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末期的 北朝鮮国内政戦 ・金総書記の義弟が昇格

北朝鮮>金総書記の義弟が昇格 事実上ナンバー2に

6月7日20時32分配信 毎日新聞

 【北京・米村耕一】朝鮮中央通信によると、北朝鮮の国会に相当する最高人民会議第12期第3回会議が7日、平壌で開かれ、金正日キム・ジョンイル)総書記の義弟、張成沢チャン・ソンテク)国防委員会委員を同委副委員長に昇格させた。事実上のナンバー2の地位。張氏は、金総書記の後継者とされる三男、正銀(ジョンウン)氏の後見役と見られており、3世代世襲に向かう体制をさらに強化したとみられる。

4月9日に開催された最高人民会議には欠席が伝えられた金総書記も、今回は出席。張氏の人事案件を自ら提議した。

北朝鮮憲法は、金総書記が務める国防委員長を「国家の最高指導者」と規定。昨年の憲法改正で、国防委員会の権限を強化した。

同委には、張氏より高位に趙明禄(チョ・ミョンロク)第1副委員長がいるものの、趙氏は体調不良が伝えられ、最近の公式報道に出てきていない。一方、張氏は昨年から金総書記の現地指導に同行する姿が頻繁に報道され、5月上旬には金総書記と共に訪中した。副委員長は他に3人いるが、張氏は他の副委員長よりも重用されている。

こうしたことから、張氏は金総書記を補佐しつつ、すでに正銀氏の後見人としての役割を果たしているとの見方が強い。北朝鮮情勢に詳しい韓国の専門家は、張氏がこの時期に昇格した理由について「昨年末の貨幣改革以降、国内に混乱が広がっている。国内治安対策の責任者でもある張氏の権威を高めることで、引き締めのメッセージを送った」とも指摘している。

また、この日の会議では、金英逸キム・ヨンイル)首相が解任され、崔永林(チェ・ヨンリム)・平壌市党責任書記が後任に選出された。韓国の専門家によると、崔氏は経済政策に精通しており、正銀氏への権力移行体制を作りあげる上で経済改善の道筋を付ける役割が期待されているという。

このほか、郭範基(クァク・ポムギ)、呉秀容(オ・スヨン)、朴明善(パク・ミョンソン)の3副首相と軽工業相、食料日用工業相、体育指導委員長の3閣僚を解任し、後任を任命した。体育指導委員会は体育省に改組され、プロレスラーの故力道山の娘婿である朴明哲(パク・ミョンチョル)氏が体育相に任命された。朴氏は、張成沢氏に近いとされる。