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「露悪」?で 迷走の新総理と石破左翼内閣 ~総選挙で自民党は大敗か?

松田学通信vol.336                     2024.10.02
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1.松田学 コラム
高市氏潰しに終始した総裁選、                 そして「露悪」?

迷走の新総理石破左翼内閣

~総選挙で自民党は大敗か?~
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先週9月27日の総裁選、そして総裁に選出された石破氏による今週に入ってすぐの10月27日総選挙実施表明と、政局が急激に動いています。前回の本欄でも記したように、当初は小泉氏で間違いなしと見られていた総裁選では、同氏の失速によって決選投票は高市vs石破との構図になると見られていました。そして、第一次投票で示された、党員と国会議員を合わせた自民党全体の多数決での意思では、次の総裁は高市氏でした。

それが決選投票では3人のキングメーカーたちが動き、結果はひっくり返りました。3人のうち一番の勝者は石破氏当選の決め手となった岸田氏、どちらともいえないのが当初は小泉氏を推した菅氏、敗者は小泉氏も石破氏も推せず、
高市氏で動いた麻生氏…こうして党内の力関係も変わりましたが、やっぱり最後に派閥が出てきた自民党は変わらない…。

この総裁選で見られたのは徹底的な高市氏潰しであり、「高市vsその他」の対立構造だったといえます。ジャーナリストの山口敬之氏によると、自民党総裁選は極めて特異な力学とシステムで動くようです。これを突き動かすのは、この総理に日本を託そうという前向きなエネルギーではなく、特に今回はそれがゼロで、憎悪と怨念、つまり、この人だけは総理にしたくないという力学が強
く働きました。これがビジョンや哲学よりも先にくる。

一回目で国会議員票を46票しか取れなかった石破氏が決戦で189票。つまり、元々は石破氏を選んでいない143票が上乗せされましたが、それが反高市でした。そこには、高市氏がイヤだとして良く知って嫌っている人と、うちのボスがダメと言うからという人の二種類の議員たちがいました。ただ、山口氏によると、もう一つは外にあった。メディアや中央省庁、例えば積極財政は困ると
いう財務省系は、ほぼ一致して反高市で動いた…。

これは米国での反トランプと似ています。旧エスタブリッシュメント、今の秩序を守ろうとするのが反トランプ。今回は、サンフランシスコ講和条約以降の支配構造に安住する層が票として結集したとみることができるかもしれません。
実際には岸田氏が決めました。

一回目で高市氏は72票、石破氏は46票、つまり高市氏の方が良いと思う議員が5割増しで多かったのが、決選投票は両陣営ではなく、他の7候補の陣営が全て決めたわけです。例えば林氏は石破氏に乗りました。麻生氏は、同氏の政権末期に石破氏が総理官邸に乗り込み、総理は続けても総裁は辞めなさいと。
麻生氏はこれを絶対に忘れないと繰り返してきたそうです。石破対高市の構図の中で高市氏にエネルギーを投入しましたが、高市氏には100人しか上乗せできず、石破氏はプラス143票、この差の40票が岸田氏でした。

結果として総裁に選出された石破氏ですが、早速、発言のブレに不信感が広がっています。あれだけテレビで衆院解散の在り方について筋論を述べ、予算委員会での国会論戦を経て争点を明確化したあとに民意を問うべきと大見えを切っていたにも関わらず、これでは小泉氏が総理になった場合と同じ?さっさと衆院を解散してボロ隠し?10月9日解散であれば、歴代内閣で発足後最も早い
衆院解散となる総選挙の断行を表明しました。

やはり石破氏も原理原則よりも党利党略?最も支持率が高い内閣発足直後のタイミングを狙う点で、民主主義よりも政権維持を優先する自民党体質をそのまま受け継ぐようです。この点でも自民党はやはり変わらなかった…。そして、
今般組閣された石破内閣の布陣などをみても「超リベラル内閣」で自民党もはや保守ではないことも明確化したようです。石破氏自身が信念や軸を欠き、その「露悪」ぶりによる迷走で短命政権になる?

今回の総選挙では岸田氏以上に自民党は大量の落選議員を出すとの見方もあります。そうなると、総裁選自体が総選挙対策だった同党は今回、大失敗をしたことになります。

このあたり、松田政策研究所CHでは9月30日に前述の山口氏との対談を生配信いたしましたが、同氏の分析は極めて精密に、総裁選の裏側で起こっていた事象や石破新内閣の性格などを抉り出しています。今回は以下、同氏が本対談で述べた内容をご紹介します。

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