パルデンの会

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カラチの孔子学院で中国人三名とパキスタン人運転手もろとも自爆した女性は、高等教育を受けた知的階層で、二人の子供の母親でもあった


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~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~宮崎正弘の国際情勢解題」 
    令和四年(2022)4月29日(金曜日)
        通巻第7315号 
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 パキスタン、女性の自爆テロに衝撃が拡がった。BLAは中国を敵
  知的階層、教員だった『犯人』は高等教育をうけ二人の子持ちだっ
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 カラチの孔子学院で中国人三名とパキスタン人運転手もろとも自爆した女性は、高等教育を受けた知的階層で、二人の子供の母親でもあった。
名前が判明した。シァャリ・ボロチ。3-4キロと推定される爆弾は、買い物袋に忍ばせて運ばれ、カラチ大学の門もブルカをかぶった女性だから簡単に通過できたらしい。高性能の爆弾は「外国製」とされる。共犯(未逮捕)も女性で爆弾を手渡すなどした。

 彼女は警備当局が密かに監視していた様子である。警備当局は「ノーマーク、地下活動家でもなく、普通の市井生活をおくり、突如変身した」としていたが、直後の捜査で父親ならびに犯人がラホールで借りていたアパートからPCや、メモならびに証拠書類が押収された。すぐに捜査の手がのびたのは、以前から監視されていた証左だろう。

 ボロチは直前にイスラマバード、ラホールを旅行し、とくにラホール・パンジャブ大学の細胞と接触した可能性が高いとパキスタン察は発表した。「同大学へバロチスタン州からおよそ300名の学生がいる」(『ザ・タイムズ・オブ・インディア』、22年4月28日)。

 爆破されたカラチ大学の孔子学院は暫時閉鎖され、中国大使館の次の決定を待つ段取り。
 BLA(ボロチスタン解放軍)は州の独立を目標として、明確に中国を敵視し、その象徴である孔子学院を標的として世界へアピールしたことになる。パキスタンには一帯一路プロジェクト関連で、数千人の中国人が滞在している。

 次期パキスタン外相に内定しているビラワル・ブッド・ザルダリは中国大使館に弔問に訪れた。ビラワルはブッド元首相の息子、父親は現首相のザルダリ。まさにビラワルこそ次の次の首相になると言われる。

 犯行声明を出したBLA(バロチスタン解放軍)は、習近平の目玉「一帯一路」プロジェクトの破壊を狙っている。パキスタン南西に拡がるバロチスタン州は独立運動が盛んであり、「殉教」が説かれる。十年に亘ったスリランカの「タミルの虎」との内戦も、殉教が美徳とされた。

 ▲パキスタンで女性による自爆テロは珍しい。

2007年12月27日にラウルピンジで爆殺されたブッド首相は抱きつかれた女性が身にまとった爆弾の爆発だったが、遠隔操作とされた。背後にタリバンの関与が言われた。
軍の陰謀説もあったが、いまだに真相は不明である。このブッド暗殺は群衆をあつめた選挙運動中のことで、百名近くが巻き添えで死んだ。

 2010年には一年間でテロの犠牲は死者1224名、重軽傷者が2157名という統計があり「自爆テロイヤー」とも言われた。
 2011年12月26日にはWFP付近で自爆テロがあり43名が死んだ。この自爆テロ犯は女性だった。パキスタンタリバンが犯行性目を出した。
 以来、11年ぶりに女性テロリストの出現となった。 
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