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「中国はもう我慢できない」中国政府系メディア、連日北朝鮮を批判


もう手に余る 北朝鮮が 行きつく運命は?

                        

http://img.epochtimes.jp/i/2017/04/15/c_esv4rokmjejx0xu8qttl.jpg 15日、平壌で行われている軍事パレードを映す韓国メディア(GettyImages)

「中国はもう我慢できない」中国政府系メディア、連日北朝鮮を批判


 中国共産党機関紙・人民日報傘下の環球時報は最近、核実験実施の可能性が高い北朝鮮に対して「中国は我慢できなくなった」と連日の批判記事を掲載している。
 同紙は13日に掲載した社説において、「現在北朝鮮政権の情勢は荒波の真っ只中にいる。北朝鮮は新たな核実験に踏み切れば、米国が武力行使をする可能性がいっそう高くなる。その際、平壌ピョンヤン)政権が生き残れるかどうかはわからない」と主張した。
 また、「北京(中国当局)は平壌核兵器開発を続けるのに対して我慢できなくなった。米中両国は多くの共通認識に達した」とし、核開発などを停止し、または完全に非核化することは「平壌にとって最良の選択だ」と指摘した。
 環球日報は10日にも『北朝鮮、次のシリアになるか』、12日には『北朝鮮核問題で最後の勝負迫る、平壌やめなさい』との社説をそれぞれ掲載。記事では、北朝鮮が挑発行為を続ければ、米韓両軍が平壌に対する軍事攻撃によって金政権崩壊の可能性が高いことや、中国当局は制裁措置を強化すると示唆した。
 人民日報・海外版は12日、同会員制交流サイト(SNS微信での公式アカウント「侠客島」に載せた評論記事で、米中首脳会談で両国首脳は「政治的な決断を下し、歴史的な責任を担う必要がある」と示したことは、米中両国は朝鮮半島問題で対抗せず、協力する姿勢を明白にしたと指摘し、金正恩政権に警鍾を鳴らした。
 一方、「環球時報」13日の社説に対して、中国人ネットユーザーは「環球のこの社説をみると、過去(当局が)平壌の核開発を容認していたと逆に認めたのではないか。北朝鮮核兵器開発は中国当局が技術などを提供していた。金三胖(金氏3代目の太っちょ)を止めさせられるのは米国しかいない」とのコメントを書き込んだ。
 また「以前官製メディアは、米国に理性的になれと求めていた。この数日で論調がすっかり変わった。今や、米国は軍事攻撃を構え、中国が口でけん制する。いいチームプレーだ」と冷めた目で見るユーザーもいた。


                         http://img.epochtimes.jp/i/2017/04/18/c_zhe7o0cvvsrpiudergyv.jpg                         北朝鮮国営の高麗航空の飛行機、平壌空港で4月17日撮影(ED JONES/AFP/Getty Images)

北朝鮮「北京に雪」?でフライト遅延 海外メディア記者、一時空港で足止め


 北朝鮮が15日に行った軍事パレードには、約40ほどの海外メディアの記者が取材に招かれていた。イベント終了後、出国する記者が搭乗予定のフライトは「北京に雪が降った」など嘘の説明を受けて遅延していたことが分かった。気象当局によると、同日の北京は10~20度ほど。朝鮮半島の情勢が緊迫するなか、北朝鮮側の嘘は憶測を呼んでいる。
 中国官製メディア・環球時報17日の報道によると、約20人の海外からの記者たちは同日午前8時半、平壌空港から出発予定の北京行き高麗航空JS151に乗り、中国に向かうはずだった。しかし、記者たちは搭乗手続き中に飛行機は遅れると伝えられた。
 平壌空港はまた、ウラジオストック行き、瀋陽行きの便の遅れも伝えた。理由は公式には発表していない。いずれの便も、同日夕方までには離陸したと報じられている。
 当時の平壌空港には、米国、ロシアなどからの海外メディアの記者らとともに数人の北朝鮮政府関係者がいた。
 ロシアのメディア・RTは17日、在北朝鮮ロシア大使館の発表を引用し、北朝鮮航空当局が「遅延の合理的根拠はない」まま、フライトを延期したと伝えた。RTによると、遅延により影響を受けたのはCBCCBS、ロサンゼルス・タイムス、ロシア24など。
 環球時報やRTによれば、乗客は遅延の理由について「平壌の雨雲による」「北京で雪が降っている」「ある訪問者が同乗していた」などさまざまな説明を北朝鮮側から聞かされていた。気象当局が観測した北京の同日の気温は、10~20度ほどで、曇りだった。
 緊張が高まる朝鮮半島で、北朝鮮側がついた嘘には、憶測が広がる。海外のメディア関係者を平壌にとどまらせるものだったのではないかとの見方もある。
 伝えられるところによると、金正恩政権はこのたびの軍事パレードに約130人の外国からの記者を招待し入国していた。北朝鮮当局は、イベント終了後も多くの記者たちが平壌で取材を続けていると主張している。
 中国の著名なメディア人・羅昌平氏によると、以前も、北朝鮮の祝日で金日成・初代最高指導者の誕生日を祝う「太陽節」の取材に招かれた海外メディア関係者の中国行きの便は9時間遅れたことがあるという。
 羅昌平氏は、「彼らはそのまま(北朝鮮側の)従軍記者になる、ということもありえる?」とジョークを述べた。
 朝鮮半島は緊張状態が続いている。多くの専門家は、北朝鮮当局は15日の太陽節に合わせて6回目の核実験を行うと予測していた。実験は行われなかったが、翌16日に金正恩政権はミサイルを発射。数秒間以内で爆発し、失敗している。
 北朝鮮の韓成烈(ハン・ソンリョル)外務次官は英BBCの取材に応え、米国の軍事行動は「全面戦争を招く」と強く警告し、今後も定期的にミサイル発射実験を続けると述べた。
 いっぽう、アジア歴訪中の米ペンス副大統領は同日、シリアやアフガニスタンでの攻撃を例にあげて、北朝鮮は「トランプ大統領の強さと決意を目の当たりにした」と、そのメッセージ性を強調。北東アジアにおける「米軍の強さを試すようなことはしないほうが賢明」とけん制した。
(翻訳編集・佐渡 道世)