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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和五年(2023)1月27日(金曜日)
通巻第7607号 <前日発行>
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米国、ウクライナへ
『エイブラムスM1』戦車を31両供与
ドイツもNATOの圧力を前に14両の
レオパルド戦車を供与
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欧米はウクライナへ二個戦車大隊を編成できる新鋭の戦車の提供に
とくにドイツ製レオパルド戦車の供与でNATO諸国は大論争を展
NATO国防相会議は1月25日に合計100両前後のドイツ戦車
ドイツのシュルツ首相ははじめから乗り気ではなく『アメリカが提
ところがNATO国防相会議の合意によりドイツは供与決定に踏み
米国も最新鋭『エイブラムスM1』戦車を31両供与をきめたほか
とはいうものの、これでいきなりウクライナ有利の戦局が望めるだ
あまつさえレオパルド2戦車には多くの脆弱性が指摘されている。
第一に重すぎる。重量が65トン。ウクライナの多くの橋梁を渡河
第二に戦車側面、屋根、後部装甲は鉄板が比較的薄く、ロシアの対
第三に破損したときに修理する前にロシアの無人偵察機に発見され
最大の弱点は、ウクライナの指揮官が、もし陣形を間違えて戦車隊
▲ロシアは塹壕で待ち構え、春に兵站壊滅作戦を準備している
レオパルト 2 戦車は、ロシア軍の射程をはるかに超えた距離でロシア車輌を迎撃
しかしウクライナ東部の戦域には集落、森林、湿地などの地形で、
実際にレオパルド戦車の第一陣がウクライナに届くのは、四月末か
戦車乗組員を訓練するために、NATO側にも通訳や宿舎の準備の
米国はドイツにある米軍基地でエイブラムス戦車の特訓を始める。
ポーランドはただちに数百人のウクライナ兵を受け入れ訓練を開始
訓練が間に合わなければ、NATOは『志願兵』を募って実際の戦
過剰な期待は禁物である。
☆□☆み□☆☆□や☆□☆□ざ☆□☆□き☆□☆□
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第一弾で14台、同盟国によるウクライナへのレオパルト再輸出も許可
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米国、25日にも「M1エイブラムス」供与を発表する見込み

ドイツは同盟国と協力して同国製戦車「レオパルト2」をウクライナに100台以上供与すると表明した。侵攻したロシア軍と戦うウクライナの戦力を大きく強化することになる。
ドイツはまず第一弾として、連邦軍が保有するレオパルト2A6を14台提供すると、政府が25日に電子メールで配布した声明で明らかにした。ピストリウス国防相によると、最初の戦車は3カ月以内にウクライナに到着する可能性がある。国防担当者は来月にもロシア軍の攻勢が始まると警告しており、これには間に合わない公算が大きい。
声明によると、ドイツとそのパートナー国は合計112台の提供を目指し、ドイツは同盟国によるレオパルト再輸出で必要な承認も付与する。訓練は近くドイツで始まる。物流管理と弾薬、保守管理も提供する。
ショルツ首相は声明で、「この決定は、ドイツができる範囲でウクライナを最大限支えるという周知の方針に沿ったものだ。国際社会で同意され、協調された方針に基づいて行動している」と説明した。
バイデン米政権も早ければ25日に、ウクライナに米軍の主力戦車である「M1エイブラムス」を供与すると発表する見込み。
ウクライナは冬の終わりとともにロシアが攻勢を強めるとの見方から、重戦車の供給をかねて求めていた。ドイツは軍事・金融面でウクライナへの最大の支援国の一つだが、レオパルトの供給と再輸出許可について決断を遅らせ、批判を招いていた。
ロシア大統領府のペスコフ報道官は25日、ウクライナの同盟国は戦争に対する戦車の影響力を過大評価しているとし、「深い思い込みだ」と述べた。
ウクライナに提供されるエイブラムスとレオパルトは他の戦車と同様に燃え尽きるだろうと、電話記者会見で語ったとしてタス通信が報じた。
ウクライナへのレオパルト供与を巡っては、ポーランドが24日にドイツに正式に承認を申請していた。ロシアと国境を接するフィンランドのハービスト外相は25日、供与に「何らかの形で」参加する用意があるとあらためて語った。
原題:Germany to Boost Ukraine Firepower With Leopard Battle Tanks (1)、Germany to Boost Ukraine’s Firepower With Heavy Leopard 2 Tanks(抜粋)