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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成28年(2016)10月20日(木曜日)
通算第5067号 <前日発行>
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嘗て世界の工場の代表格だった広東省東莞はいま
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東莞は世界の玩具の三分の一を生産していた。靴と家具のメーカーも多く、雑貨輸出の基地としても知られ、労働者は中国の地方からだけでは不足しバングラデシュ、パキスタンあたりからも低賃金に甘んじて暮らしていた。
二年前、当局は風俗営業、カラオケバーでの売春などまかりならんとして、一斉捜索におよび数千人の売春婦、斡旋業者、場所提供者、ぽん引きなどを逮捕した。これにより、およそ30万人の風俗嬢が東莞から逃げ去った。
爾来、工場閉鎖、縮小、企業の倒産が相次ぎ、やがて労働者も一人去り、二人去り、数万が東莞からほかに散った。
駅前どころか、商店街は軒並みシャッター通り、工場は廃墟、多くのビルは「レンタル」の表示があっても借りてはおらず、一気にゴーストタウン化した。
「新しいイノベーションで、新しいビジネスを創造し、再び豊かにしよう」と地方政府トップは掛け声を掛けるが、言葉は虚しく虚空に吸い込まれ、地元民は「それもこれも風俗産業の手入れから、こうなったんだ。GDPはあれだけで、10%の激減。夜の享楽を求めてきた他者者も寄りつかなくなった」と当局の売春屈手入れが原因とする。
しかしそれは問題のすり替えに過ぎず、賃金が上昇して価格競争に耐えられなくなった産業は、ほかに移転して生き延びるしかない。
これはカタストロフィ(破局)だと、分析するエコノミストもいるが、中国一の繁栄を誇った広東省の一地域とはいえ、東莞のゴーストタウン化は、明日の中国経済の衰退を予測される典型例である。
◇○◇み□○◇や□○◎ざ○□□き◎○□
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成28年(2016)10月20日(木曜日)
通算第5067号 <前日発行>
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嘗て世界の工場の代表格だった広東省東莞はいま
売春風俗嬢30万人が散っただけでも東莞GDPの10%減
***********************東莞は世界の玩具の三分の一を生産していた。靴と家具のメーカーも多く、雑貨輸出の基地としても知られ、労働者は中国の地方からだけでは不足しバングラデシュ、パキスタンあたりからも低賃金に甘んじて暮らしていた。
二年前、当局は風俗営業、カラオケバーでの売春などまかりならんとして、一斉捜索におよび数千人の売春婦、斡旋業者、場所提供者、ぽん引きなどを逮捕した。これにより、およそ30万人の風俗嬢が東莞から逃げ去った。
爾来、工場閉鎖、縮小、企業の倒産が相次ぎ、やがて労働者も一人去り、二人去り、数万が東莞からほかに散った。
駅前どころか、商店街は軒並みシャッター通り、工場は廃墟、多くのビルは「レンタル」の表示があっても借りてはおらず、一気にゴーストタウン化した。
「新しいイノベーションで、新しいビジネスを創造し、再び豊かにしよう」と地方政府トップは掛け声を掛けるが、言葉は虚しく虚空に吸い込まれ、地元民は「それもこれも風俗産業の手入れから、こうなったんだ。GDPはあれだけで、10%の激減。夜の享楽を求めてきた他者者も寄りつかなくなった」と当局の売春屈手入れが原因とする。
しかしそれは問題のすり替えに過ぎず、賃金が上昇して価格競争に耐えられなくなった産業は、ほかに移転して生き延びるしかない。
これはカタストロフィ(破局)だと、分析するエコノミストもいるが、中国一の繁栄を誇った広東省の一地域とはいえ、東莞のゴーストタウン化は、明日の中国経済の衰退を予測される典型例である。
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