パルデンの会

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パキスタンの重要拠点であるグアダールは、いまや事実上の中国軍駐屯地、付近の住民は中国人に憎悪を募らせてきた。

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宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和2年(2020)12月16日(水曜日)
通巻第6732号   
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パキスタン、クエッタの都市封鎖はコロナ対策だったが
  

グアダール港の「都市封鎖」は、いったい何が目的なのか?
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 パキスタンのバロチスタン地方は、最貧地帯だ。
州都クエッタは中国人の進出が多く、拉致誘拐事件、殺人事件がおきたためチャイナタウンは警戒を強めていた。2020年にはイスラマバードやカラチと並んで、このバロチスタン地区も武漢コロナに汚染され、四月に一度都市封鎖となった。

 12月にはいって第二次感染が広がり、クエッタを中心に二週間の都市封鎖を実施した。パキスタンの主要なメディアは大きく取り上げた。

 最南西部の港町グアダールは、中国の凄まじい投資によって軍港に化けているが、12月初旬からバリケード封鎖工事が開始された。鉄条網が数十キロに渡って続くというのだから、明らかにコロナ対策の都市封鎖ではない。

中国人の宿舎や工事現場がバロチスタン独立運動武装集団の攻撃目標とされているために治安維持を目的の都市封鎖である。
あたかもスリランカのハンバントタ港が「借金の罠」に陥没して、大統領さえ立ち入りの出来ない中国軍港と化けたように、あるいはジブチには公然と中国人民解放軍一万が駐在しているように、キスタンの重要拠点であるグアダールは、いまや事実上の中国軍駐屯地、付近の住民は中国人に憎悪を募らせてきた。

グアダールの中国資本のパールコンチネンタル・ホテルが襲撃された事件は2019年5月11日だった。襲撃者を含む五名が死亡、6名が重軽傷を負って、国際的な波紋をよんだ。パキスタンにおける中国の一帯一路も前途多難。。。。。
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