撃1週間>
 
http://www.asahi.com/articles/TKY201311150556.html
 <台風30号がフィリピン中部を直撃してから1週間が過ぎた。被災地では救援活動が本格化し、「東日本大震災で助け合った日本を手本に」との声も広がる。>
 <水と生理用品を持参した看護師のメロニー・ログラレスさん(45)は「私の出来る限りのことをしたい。日本で津波が起きたとき、住民同士が助け合う姿に感動した。もしフィリピンでも何か起きれば、私も何かしたいと考えていた」。
 フィリピンでは2011年の東日本大震災で日本人が互いに深く助け合って生きる姿が広く報道されてきた。学生ボランティアのジョン・トレッザさん(19)は、運び込まれる水や米を汗だくになりながら運搬トラックに運び込む。「日本に留学した友人が震災のボランティアに参加して、とても良い経験になったと話していた。自分も全力でボランティアに加わりたい」>
 あの大震災の時に、フィリピンはコンビニなどにことごとく募金箱を置いて、寄付を募ってくれた。それにも感動していたのに、逆にこちらの気持ちを受け止めてくれていたとは。涙が出る。
 大変に失礼な言い方になるが、長年フィリピーノ、フィリピーナたちとつきあってきた私としては少し信じがたい光景なのだ。確かに彼らは人助けが好きだ。しかしそれは親族だったりバランガイ(昔の日本の集落のように濃厚なつきあいがある地域)の中のことであって、あかの他人に対してこうした援助をするという風土はあまりないと感じていた。いや、余裕がなかっただけなのかも知れないが。それが
 <地元テレビがセブ島中心部に設置した支援物資受付の仮設テントには午前6時から米や野菜、Tシャツやサンダルなどを持った市民らが押し寄せ>
 だって?
 あの惨禍で日本国はあまりに多くのものを失った。しかし国際社会の中で確かなものを得たのかも知れない。日本国憲法前文にある<国際社会において、名誉ある地位を占めたい>ということは、糞のような9条によってではなく、実はこういうことなのだ。大震災で大切なひとを亡くされた方々の、万分の一の慰めにでもなってくれればいいと思う。
 そこに更にあの時に世界中を驚かせた我らが自衛隊が行く。人助けは、称賛や見返りを求めてするものでは断じてない。しかし、私としてはその活躍が楽しみだ。楽しみというのが不謹慎だと言われてもいい。日本人が、防人たちの活躍に「よし!」と思えば思うほどに、多くのフィリピンの人々を助けられるのだから。
 日本人の魂、そして自衛隊と私たちの絆の話を締めくくるにあたって、これらの映像を掲げておく。

 <町民「長い間ありがとう」/伊豆大島自衛隊が離島>


 http://photo.sankei.jp.msn.com/kodawari/data/2013/11/15oshima/
 <台風26号による土石流災害で伊豆大島(東京都大島町)に派遣されていた自衛隊の撤収に伴い、陸自の反怖謙一第1師団長が15日、町役場を訪れ、川島理史町長に離島のあいさつをした。役場前に集まった300人を超す町民は「ありがとう」と手を振り、バスに乗った隊員らを見送った。
 反怖師団長は、役場玄関で子どもたちから「ありがとう」「お疲れさまでした」などと書いた手作りのメダルを贈られると「隊員たちにも届けます。これからも絆を強めたい」と笑顔で話した。>
 何というか…。もちろん大島の方々が素晴らしいんだが、いい国民だなあ。雨の中、輸送機に手を振るとこなんて思わず涙が…。最近、どうも涙腺が弱い。しかし、凄い。何しろ共産党川島理史町長が、師団長閣下と握手をしているんですから(笑)。

 と、日本人の美質に酔ったあとには少し現実も見ておかないと。ここまで触れてきたのは、私たちの心が外に向かって広がっていき、そこにたたずむ善の魂がとうとう海を越えてまで受容されているということだった。一方で、周囲があまりに見えない残念な日本人が増えているとも、日々実感するのだ。
 昨日は小雨が降っていたこともあって渋滞を懸念して浜松町駅からモノレールに乗るパターンで羽田空港に向かった。
 この交通機関では、私は先頭の車両に乗る。降りてから階段に近いからだ。乗車口に並んでいるとすぐ後ろに立った若い男がいきなりパンのようなものを取り出して食う。何の躊躇もない。ここで食うのが風景としてどうなのか、と考えてもいないんでしょうね。欲望から踏みとどまるストッパーがないのだ。その欲望をデフレは満たしてくれている。カネをまけてやるが、倫理や道徳も捨てろ、という光景をみてまず私はげんなりした。
 連休でもないのに車内も空港も異様に混んでいた。とはいえ乗り込んで前から2列目の二人がけの席の片方に空席があったのでそこに座る。地下鉄などでは必ず立っている私だがモノレールにはそういう場所があまりない。迷惑をかけるので座ることにしている。すると隣に先にいた男性が「あっ、うっうっう」という。何度も「あっ、うっうっ」だ。
 3度目あたりで気がついた。ここに私に座って欲しくないのではないか、と。「あけましょうか」というと「あっ、うっうっ」なので前の席に移った。運転席のすぐ後のやはりふたりがけの右側があいていたのだ。すると私がいた席に女性が来て座り、今度は二人して「ありがとうございました」としきりに言う。それほどのことではない。
 最前列の席では左側の若い男がイヤホンをしてスマホをいじっている。つまり外界との接触をまったく断った状態だ。ブーツをはいた左足を右足の上に乗せていて、その先端は私の座るべき席の半ばまで来ている。私は靴に触れぬように両足を右側に斜めにずらすようにしたが、何やら聴いているらしく足先をしきりに動かす。そのたびに私の大切な(笑)京都デニムに汚い靴底がすりつられる。「足どけてくれませんか」とおだやかに言ってみた。反応がない。聞こえていないのである。肩をつついた。反応がない。しきりに頭をゆらしているのは、何だか私には理解できない世界にいるのだろう。
 そこで、蹴り上げた。私の右足で彼の左足の靴を、である。足はきれいな軌道を描いて、本来の左側に戻った。やっとイヤホンを外してきょとんとしている。「足、どけてね。マナーでしょう?」と言うと「あっ、すみません。すみません」。まだ胸ぐらをつかんでくれた方がいいし、あとあとの警察などとの対応も含めてその準備もしていたのに、何なんだ、このヒトたちは。
 所得で日本人が二極化しているというが、対人関係でもそうではないか。民主党政権に象徴される外交の劣化も同じ論議の上にあったのかも知れない。それがいま、海外で次々と日本への評価が高まっている。アベノミクスというものに効果があるとすれば、首相以下が怯じずに「対外的な卑劣な閉じこもりをやめた」ことが最大の理由ではないか。昨日来のいくつかの出来事でそう感じた。


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