外務省は17日、沖縄県尖閣諸島沖の日本の排他的経済水域EEZ)内で16日、中国の海洋調査船1隻が海中にワイヤ状のものを垂らしていることを海上保安庁が確認したと発表した。調査船はその後EEZ外に出たが、政府は同日中に外交ルートで抗議した。
 外務省によると、現場は尖閣諸島の北西約89キロの海域。中国船は海水温や海流の調査をしていた可能性があるという。国連海洋法条約は他国のEEZ内で科学的調査をする場合、事前に同意を得ることとしている。外務省は「同意を得ておらず、仮に調査をしていたのであれば極めて遺憾だ」としている。(鬼原民幸)

北朝鮮漁船 延べ300隻余      能登半島排他的経済水域で確認

石川県の能登半島沖の日本の排他的経済水域で  先月下旬以降、延べ300隻余りの北朝鮮の漁船が  確認され、海上保安庁は取締りを強化しています。
能登半島沖の日本の排他的経済水域にある
大和堆」と呼ばれる漁場周辺では、ここ数年、初夏から冬にかけて北朝鮮イカ釣り漁船による違法操業が繰り返されています。

海上保安庁によりますと、この海域ではことしも漁が本格化する前の先月下旬から北朝鮮の漁船が確認されるようになったということです。

海上保安庁が公開した映像では、巡視船が違法操業をする漁船に対して放水を行うと、退去するために漁船の乗組員が漁具をつないでいたとみられるロープを海に捨てている様子が分かります。

海上保安庁によりますと、これまでに延べ318隻に対して排他的経済水域から出るよう警告を行い、このうち従わなかった50隻には放水をして退去させたということです。

しかし、依然として違法操業が後を絶たないことから、海上保安庁は24時間態勢で警備を行い、取締りを強化しています。

排他的経済水域EEZ)とは? 北朝鮮の飛翔体が落下

弾道ミサイルとみられる飛翔体が5月29日、北朝鮮から発射され、日本の排他的経済水域内に落下した。排他的経済水域とは何か。

弾道ミサイルとみられる飛翔体が5月29日、北朝鮮から発射され、日本の排他的経済水域内に落下した。排他的経済水域とは、領海の基準となる線から200海里(約370キロ)外側までの海域(ただし領海はのぞく)を指す。
海域の海底やさらにその下も含まれ、水産資源の獲得や鉱物資源などの開発、人工島などの建設が、他国の干渉を受けずに独占的にできる。
排他的経済水域国連海洋法条約に基づいて設定され、英語ではExclusive Economic Zone(EEZ)と呼ぶ。EEZ内では漁業など、経済活動が活発に行われており、この海域へのミサイル着水は公海に落下するよりも安全、主権の両面でより深刻な事態と言える。