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もう役人上がりの候補者に 正義や「日本人」は見えない、県民にも 担いだ維新も 責任がある。「選挙ならボロ負けだ」 兵庫・斎藤元彦知事の不信任決議で維新が恐れる

「選挙ならボロ負けだ」 兵庫・斎藤元彦知事の不信任決議で維新が恐れる議会解散

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AERA dot.

 兵庫県の元県民局長の内部告発は、ついに斎藤元彦知事を追い詰めた。9月19日、兵庫県議会は斎藤知事の不信任決議を全会一致で可決した。 【写真】斎藤知事と吉村知事が連携してグータッチしていたころ  元県民局長の内部告発を機に、斎藤知事のパワハラや「おねだり」などの疑惑や、内部告発者を探して処分する県の対応の問題が、県議会の文書問題調査特別委員会(百条委員会)で調査された。不信任決議には、こう書かれている。 〈(百条委員会の)調査の中で、告発文書の内容に真実が存在し、文書が「嘘八百」ではなく、告発者への対応が告発者探しや情報漏洩の疑いを指摘されるなど不適切と言わざるを得ないことが明らかになった〉 〈告発文書への初動やその後において、対応が不適切、不十分であったことにより、県民の信頼を損ない、県職員を動揺させ、議会を巻き込み、県政に長期に渡る深刻な停滞と混乱をもたらしたことに対する政治的責任は免れない〉  県議会の不信任決議の可決によって、斎藤知事は地方自治法の規定により、10日以内に県議会を解散しない限り、失職する。失職までに自ら「辞職」する道もあるが、斎藤知事はこれまでも辞職を否定してきた。  不信任決議の可決後、記者会見した斎藤知事は、 「重く受け止める。どう対応するかは、いま可決されたばかりなので考える」  と述べ、辞職ではなく議会を解散する選択肢も残した。 ■県選管は県議選の準備を開始  県の幹部職員は、すでに県議会選挙を想定しているという。 「斎藤知事は、批判が高まっているこの2、3カ月ほどはずっと知事室にこもったままですね。ごく限られた人と今後について相談しているようですが、県議会を解散して選挙という考えのようです。県議選となれば予算も必要ですし、選挙管理委員会はもう準備をはじめている」  実は、県議選になることを、最もおそれているのは維新だといわれる。

■引導を渡す役となった吉村大阪知事  2021年7月の知事選で、斎藤知事は自民党と維新の推薦で勝利した。自民党は斎藤知事に4000万円を超す選挙資金を提供し、実質的に選挙戦を支えた。一方維新は、日本維新の会の共同代表であり、抜群の人気を誇る大阪府の吉村洋文知事が最前線で応援に入り、斎藤知事を押し上げた。  斎藤知事の当選後も、維新と自民は、与党として斎藤県政を支えてきた。このため、斎藤知事の去就に最もカギを握るとされてきたのが、 「大阪府の吉村知事と斎藤知事をバックアップした、自民党のベテラン県議2人です」  と兵庫県のある県議は指摘する。  だが、パワハラやおねだりなど、連日のように斎藤知事の新しい「ネタ」が暴露され包囲網が敷かれていくと、自民党は斎藤知事を見限り、知事の疑惑を調査する百条委員会の設置を進めた。斎藤知事を支えていた自民党のベテラン県議の1人は、支援者にSNSなどでこんなメッセージを送っている。 〈自ら身を引いて傷が浅いうちにと思うが、続けると言い張るばかり〉 〈知事の気持ちもわかるが、ここまでくればもう終わり。サポートできん。『俺は知事やぞ』と叫んだのは致命傷〉 〈維新に説得してもらうしかない〉  自民党もサジを投げ、斎藤知事に引導を渡す役目を託されたのが維新の吉村知事だった。  維新は百条委員会の設置に反対するなど、当初は斎藤知事を支える姿勢を見せていた。だが、8月25日投開票の大阪・箕面市長選で公認の現職が惨敗。吉村知事は兵庫県の斎藤知事の問題への対応が選挙に影響したと考え、方針を変えていった。  吉村知事は9月9日に記者団に対して、 「県政がうまくいっていないことを考えれば、間違いは素直に認めて、県民の皆さんに問うべきではないか」  と斎藤知事に電話で辞職を促したことを明かした。  また、11日の記者会見では、さらに踏み込んで、 「予算権、人事権をすべて持っている知事がモノを投げたり、机を叩くような行為、これはやってはいけない。僕がやったらパワハラにあたる」 「間違ったところは間違っていると認めて、辞職すべきと思います」  と、斎藤知事に強く辞職を求めている。だが、それでも斎藤知事は辞めなかった。

■国会議員も他人事ではない  23年の県議選で初当選した1期目の維新県議は、険しい表情で話す。 「斎藤知事が県議会解散に突き進むのは濃厚だ。吉村知事がなんとか説得して、斎藤知事が自ら辞職してくれることを切望していた。だが、吉村知事が言ってもダメとなれば、どうにもできません。昨年春に県議選で当選したばかりで、また選挙となればきつい。それでなくとも、大半の県民は、維新の吉村知事が全面的に支援して斎藤知事は当選したと認識している。このまま県議選になれば、維新はボロ負けだ」  23年春の県議選で維新は4議席から21議席と5倍以上に増やした。だが、多くはキャリアが浅い初当選の県議ばかり。維新が斎藤知事のマイナスイメージを抱えたまま県議会が解散し、県議選となれば逆風が予想される。  国会議員も他人事ではない。現在、自民党総裁選の真っただなかで9月27日に新総裁が決まる。9人の候補の多くは、総裁選からあまり時間をかけず、衆議院の解散・総選挙をする意向を示している。そうなれば、10月末から11月にかけて衆院選となる可能性が高い。  21年の衆院選で、維新は11議席から41議席と4倍近くに躍進した。  その中には、AERA dot.が9月10日に、内部告発した元県民局長の個人情報を外部に漏らすなど問題発言をしていたことを報じた掘井健智衆院議員もいる。掘井議員は、兵庫10区から立候補したが小選挙区では敗れ、近畿比例ブロックで復活し初当選している。  維新の幹部は、苦しい胸の内を明かす。 「世論調査を見ても維新の支持率は自民党にまったく及ばず、立憲民主党にも引き離されている。そこへ、斎藤知事が辞めずに居座り、県議会解散となれば、ますます支持が離れていく。もし県議選と総選挙の日程がかぶって、同じ日の投票なんてことになれば、維新の存続すら危ぶまれる結果になりかねない。吉村知事の説得が不調に終わったことが悔やまれる。今からでも、県議会解散だけは思いとどまるように再び説得してほしい」■「維新の消滅につながりかねない」  7月の都知事選で小池百合子都知事に次ぐ2位に躍進した前安芸高田市長の石丸伸二氏の選挙参謀を務めた藤川晋之助氏はこう指摘する。 「斎藤知事の悪名は全国にとどろいた。強引に県議会解散となれば、維新の議席は半数以上確実に減る。自民党の総裁選後には衆議院解散総選挙となるが、斎藤知事の問題は国政まで響くのは確実だ。維新の幹部はまだ楽観視しているが、私から見ると非常に深刻。斎藤知事の決断次第では、兵庫県だけでなく、国政の維新も崩壊、消滅につながりかねない危機を迎えている」  兵庫県によると県議選の費用は16億円程度と見込まれる。また、斎藤知事は辞職しない限り、月額110万円ほどの報酬が支払われ続ける。 「身を切る改革」で党勢を拡大してきた維新にとって、斎藤知事という身内の“居座り”で多額の税金が無駄になることも痛手だろう。 「維新の終焉となるかもしれない」  先の維新幹部の声は、消え入りそうになっていた。 (AERA dot.編集部・今西憲之)

今西憲之

 

 

八代弁護士「ああいう言い方は言語道断」 兵庫県知事はパワハラ疑惑告発者に「うそ八百」

八代英輝弁護士が11日、TBS系「ひるおび」(月~金曜午前10時25分)に出演。斎藤元彦兵庫県知事が自身のパワハラ疑惑で一部マスコミに告発した元県民局長に「事実無根」「うそ八百」「公務員として失格」などと非難して否定も、その後の県職員へのアンケートでパワハラ事例が出てきた上、元県民局長は今月7日に死亡が判明していた件で、「ああいう言い方をするのは言語道断」と断じた。

八代弁護士は、自衛隊幹部のパワハラについて告発する方法について例に挙げ、「内部で告発しても信用できない場合、弁護士にお願いする手もある。弁護士は守秘義務がある。いくつものチャンネルを設けている。組織の長は、よりよい組織を作るためにお願いする立場のはず」と語った。

コメンテーターで教育アドバイザーの清水章弘氏は「パワハラ事例が噴出したのが何よりもの証拠。内側から改革していかなければいけないのに、機能していないと気づいて訴えた。知事は見せしめで告発した人を公で否定した。人権をこれだけ大切にしている時代に、どうしてできないのか不思議」と、知事の対応を批判していた。