論考シリーズ | No.164 | 2024.10.10
アメリカ現状モニター
25歳で中国と出会ったウォルズの「物語」
大統領選挙でハリスが勝利した場合、ティム・ウォルズはジョージ・H・W・ブッシュ副大統領(後に大統領)以来、中国に住んだ経験のある初の副大統領となる。「父ブッシュ」は米中国交正常化前に米中連絡事務所長として北京に赴任し「自転車に乗る大使」の異名もあるが、年齢はすでに50歳で外交的な駐在であった1。
ウォルツは25歳の若き教員として中国に住み中国人の教え子を受け持った。多感な時期の「国益抜き」の一市民の交流であり、人格形成に多大な影響を与えた。中国経験はウォルズの人生を定義する「物語」になった。ネブラスカ州の高校教員に戻ってからも、中国に生徒を送り出すプログラムを夫人と二人で作り上げ引率で中国を頻繁に訪れた。まさに生活に根ざした中国通で、米中双方に中国に絡んだ教え子がいる。
連邦下院議員になってからのウォルズはペローシ下院議長に抜擢されチベット訪問議員団の「案内役」も務めた。その中国経験には、一般的な欧米人の中国滞在歴ともやや異質な興味深い点がある。
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