パルデンの会

チベット独立と支那共産党に物言う人々の声です 転載はご自由に  HPは http://palden.org

米、核技術者の移住やデータ廃棄要求/北朝鮮は難色か


勝谷 誠彦氏の有料ブログより転載
2018年5月10日号。

<政治における寿命延長の問題は大きい。なぜ論じない。マハティール首相92歳で当選>。

3時半起床。
 東京は、寒い。夜明け前に散歩に出る。もう黄金週間も過ぎているのである。ベランダに出てたいがいの気温はわかったので、厚手のラガーシャツを着た。本来ならば、花見が終わると、洗濯してしまいこんでしまう服である。ところが、マンションの外で全身をさらすと、やはり寒い。歩きだすと、向かい風を自分で作るので、ますます寒い。
 ここで考える。歩くことによる体内の発熱と、向かい風による熱の発散との割合はどうなのかと。そんなこと考えずに、とっとと部屋に戻って、上に一枚はおればいいことなのだが。これでいつも風邪をひくのである。ご存じのように、私は怠惰で、かつ現状を合理化するのでこうなる。
 それにしてもこの時期のこの気温というのはやや心配だ。日本人はコメだけ食ってきた民族だけあって、DNAの中に「今年のコメは大丈夫かなあ」という気持ちが組み込まれている。あなたや、あなたが昨夜どこぞの飲み屋で耳にした「まじい?コメって、生えてるものなのお?」のおね~ちゃんですら、どこかにその気持ちはあるのである。たいがいが、そういうお嬢さんは田舎の出で、じいさんばあさんは、今ごろ田植えにせいを出しているのだろうが。おね~ちゃんの方は夜な夜な、別のものを植えられ…「最近、壊れていませんか?」「いや、最初はあやまったりしていたが、実は評判がいいんだ」「読者も壊れてきていますね」。

 いよいよである。その壊れっぷりを、フェリー貸し切りという密室でひとばん、みんなでやらかそうということが近づいてきた。「どのくらい近づいてきたんだ?マネジャーのT-1君」「週末ですよ。その前に大阪で『胸いっぱい』に出なくてはいかん。何やら明日のうちに尼崎の自宅まで進出して、翌日に番組、そのまま鹿児島まで飛んで、船に乗るらしい。楽しみ~。ずっと気にしていたのが「奄美地方は梅雨入り」というニュースだったのだが、このままだとなんとか逃げきれそうである。
 なんとか最少の催行人員が確保できた。わざわざ本州の南端まで来てくださる読者の方々には感謝するしかないし、ウェブなどで見てくださるみなさんはお楽しみに。鹿児島で焼酎の一升瓶を買った私が…「やめなさいって。ただ、あんたが寝ているところだけを流したくないから」こ、これはヨロンさん。
 いい歳をして、修学旅行を思い出す。旅については、それを文字と写真にするのが仕事だったので、あらゆる贅沢をしてきた。イ、させてもらってきた。自分で払ったことはほとんどない。クライアントや出版社が私の才能に投資してくれたわけで、結果として本や写真集も出ている。こういうことがパタッとなくなったのはここ15年ほどだ。
 つまらない言い方だと「景気が悪くなった」わけだが、それだけではない。旅というのは心の余裕があってはじめて成り立つ。お金はあまり関係がない。日本人の心が貧しくなっただなあと。あるいは、ウェブを通じてバーチャルな旅ができてしまい、それですませているのではないか。
 そんな中で、鹿児島から奄美まで読者のみなさんと船に乗るということに、私はどきどきしているのである。何しろ堂々と焼酎の一升瓶を持ち込むことができる。さすがに小学校の時はなかったが、中学高校の修学旅行の時は、いかにして酒を持ち込むかだけを考えていた。しかしかように攻める矛が、護るあれば盾もある。それも、日本国の最高度の頭脳の生徒と教師の間で闘われるのが、灘校である。ワルの参謀長は私であって、表の顔は生徒会長、なんだか劇画みたいになってきたぞ。
 先生たちはとにかく「隔離」しようと、とんでもない僻地の宿をとったが、私たちは決死隊を作って峠越えをして酒を仕入れてきた。あそこで事故が起きていれば、どうなったのであろうか。最近の生徒をまきこむ事故ではだいたい臆病な学校や教師が隠蔽をはかるが、うちの先生たちは「酒を買おうと出かけまして」「すみません。中毒だったと思います」と言ったろう。「先生は、何をしておられたんですか」「みんなで呑んでいました」いいなあ。
 なんだかそういう「修学旅行」みたいなのを、船の上でやりたい。まだ申込めるのかな?(まったく現状を把握していない馬鹿)。ともかく、いらして下さる読者のみなさんとはお目にかかるを楽しみに。それをウェブで見てくださる方々にも、今から心の準備を、と申し上げておく。焼酎呑むぞ~。

 ときどき書いているが。
国家という面倒くさいものををなぜ持っているかといえば、自分の生命、財産、自由などをその仕組みで守ってくれるからだ。契約を国家としているからといっていい。このことがまことに最近の日本国では卑小化していて、生活保護でカネをくれるから、としか考えていない低能が繁殖している。生活保護をもらえるのも、あんたの医療費が無料なのも、日本国があってのことでしょう。

 もともとはそういうセコい話ではなく、いま書いたように、生命、財産、自由といったものを、大きく保護するために国家はあった。具体的にいえば「うちの国民に手ェだしたら、ただではすまんぜ」だ。イギリスの首相や外相をつとめたヘンリー・ジョン・テンプル・パーマストン子爵が「地球のはてであっても、わが大英帝国国民が危難に瀕していれば、艦隊を派遣する」。シビれるでしょう。私は大好きなのだ。
 安倍晋三首相に、私はこう宣言してもらいたい。まずは言うだけでもいい。ここのところのニュースで、私は日本人としての誇りを傷つけられている。多くの良民常民はそうではないかと思うのだが、センスのない大マスコミは報じない。なぜ、アメリカにできて、日本国にできないのか。なぜ、不動産屋あがりのあのバッタもんにできて、日本国の保守本流であるはずの総理と外務大臣がやることができないのか。

 北朝鮮で拘束の米国人3人解放/トランプ氏公表>
 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO30283360Z00C18A5MM8000/

 <トランプ米大統領は9日、北朝鮮に拘束されていた3人の米国人が解放されたとツイッター明らかにした。この日に訪朝したポンペオ国務長官が3人とともに帰国の途に就いた。北朝鮮米朝首脳会談に向けて米国との関係改善に意欲を示したもので、会談の開催に大きく前進した。トランプ氏は日程と場所も決まったと表明した。
 トランプ氏によると、3人は米東部時間10日午前2時にワシントン郊外のアンドルーズ空軍基地に到着する予定だ。トランプ氏はツイッターに「私が出迎えるつもりだ。とても興奮している!」と投稿した。「健康状態は良さそうだ」という。>
 世界中のメディアは、アメリカの政府専用機の堂々たる姿をうつしている。外交の勝利とは、かかる絵を出すことだ。ドナルド・トランプさんは、たしかにハッタリで商売をしてきた不動産屋だが、やっていることが一貫している。奥さんはトロフィー・ワイフだし、外交ではこのように「ざまあみろ」だ。日本の政治は違うと私は考えるし、安倍さんと昭恵さんの役割分担も悪くはない。とはいえ、何かうちの国も一発やりたいなあ、と考えるのは私だけか。

 このようなニュースが出るたびに、拉致された同胞の家族や関係者にストレスがたまっていくのがわかって、私はきりきりと身体がしめつけられるようである。なぜ、アメリカは次々とすすめていくのに、日本国はできないのか。憲法9条のせいだ、とメディアで言っているのは私くらいで、それも流されない。「あんた、殴らないから、連れていった仲間を返してよ」と「お願い」して、どこの半グレが言うことを聞くか。
 「カネよこせよ」となるだろう。私が危惧しているのはこのことだ。論点は次第にこちらになってくる。これまでの「払えばいいんじゃない」というインポ首相と違って、安倍さんは国際社会の中での日本国の地位を理解している。カネ、払っていいかも知れない。うちはカネもち、あっちは貧民。カネで同胞とりもどせるならいいじゃい。だが、そのカネがどこに使われるかだ。その不正義について加担かないのが、日本国の義とういものである。そのことを、おそらく拉致被害者の家族のみなさんこそ、わかって下さっているではないか。これは「軍事を知らない」ひとにはわかりにくいだろうが、なかなか大きなニュースなのだ。

 

<米、核技術者の移住やデータ廃棄要求/北朝鮮は難色か>
 https://digital.asahi.com/articles/ASL597DCPL59UHBI04C.html

 <北朝鮮に拘束されていた米国人3人は解放されたが、米朝の事前交渉で、核廃棄をめぐる双方の溝が埋まったのかははっきりしない。水面下では米国が高い要求を出し、北朝鮮が難色を示していることが分かった。北朝鮮関係筋が明らかにした。核開発のデータ廃棄や技術者の海外移住が焦点になっているという
 同筋によれば、米側は、北朝鮮が行った6回にわたる核実験や、寧辺(ヨンビョン)核関連施設に関するデータの廃棄を求めている。さらに、核開発に携わった最大で数千人ともされる技術者を海外に移住させるよう求めているという。>
 この記事もまだよく理解して書かれたものとは思えない。北朝鮮がなぜここまで抵抗するかといえば「ひとというソフト」がいちばんの財産なのだ。子どものころからキ印教育をたたき込んだ人材。まあショッカー」(懐かしい)のようなものだ。ポイントは倫理観がないこと」核兵器を作れば、どう人類の破滅につながるかという部分が、まったく教えられていない。世界の秘境たる北朝鮮だからこそ育成できる人材だ。
 真っ当な、世界にひらかれた国家であれば、こういうキ印は自国民ではつくれない。だから北朝鮮から輸入するのである。こんなこと、大マスコミで書けないので、しっかり玩味して読んでおいていただきたい。「北朝鮮は、核のキ印を輸出している」なんてねえ。流してくれればいいのだけれども。ここをどう押さえるか、だ。そのポイントは日本国にある。北朝鮮を支えている高等教育を受けた人材は、日本で学んだひとが多い。

 最終的には、いわゆる有名大学だ。何しろ主体思想のひとたちだから、眠る間も惜しんで勉強する。問題は、その有名大学に行く前で、朝鮮学校に通う。狂気の独裁者である「当代」のオヤジとじいさんの肖像画が、 黒板の上にかかげられているのである      こういうところで育てられたひとたちと、私たち日本人、ひいてはアメリカ、困惑している支那も交渉しなくてはいけない。しかもてもとに既に核を持っている。人質をとってたてこもっている犯人との交渉には、警視庁などは専門の職員をあてる。今の北朝鮮とのそれは、似ている。こうなる前になんとかしろと、私はずっと言ってきたが、空しいことになってしまった。

 どういうクスリを使っているのかわからないが、支那人を中心に「独裁者、100歳時代」になるのかも。凄いなあ。
 

<マレーシア選挙、野党の92歳マハティール氏が勝利/政権交代へ>
 https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-05-09/P8HB9Q6S972901

 支那文化の数千年を見て来ると「長く生きたもの勝ち」なのだ。だから始皇帝も不老不死の仙薬を求めた。これまではせいぜい75歳での引退が前提だったが、大きなパラダイムシフトではないだろうか。
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勝谷 誠彦 [KATSUYA Masahiko]
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