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上官射殺し韓国へ亡命の北朝鮮兵「北に希望ない」

上官射殺し韓国へ亡命の北朝鮮兵「北に希望ない」

◆調査で理由明らかに 正恩体制に痛手 軍統制強化か
(本誌特約=「デイリーNK」キム・テホン記者)
6日正午頃、韓国北部京義道に位置する、南北出入国事務所付近の軍事境界線(MDL)を通じ韓国に亡命をしてきた北朝鮮軍兵士が、韓国政府の合同調査の過程で、「北朝鮮社会には希望がない」と亡命の理由を明らかにしたいう。
韓国政府消息筋によると「兵士は1995年生まれ(17歳)で、開城(ケソン)工業団地に通勤する韓国人と、付随する物資を統制する任務に就いており、南北共同管理区域内にある北朝鮮側の詰所で勤務していた。彼は勤務を始めて数か月しか経たないが、南北の格差を直接目にすることになった」という。
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(参考写真)栄養失調でがりがりに痩せ細った兵士の一団。後方に移送中の工兵部隊だ。2011年7月平安南道 撮影:具光鎬(ク・グァンホ)
この兵士が、亡命する過程で、所属する部隊の小隊長と分隊長の2人を射殺した理由については、まだ具体的な内容が伝わっていない。射殺事件発生後、現場ではこの兵士を逮捕するために軍部隊が投入されるなど、一時、緊迫した状況になったとされる。
北朝鮮では、軍事境界線に近い前方の部隊で勤務する兵士は、出身成分が良く、思想が強固であるのが一般的だ。食糧事情も他の部隊に比べて良好な方だとされる。韓国への憧れを持つことや逃亡を防ぐためだ。
開城工団と関連する地域で、最前線の部隊の兵士が亡命する事件が発生したため、北朝鮮当局は軍部隊の思想統制をさらに強化するものと見られる。いみじくも事件発生の翌日には、金正恩氏が国家安全保衛部(情報機関)を訪問、敵対分子をあぶり出すよう指示したと、朝鮮中央通信が報道している。
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(参考写真)座り込んで口いっぱいに何かを食べている兵士。2011年1月平安北道 撮影:金東哲(キム・ドンチョル