パルデンの会

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ネパール救援活動中の海兵隊ヘリコプターが行方不明に




ネパール救援活動中の海兵隊ヘリコプターが行方不明に


5月12日、ネパールで地震救援活動中のアメリ海兵隊ヘリコプターUH-1Yヴェノム(ヒューイという愛称の方が有名)が1機、行方不明になった事がアメリカ太平洋軍司令部の発表によって分かりました。海兵隊員6名、ネパール兵2名が搭乗していたとの事です。
行方不明になった現場は首都カトマンズから東へ50km離れたチャリコット地区の付近とされています。
http://rpr.c.yimg.jp/im_siggdxWe7nAwI4vOc4leD2BRzw---x540-n1/amd/20150513-00045662-roupeiro-001-7-view.jpg ネパール中央部、チャリコート地区
今回は震災救援活動の為にMV-22オスプレイ垂直離着陸輸送機4機のサポート役として、UH-1Yヴェノム3機がネパールに送り込まれていました。UH-1Yの行方不明が判明して直ちにオスプレイ3機が捜索に出ましたが、該当区域を90分間捜索しても成果は無く、夜になってしまったので一旦捜索を打ち切っています。
当該機は行方不明になる前に無線で「燃料に問題」と話していた事が伝えられています。それが燃料不足を意味するのか燃料系統のトラブルなのかは、分かっていません。



ネパール救援で連日出動するオスプレイ

アメリカ軍のネパール地震被害救援作戦「サハヨギ・ハート(ネパール語で助けの手という意味)」で、海兵隊のMV-22オスプレイは連日出動しています。オスプレイは到着早々にローターの風圧で建物の屋根を壊してしまいましたが、直ぐに運用方法を見直して慎重に行動し、休みなく連日活動している様子がアメリカ軍の運営するインターネットメディア「DVIDS」に毎日投稿されています。オスプレイは救援物資やネパール兵の輸送の他に、5月10日にはネパール救援に派遣された日本陸上自衛隊の輸送を行っている事も報じられています。
http://rpr.c.yimg.jp/im_siggMsgSOh92prXiJkL4vm2vIw---x400-n1/amd/20150512-00045659-roupeiro-001-4-view.jpg ネパール救援作戦「サハヨギ・ハート」5/11までの活動実績
アメリカ軍広報メディア、防衛ビデオ&画像配信システム「DVIDS」より。


ネパール救援:米軍オスプレイは活動継続する一方で英軍チヌークは受け入れ拒否


http://rpr.c.yimg.jp/im_siggw8XeYNVWQ312FYh8w7hgFQ---x585-n1/amd/20150511-00045589-roupeiro-000-9-view.jpg
イギリス空軍よりCH-47チヌーク大型輸送ヘリコプター
ネパール震災救援でイギリス軍は大型輸送ヘリコプター「CH-47チヌーク」をアントノフ大型輸送機(民間チャーター機)に載せて5月1日には送ったのですが、ネパール政府に受け入れを拒否されて今もインド側で足止めされている状態です。
CH-47チヌークが受け入れ拒否された理由は「強力な風圧で建物を壊し、大き過ぎて降りられる場所が少ないから」という事なのですが、一方で同じ特徴を持つアメリカ軍のMV-22オスプレイは現地で既に風圧で建造物を壊したという報道もありましたが、救援活動を休止したというのは誤報で、現在もネパールで活動を継続中です。なぜオスプレイの活動が継続して許可されていながらチヌークは受け入れさえ拒否されているのか、ネパール政府の判断に差が出た理由はよく分かりません。
CH-47チヌークは2005年に陸上自衛隊スマトラ島沖地震救援の際に送り込んだ際にも建物の屋根を風圧で吹き飛ばしたことがあります。こういった事例は大型ヘリコプターではよくあることなので、被災地の真上を飛ぶ際は小型ヘリコプターを使用して、小型ヘリコプターが運ぶ物資の集積場に大型ヘリコプターが物資を運ぶ中継役にするなどの運用上の工夫が求められます。大型ヘリコプターを拠点間輸送用とすれば航続距離の短い小型ヘリコプターが後方の大型基地まで一々戻らなくてよくなり、活動範囲を広める事が可能です。他には小型ヘリコプターでは運ぶことが出来ない重機の輸送を大型ヘリコプターが担当するなど、役割分担が重要になってきます。
役割分担を行えばCH-47チヌークもネパール現地で十分に活躍できるはずなのですが、受け入れさえも拒否されているのはとても残念な事です。