現代医学の常識では考えらないことが、中国移植医療の現場で起きている。中国は世界2位の臓器移植大国であるが、その臓器提供源に疑いの目が向けられてきた。2006年、カナダ人権弁護士と元アジアカナダ太平洋州担当大臣が調査プロジェクトを発足した。10年間にわたった研究で、移植に使われる臓器の大半は、法輪功学習者を含む「良心の囚人」から強制的に摘出され、政府公認のもとで行われた「臓器需要に基づく殺人」によるものという結論に至った。
映画の内容は、臓器強制収奪にかかわったとされる警察、医療関係者らを取材したもの。2015年、米映像界最高栄誉のピーボディ賞、AIB(国際放送協会)国際メディアコンクール国際調査ドキュメンタリー部門の最優秀賞を受賞した。
多くの観客が、中国で国家ぐるみの「臓器狩り」が行われていることを知ってショックを受けたようだ。「目にしたものは驚きの連続だ」、「信じがたいが、実際のことなんだよね」という声が上がっている。
映画を鑑賞した専門学校の元教員は、「まずはみんなに知らせることだ。自分も友達に話す」と述べ、「随所で上映会を開いて、草の根でみんなに知ってもらうということからしか、始められない」と考えている。
日本では、中国に渡航して臓器移植を規制する法案がないことについて、「政界も財界も中国共産党と繋がりが多く、大臣閣僚クラスも私利私欲のために、中国を利用したりされたり、お互いやったりとったりしている」と批判されている。
70代の住民の女性は、初めて臓器強制摘出の話を聞いて、「今日のことだけにとどまらず、知り得るところから知りたい。関連の本を読んでみたい」と述べた。そして、まず一番身近な家族から、臓器狩りのことを伝えたいと語った。
中国臓器狩り問題について、以下のイベントも開催される。
「人狩り」上映会と意見交換会が、7月27日14~16時まで石川県金沢市TKP金沢新幹線口会議室3Aで行われる。翌日28日に14~16時まで富山県富山市立速星公民館多目的ホールで行われる。いずれも入場無料。
生命・人権・臓器収奪「生体臓器収奪を制止せよ」 国際ポスターコンテスト受賞作品展覧会は7月1〜4日文京区 文京シビック展示室2で行われる。