愛知・リコール偽造署名事件 「署名バイト」女性が取材応じる 深まる謎、関係者は一様に「誰かが嘘を言っている」
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中京テレビNEWS
愛知県・大村知事のリコール騒動をめぐる、偽造署名事件。 その「署名アルバイト」に参加したという佐賀県の女性が、取材に応じました。 「愛知県なのも意味がわからなかったし、パソコンに打ち込んでいるものを私たちが書き写すのもよくわからなかったし、全部同じ字でいいのかなと思いました」（佐賀県の女性） 「まずいと思わなかった？」（記者） 「思わなかったですね。不信感はあったけど…、書き写しだけだしと思って」（佐賀県の女性）
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ことの発端は、おととし開催された「あいちトリエンナーレ」。 この展示内容に問題があったととして、高須クリニックの高須克弥院長らが大村知事のリコール運動を開始しました。 その後、目標の100万には届かなかったものの、集まった署名およそ43万5000人分を選挙管理委員会に提出。
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ところが2月1日、選管は同一筆跡と思われるものなど8割以上が無効だったと発表。 すでに亡くなっている約8000人の署名や、同じ指印など不正な印が約10万8000人分あったといいます。 なぜ、これほどの無効な署名が生まれたのか。浮かび上がったのが、愛知県から遠く離れた佐賀県で署名を書き写す“アルバイト”の存在でした。
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佐賀県に住む20代の女性は去年10月、名簿を書き写すアルバイトに参加しました。 「たまたま募集がかかっていたので応募しました。（時給は）900円ですね。佐賀のわりには高時給だなって」（佐賀県の女性） 女性によると、当日は机が並べられた会議室の一室へ、男性に案内されたといいます。 「入り口入って、担当の方とかが来られて、ちょっと人数があふれてしまったので、1階の別の部屋も借りて作業しました」（佐賀県の女性） その日アルバイトに参加した約50人には大きなビニール袋が配られました。携帯電話などを入れ、部屋の奥の方に置くように指示されたといいます。 その後、口外しないようにと記載された誓約書にサインを求められました。 そして―― 「（大村）知事がこういう悪いことを していますみたいな紙が配られて、悪いように書かれていたので 悪いことをしてる県知事なんだなって」（佐賀県の女性） その後、女性は渡された名簿をひたすら書き写したといいます。 「とにかく書き写して少々間違えてもそのままでいいという指示だった。名前と住所の2行ですね」（佐賀県の女性） 女性が書いたのは愛知県高浜市の住所が載った名簿。番地違いや同じアパートの住所が続くこともあったといいます。 「愛知県なのも意味がわからなかっ、たし、パソコンに打ち込んであるのを 書き写すこともよく分からなかったし全部同じ字でいいのかなと思いましたね」（佐賀県の女性） 女性は5時間でおよそ600人分の署名を書き写し、交通費を含む5000円を受け取りました。
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無関係の人を集め署名を偽造させた疑いのある今回の事件。なぜ、アルバイトの募集がかかったのでしょうか。 関係者によるとリコール運動の事務局幹部は名古屋の広告関連会社に、約475万円で署名の偽造をするためアルバイト募集を発注。
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さらに広告関連会社は下請け会社を挟み、佐賀市内でアルバイトを雇い署名の書き写し作業を行いました。 実際にアルバイトなどに支払われた費用は約1500万円だったといいます。
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署名偽造の疑惑が持ち上がる中、リコール運動の中心人物たちは。 「明確に何の関係もありません、私は知りません。佐賀県には1回ヘリコプターで行ったことがあるだけで、それ以来1回も行ったことはありません」（リコール運動を主導 高須克弥 氏） 「発注書出しているか出していないか、出していません。契約もしていません」（リコールの会 田中孝博 事務局長）
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一体誰が偽造を指示していたのか。ある事務局関係者の写真を、「署名バイト」に参加した佐賀県の女性に見せると。 Q：この人？ 「そうだと思います」（佐賀県の女性） この人はなにをしていた？ 「説明とかされていたと思います。一番偉そうにしていました」（佐賀県の女性）
問題発覚後、2月24日、警察はついに強制捜査に乗り出し、26日までに64の選管からすべての署名を押収。 今後、事実関係を調べるとしています。 事件にまで発展したリコール署名偽造。取材を進めると、関係者たちからは一様に「誰かが嘘を言っている」という言葉が。 偽造を指示したのは、嘘をついているのは誰なのか。1000万円を超える資金はどこから出たのか。真相究明が待たれています。
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