それに対して 眉中ビジネス界や 中国大使などはどういう心境でしょうか?
中国、日本のダライ・ラマ歓迎に反発
自民党の新総裁で元首相の安倍晋三氏ら主要政党の議員が集まった講演会でダライ・ラマは、日本の議員はチベットを訪れて、最近多発している焼身自殺の理 由が何であるか調べてみるべきだと述べた。チベットからの報道によると、12日にも2人が焼身自殺をし、中国の支配に抗議して自殺した人は過去1週間で9 人となった。
Agence France-Presse/Getty Images
国会で議員らに迎えられるダライ・ラマ14世(13日、東京)
日本の次期首相を目指し、対中国強硬論者と目されている安倍氏は、日本の議員はチベット問題で何らかの役割を果たすべきだとの考えを示した。同氏は「わ れわれは人権が抑圧されている地域の状況を変えるため、最大限の努力をする」と述べた。世論調査では、同氏が率いる自民党は来年1月までに行われると見ら れる総選挙に向けてリードしており、このことは同氏が2006~07年に続いて首相の座に返り咲くことを意味している。
同氏の見解は、外務省が11年11月に出した「チベット問題は中国の国内問題だ」とする政府の公式見解とは異なる。
13日の講演会に対して中国は直ちに抗議し、ヒマラヤ地域の独立を押し進めようとしているダライ・ラマによる反中国的行為だと述べた。中国国営新華社通 信によると、同国外務省の洪磊報道官は定例の記者会見で、「中国はダライ・ラマの反中国分裂活動に対するいかなる国、いかなる人の支援にも強く反対する」 とし、「ダライ・ラマは政治亡命者で、以前から宗教を隠れみのにして反中分裂活動をしている」と強調した。
双方からの激しいコメントは、東シナ海の諸島を日本が実質的に国有化したことから9月に始まり、両国間のさまざまな問題に波及した紛争における新たな出 来事となった。中国での日本製品の販売は落ち込み、これが日本の輸出減少につながり、日本経済に打撃を与えている。中国はほとんどの日本との外交的コンタ クトをやめ、日本を訪れる中国人観光客も大幅に減少した。
日本はダライ・ラマとの関係では控えめな姿勢を保っている。ダライ・ラマがオバマ米大統領ら世界の指導者と会談すると、中国は激しく非難する。ダライ・ ラマは定期的に日本を訪れているが(前回は11年11月)、通常は民間の催しに参加するだけで、日本の高官とは会わない。
安倍氏は13日の講演会で主要な役割を果たしたことで、微妙な関係のかじ取りをする可能性がある時に、その対中スタンスに緊張がもたらされる危険性がある。同氏は10月17日には第2次世界大戦の戦犯もまつられている靖国神社に参拝し、この時も中国から抗議されている。
記者: William Sposato