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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和2年(2020)11月24日(火曜日)弐
通巻第6711号
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90%の日本人が中国にネガティブな印象 「武漢コロナ責任を取らない」「「香港の自由学生らを不当に逮捕」などが背景
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非営利法人の「言論NPO」が実施した世論調査結果が11月17日に発表され、じつに90%の日本人が中国にネガティブな印象を抱き、「好ましくない」と回答したことが分かった。同じ設問の中国人の調査結果は52・9%だった。
この中国を「好ましくない」とする世論調査は過去二十年近く高止まりしたままで、2005年の反日暴動以降、ほとんど変化がない。
あのときは尖閣諸島の国有化を鮮明にしたことが中国の反発を招き、日本大使館襲撃、日本企業への放火など、やりたい放題。而も「愛国無罪」とかで、暴力の犯人は逮捕されなかった(公安の演出だったからだが。。。)
直近の日本人の心情的な傾向は「武漢コロナの元凶なのに責任を取らないばかりか、ウィルスは米軍が持ち込んだ」などとする強引なすり替えにあきれ果てたこと。又「香港の自由民主をもとめる学生らを不当に逮捕して裁判にかけるなど、その暗黒政治、その暴政」。さらに日本人がもっと好きな国である台湾をイジメ、恐喝しているのが中国という軍国主義国家であることなどが、世論調査に直截に反映されている。
ところが日本の政財官界はあげて中国との友好関係を維持し、これからも発展させるこが重要だとしており、与党と公明党の連立政権は、独裁者=習近平を国賓で来日させようと画策し、また財界の多くは中国は日本の貿易相手のナンバーワンであり、過去四十年に亘って構築してきた日中間の良好なビジネスコネクションを破壊するような、米国の中国敵視政策とは基軸を一緒にするな」との意見が支配的である。
米国シンクタンクCSISは「親中派のボスは二階・今井ラインだ」と名指ししたが、その二階某は与党幹事長に居座ったまま、親中路線を突っ走って音頭を取っている。
中国人芸術家でパリに亡命した 未未(アイメイメイ)はフランスの左派系の新聞「ルモンド」のインタビューに次のように答えている(同紙8月28日付け。加藤晴久東大名誉教授の翻訳)。
「中国はすべての人間を犠牲にしてしまっているのです。国家資本主義は民主主義的資本主義よりも有効です。(中略)しかし、文化的にもイデオロギー的にもこの二つのシステムは水と油です。国を統治しているのは、じつは、反一政党であるどころか、一人の人間なのです。我々が問われているのは、我々は如何なる社会を望むのか、ということです。ヨーロッパは考え込み、アメリカは闘っています」。
しかし、日本は?
◎☆◎◎み☆◎□☆や□◎◎☆ざ◎◎□☆き◎☆◎◎
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