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マレーシア機撃墜 FT写真にミサイル攻撃の痕跡



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マレーシア機撃墜 FT写真にミサイル攻撃の痕跡


014年7月23日(水)19:30
フィナンシャル・タイムズ 2014年7月21日初出 翻訳gooニュース) ロンドン=マーク・オデル、ロマン・オレアルチュク

マレーシア航空17便(MH17)が地対空ミサイルに撃墜されたと示す最初の物的証拠と思われるものが、ウクライナ東部の墜落現場で発見された。複数の専門家が21日、金属片によるものと思える損傷が機体に見えると確認した。

フィナンシャル・タイムズが20日付の記事に掲載した写真には、墜落したボーイング777の機体の破片が写っている。中心部には約1平方メートルの大きな穴がぽっかり開き、その回りには細かい穴がたくさん開いている。焼けこげた跡もある。

この機体破片は17日、ウクライナのペトロパブロフカ村で民家の裏庭に落ちていたのを、住民が回収したものだ。これは大事なものだと思った住民たちが、道ばたまで運んだという。

ロンドンの防衛アナリスト2人と元空軍パイロット1人がこの写真を検分し、墜落現場の近くに住む男性(軍務経験者だという)の主張に賛同した。機体の損傷の大部分はミサイル攻撃による形状に一致するというのだ。

ウクライナは、ウクライナの親ロ派分離派とロシア軍関係者が、ブークM1(SA-11)地対空ミサイルシステムを使い、乗客298人の民間機を誤って撃ち落としたのだと主張している。欧米各国の情報当局は週末にかけて、ウクライナの説を裏付ける数々の証拠を列挙した。

英国王立防衛安全保障研究所(RUSI)のアナリスト、ジャスティン・ブロンク氏は「金属片で開いた穴の大きさは、SA-11攻撃を受けたらこうなるだろうと予測されるものと一致する。しかし機体のこれだけで全体の被弾状況を把握するのは難しい」と話す。

英国際戦略研究所(IISS)のアナリスト、ダグラス・バリー氏も写真の内容は「地対空ミサイルシステムでよく使われる爆発力のきわめて高い弾頭が爆発すれば、機体にどういう損傷を与えるか、予想される通りの姿だ」と話す。

しかし両方のアナリストは2人とも、実際に何があったか正確に把握するには残留爆薬の化学的な検査など、さらに検証が必要だと指摘した。

英空軍の元上級将校はこの写真を見て、空軍基地への砲弾攻撃で金属片に直撃された機体が、写真のような損傷を受けるのを見たことがあると話した。

専門家は3人とも、中央の大きな穴は内側から開いたものだろうと同意見だ。17日午後に高度1万メートルでミサイルに撃墜された機体内部が急速に減圧したのが、その原因だろうという。

3人はさらに、穴があいた機体片はボーイング777の機首の左側だろうという点でも一致した。高速戦闘機に乗っていた元空軍パイロットは、写真から判断するに、ミサイルは機体の前方から左舷にかけて爆発した様子だと話す。

地対空ミサイルはそもそも高速で機動性の高い戦闘機の破壊が目的なので、機体に直撃するのではなく、標的の約20メートル手前で爆発するよう設計されている。爆発すると高温に熱した金属片が大量に放出される。これで最大限の損傷を標的に与えようというのだ。

元 空軍パイロットによると、地対空ミサイルは迎撃軌道で飛ぶはずなので、ミサイルがMH17の手前で爆発したなら、それは分かりやすい展開だと話す。「地上 発射のミサイルで飛行機に追いつこうとするなど、よほどのことがない限りやりたがらない。それより、標的の前方に到達するよう狙うはずだ」。

フィナンシャル・タイムズの本サイトFT.comの英文記事はこちら(登録が必要な場合もあります)。
(翻訳・加藤祐子
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