パルデンの会

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汚職の伏魔殿「石油派」への捜査メスはどこまではいるか   国有企業大手は、かくも政治の不正蓄財の温床となっていたのだ

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成25(2013)年9月3日(火曜日)
通巻第4011号  (前日発行)
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汚職の伏魔殿「石油派」への捜査メスはどこまではいるか
国有企業大手は、かくも政治の不正蓄財の温床となっていたのだ
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石油派の領袖、蒋潔敏(中国石油天然気集団前会長、現在国務院国有資産監督管理委員会主任。政治局中央委員)が取り調べを受けていることが確実となった。
かれは「周永康の金庫番」と言われた。
石油企業の多くは大使党が落下傘降下する汚職の祭殿のような企業であり、まさに鉄道部についでの伏魔殿、利権の巣窟だった。

中国石油天然気集団(CNPC)は、その子会社、孫会社、海外子会社を夥しく設立し、海外に蓄財した。
北京郊外にハーレムのような淫乱ホテルを建てていたうえ、ハルビンではロシア美女を多く抱える面妖なナイトクラブも経営していた。
周永康の前秘書=李華林(逮捕)らが金庫番、不正送金の指示を蒋潔敏(閣僚級)が直接に取った。

すでに拘束され取り調べを受けているのは蒋潔敏のほかに王永春(前CNPC副社長)、郭永祥(四川省元副省長)ら、容疑は「重大な規律違反」。
つまり、この捜査の進展ぶりと段取りからいえば、周永康の周りが全員逮捕拘束され、つぎは本丸の陥落を待つのみという構図である。

かれらがくすねたカネは天文学的となり、黒社会との結びつきや四川駐在軍隊の不穏な動きなど、前々から噂されていたことである。とくに周永康の息子は服役中のマフィアのボスの保釈を条件に黒社会からも四億元を貢がせたという。

周は、石油派のボスとして江沢民に激しく取り入り、政治局常務委員(序列九位)という望外のポストを手にして四川省の人脈をつかい、となりの重慶書記に赴任してきた薄煕来とも、きわめて緊密な関係を構築していた。

これまでは江沢民派の厚い庇護があり、アンタッチャブルだった石油産業国有企業へ大々的な汚職捜査のメスがはいったことになる。
習近平のキャンペーンは党幹部の腐敗を絶対許さないとする決断? 冗談でしょ。彼らを追い出して自派の利権とするためですよ。)

こうなると周永康の保護者と言われた、江沢民の右腕、曾慶紅周辺ははやくも「周とは無関係」とする否定情報を盛んに流し始めた。

けっきょく、小誌が指摘したように面妖な海外子会社を通じて蒋潔敏は周永康の息子の周文武が経営する米国のペーパーカンパニィへ100億元以上の不正資金を送金していたことが発覚している(博訊新聞網、9月2日)。
文武は在米、中国へ戻れば逮捕されるので、米国内で所在が不明である。


▼同時発生的なスキャンダルも

同様な大型のスキャンダルが発覚している。
大連を基盤とする万達集団の収賄による企業発展に関与した高官らが現在、取り調べを受けているようだ。

万達集団といえば、CEOの除明が率いた大連実徳集団(自家用飛行機をチャンツーイーに提供し、薄の愛人を務めたという噂もあった)が薄煕来の失脚に連罪して、拘束され、同グループは倒産、その隙間を塗って大発展をとげた新興成金である。
大連の繁華街に高層ビルが建つが、それが大連万達集団の本社である。

あまりに急成長したため、ハリウッド映画にも進出し映画製作に乗り出そうとしたが米国で相手にされなかった。この万達集団を率いるのが王健林である。
王健林は江蘇省海南省、そして安徽省の幹部に大胆に近づき、数々の利権を貪ったとされる。いま名前が挙がっているのは海南省省長の蒋定之、江蘇省副省長の許津栄(女性)、江蘇銀行党委員会書記の王健華の三人である。
いずれ、拘束され取り調べが進と破天荒の汚職が白日のもとに曝されるかも知れない。






国有資産監督委の閣僚級幹部を取り調べ 周永康への調査の一環か 

大紀元日本9月2日】中国国営新華社通信は1日、幹部の汚職を取り締まる共産党中央規律検査委員会が国務院国有資産監督管理委員会の蔣潔敏主任(閣僚級、57)を「重大な規律違反の疑い」で調査していると報じた。同主任は3月まで中国最大手の石油企業「中国石油天然ガス集団(CNPC)」の会長を務め、前最高指導部メンバーの周永康前中央政法委書記の右腕とされた人物だ。

CNPCでは8月末から上層幹部4人が相次ぎ失脚し、石油業界に大きな影響力を持つ周氏に対しても調査が決定したと香港紙が30日に報じたばかり。ドイツ国際放送ドイチェ・ヴェレは匿名希望の情報筋の話として、蔣主任への調査は「想定内」と伝えており、周氏に対する調査の一環であるとの見方が強い。

香港紙・明報は31日、党・政府上層部はCNPCの一連の汚職事件について「どんな人物の関与に及んでも徹底的に調べる」との指示を出したと報じた。

大紀元が入手した情報によると、CNPC幹部の相次いだ失脚は、同グループの1000億元を超える国有資産が周永康氏とその親族に渡ったことに関連しているという。蔣氏自身も汚職で100億元以上の資産を保有しており、周氏を中心とする江沢民一派による法輪功弾圧に資金提供していた疑いがもたれている。

(翻訳編集・高遠)

 (13/09/02 09:50)