パルデンの会

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トイレの「不正確な場所に用便」…中国人観光客を“出禁”にしたタイ寺院の激怒

中国人専用「妊婦ホテル」がロスに出現、渡米目的は子供の米国籍取得

2014.9.21 産経新聞
 米カリフォルニア州ロサンゼルスのダウンタウンから東へ約40マイル(約64キロ)。大自然に囲まれ、美しい山脈がそびえるチノヒルズは白人の多い、閑静な住宅街で知られる。庭にプールがある一軒家が並ぶ、典型的な米国の郊外の風景だ。
 そんな一軒家に突然、中国人女性3人が暮らし始めた。他にも人はいるようだが、家族には見えない。女性3人は全員、臨月が近いようで、おなかが相当目立っていた。「どこから来たの」。近所の白人女性がたずねると、「グランドキャニオン」との答えが返ってきた。3人は足早にその場を立ち去った。
 一軒家は「マタニティー(妊婦)ホテル」として利用されていた。妊婦は観光査証(ビザ)で中国から米国に入国し出産する。米国で生まれる子供は、両親の国籍とは無関係に米国籍を取得できる。その子供が21歳になれば、両親も米国の永住権を得ることができる。違法ではないが、脱法的な国籍取得に米国市民の視線は冷ややかだ。
 チノヒルズでは2年前にも、豪邸を不法改造したマタニティーホテルが出現。多いときには、その家だけで30人の妊婦が暮らしていたという。ホテルは周辺住民とトラブルになり、市当局の立ち入り検査を受け、宿泊施設の無許可営業などで閉鎖された。にもかかわらず、中国系業者による妊婦の募集は続く。
 「ガレージにベッドを設置しているのを見た」「外に出されたゴミ箱は、乳児用品や使用済みのおむつであふれている。とても普通の量じゃない」「居間にゆりかごやマットレスが多数並べられていた」…。周辺住民の証言から、複数の一軒家がマタニティーホテルとして使用されている疑いが新たに浮上している。
 今月9日、チノヒルズの住民約30人が参加してマタニティーホテル問題に関する会合が開かれた。
 「チノヒルズは家族が暮らす街だ。妊婦を出産させるビジネスの場所ではない」「出産間近な妊婦を民家に宿泊させることは危険な行為だ」
 住民らは、市や警察当局などにマタニティーホテルとみられる一軒家の立ち入り検査を求める陳情に署名し、23日に開かれる市議会に提出することを決めた。
 会合に参加したジム・ガリガーさん(62)は「人種差別や反移民の立場で反対しているのではない。業者は明らかに観光ビザを悪用している。観光ではなく、出産が目的なのだから。チノヒルズの住民はだまってはいない」と話した。
 ■17部屋に改築
 2年前にホテルとして利用された豪邸は小高い丘の上に今でもある。7つのベッドルームがあった室内は、17部屋に不法に改築され、すべての部屋にトイレとシャワーが設置された。
 ガリガーさんによると、妊婦らが一度に大量の水を使用したため、下水管から汚水があふれ、周囲に広がった。送迎バスが何台も行き来し、付近の路地は渋滞した。住民らが市に通報し、住宅地での宿泊施設の無許可営業などで摘発されたのだった。
 ガリガーさんは「マタニティーホテルはこのコミュニティーには存在してはいけない」と強調した。
 だが、その豪邸から半径約2・3マイル(約3・7キロ)の範囲にある一軒家10棟が現在、マタニティーホテルと化している疑いが強い。
 「ビザの取得からお手伝いします」「信頼できる産婦人科と提携」「赤ちゃんへの最大のプレゼントは米国の国籍です」。インターネット上には中国語で書かれた出産ツアーの募集が散見される。滞在先はカリフォルニア州だけでなく、ニューヨーク州など全米の大都市の郊外が多い。上海、北京、四川などの中国の富裕層がターゲットだ。こうしたツアーの参加者が一軒家を使用したマタニティーホテルに宿泊する。
 ■総費用は140万円
 あるサイトを見ると、料金には往復の航空券(エコノミークラス)と宿泊費、食事代、出産前ケア、出産費用、新生児の米国籍取得支援などが含まれ、1万4千ドル(約140万円)となっている。
 米メディアによると、「濃い色のTシャツを着て、大きなリュックサックを胸にかけて、おなかを隠す」「乳児用品などは一切もちこまない」などと、観光ビザで入国する際に、いかにして妊婦であることを隠して入国審査をパスするかの「注意」を掲載しているサイトもあるという。
 チノヒルズ市議会への署名を住民に呼びかけた、元市議で弁護士のロザンナ・ミッチェルさんは、「市民権をお金で買っているようなものだ。法律に違反していないからといって道徳上認められるのか。国籍は正しい手続きで認められるべきだ」と批判した。
 「地域レベルで住民が力を合わせて反対しないと何も変わらない」
 ただ、現時点で摘発できるのは業者に対する無許可営業や違法改築などに限られる。周辺住民とのトラブルで閉鎖してもまた、別の一軒家で営業が始まる実態をみれば、子供に米国籍を取得させたい中国富裕層がいかに多いかが浮かぶ。それだけ業者にも「うまみ」があるということになる。
 国籍取得に関する法や規則の改正などがない限り、地域住民や行政当局と、業者のせめぎ合いがやむことはない。
    ◇
 米国の国籍 合衆国憲法修正第14条によると、米国領内で生まれた子供は、両親の国籍にかかわらず市民権が付与され、自動的に米国籍を有することになる。「出生地主義」と呼ばれ、米国のほかにカナダなどでも採用されている。両親、または親のどちらかの国籍が子供の国籍となるのは「血統主義」と呼ばれる。(カリフォルニア州チノヒルズで 中村将)


【中国事件簿】トイレの「不正確な場所に用便」…中国人観光客を“出禁”にしたタイ寺院の激怒

 タイの仏教寺院が2月初旬、マナーの悪さを理由に、中国人ツアー客を締め出した。寺院側を最も激怒させたのは、一部中国人らの破天荒なトイレの使い方だった。
 舞台となったのは、真っ白な外観で、観光スポットとなっているタイ北部の寺院ワット・ロンクン(英語名ホワイト・テンプル)。
 中国共産党機関紙、人民日報のニュースサイト人民網が2月5日、タイの漢文メディアの情報として伝えたところによると、“事件”は2月2日の夕方、この寺院のトイレで起きた。
 トイレに行ったある中国人女性ツアー客が、便器の外に大便をしただけでなく、水洗用の水をためた水槽に、使用後のトイレットペーパーを投棄。清掃員がきれいに片付けるよう求めたが、聞く耳を持たず、そのまま旅行団に紛れていってしまったのだ。
 これに寺院側が激怒し、翌3日、中国人ツアー客の拝観を禁止した。
 一部旅行者の海外でのマナー違反の数々は、中国でもかねて問題になっており、中国中央テレビも現地記者のリポートで詳しく経緯を報じるなど、波紋が広がった。
 中国メディアの報道によると、この寺院は以前から中国人ツアー客の「文明的でない」行為に悩まされていた。
 特に深刻なのはトイレ問題で、「不正確な場所」に用便を足すのはしょっちゅうで、中には小便器に大便をする人も。
 トイレットペーパーの浪費も激しく、リュックに入れて持ち去る人もいるが、職員が注意しても知らん顔。極めつけは、使用済み生理用品をトイレの壁に貼り付けていく女性がいたという。
 ほかにも、禁煙・喫煙エリアの区別なくどこでもたばこを吸う、手を触れてはならない展示品に手を置いて写真を撮る、といった中国人観光客の行為が、頭痛の種となっていた。
 ただ、寺院側は、中国人ツアー客が入り口でがっかりしているのを見て、拝観禁止措置を半日で解除した。代わりに中国人ツアー客がトイレに行く際は、必ずガイドが付き添い、問題行動があった場合は、ガイドに掃除させることを条件にしたという。
 上海紙、解放日報(電子版、2月7日)が伝えたところによると、寺院の主は、大部分の中国人はマナーを守るとの見解を示した上で、「私も中国系だ。中国のイメージが悪くなるのは望まない」と胸の内を語ったという。