パルデンの会

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「一帯一路」は中国人の奴隷労働か、 現地人のただ働きかでしか行われない、 抜かれた賃金はすべて 中国共産党へ流れ込む

インドネシアのOSS火力発電所の現場(中国人労働者提供)

 

インドネシアOSS火力発電所の現場(中国人労働者提供)

「一帯一路」参加の中国人労働者、帰国できず 厳しいコロナ検査で=インドネシア

インドネシアにある中国「一帯一路」プロジェクトに参加する中国人労働者らが大紀元に、賃金カット、強制労働、暴力などの不当扱いを受けているとの情報を寄せた。雇用期間を終えた多くの労働者は中国政府の中共ウイルス(新型コロナ)予防対策により帰国できず、経済的および精神的な負担が重なり、自殺者が出ているという。

四川省徳陽市在住の肖永紅さんは、3月18日からインドネシアOSS火力発電所の第2期工事の現場で働いた。「雇用契約は1日9時間労働で日給600元(約1万1000円)だったが、現場に入った翌日から1日400元(約7200円)にカットされた」

労働者側によると、この現場は、中国の「一帯一路」プロジェクトとして、中国の徳龍鋼鉄グループが請け負い、山東迪爾グループがその下請けである。

肖さんによると、現場の安全管理は後手に回っていた。 二人で作業する危険な仕事を一人でこなすように現場監督に指示されたが、拒否したところ殴られた。会社に苦情を言っても相手にされず、地元の警察署に通報することになった。激怒した会社は彼の携帯電話を取り上げて、10日以上も個室に閉じ込めた。

肖さんは「ここの管理は30年前のレベルで、安全よりも作業を早く進めることを重視する。このような現場は、労働者にとって悪夢だ」と不満を漏らした。

江蘇省南京市在住の陳其明さんは電気工事士。現場で足を痛めてしまったため、19日間しか働けず、給料は支給されていないという。

陳さんは派遣業者を介して山東迪爾グループに応募し、派遣業者には6000元(約9万6000円)の仲介料を払ったという。陳さんは「ケガをした後、会社側はケアをしてくれず、『働かなければ食事をさせない』との一点張りで、一時は無理やり働かされた」と記者に話した。

労働者らの情報では、この現場はすでに終了し、全員中国への帰国を望んでいるが、会社側は中共ウイルス予防策として抗体検査を強制し、IgM、IgGの検査結果が1.0以下でなければ、帰国させないとしている。全員のパスポートは会社に取り上げられた。

抗体検査の費用は1回につき775元(約1万4000円)で、すべて自己負担だという。陳さんが見せた検査結果表では、彼のIgGが1.90、IgMが1.61で不合格となった。数カ月間、両指標が1.0以下に達成できる人は極少数で、現在ジャカルタでは約2000人、工場内には約500人が帰国できず留まっているという。

「人をバカにしているとしか思えない」と陳さんは嘆いた。

11月23日、一部の労働者は工場の門前で「家に帰りたい、汗を流して稼いだカネを返して」と書かれた看板を掲げて抗議した。

陳さんは、9月と10月にOSS火力発電所の建設現場で撮影したという2本の動画を記者に送った。

9月の動画には、工場内の樹木で首吊り自殺した男性の姿、10月の動画には、自傷行為で血だらけになった男性が映っていた。

陳さんによると、6月に海に飛び込み自殺した労働者がいた。

中共ウイルス感染を判断するための抗体検査の必要性について、大紀元記者は2人の医学専門家に見解を尋ねた。

米陸軍研究所の元ウイルス研究者であるシャウシュ・リン博士は、抗体は感染の有無を表さないと述べ、中国大使館が定めた抗体検査は医学常識に反するものだと指摘した。

欧州のウイルス学・感染症の専門家で、バイオテック社のチーフサイエンティストであるユウホン・トウ博士は、「抗体検査の結果が陽性でも、ウイルスに感染したとは限らない。中国大使館の検査規定は、一般的な国際ルールに沿ったものではない」との見解を示した。

記者はインドネシアの中国大使館に電話し、抗体検査を見直すかどうか尋ねたところ、「現段階では、中止の通知を受けていない 」という回答が返ってきた。

記者は中国徳龍鋼鉄グループに質問状を送り、労働者の海外長期滞留、自殺、賃金カットなどについて尋ねたが、報道時点では回答はなかった。

労働者は、雇用契約の際に帰国時の抗体検査について、いっさい説明を受けなかったと主張している。 彼らはSNS自助グループを立ち上げ、現状打破を試みている。

(記者・李新安、翻訳編集・叶子静)