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中国人民解放軍には2種類の軍事計画があり、宇宙空間は「神州」と呼び、成層圏は「天恒」「円夢」と呼びます。現在の中国スパイ気球は「天恒」の段階で、次の中国スパイ気球計画「円夢」に入る予定です。

極秘!中国人民解放軍の第五の兵種「成層圏飛行船艦隊計画」

  孫向文  2023/3/10(金)  

 こんにちは、元・中国人、現・日本人の漫画家の孫向文です。

 今回は前回コラムに引き続き、米中戦争の引き金ともなりうる中国スパイ気球の謎を解明していきます。

●2018年、「成層圏飛行船軍」創設

 2019年8月20日中国共産党の機関メディアは「飛行船部隊演習」について公式に報道しました。飛行船の名前は「追雲号」。2万メートルの高高度で「地球一周の旅」に出発し、世界数十カ国の領空の成層圏に侵入したと自賛する報道でした。

 この「追雲号」のメーカーは広東省東莞市にある北京航空宇宙大学研究院。院長の武哲氏は自慢げに「高度2万メートルを飛行する無人飛行『追雲号』は、2019年7月27日に離陸し、アジア、インド洋、アフリカ大陸、大西洋、北米大陸、太平洋を通り、地球を大きく一周し、数日後に出発地点に戻って地球一周飛行の旅を完了しました」と。このように、国際法を守るつもりは一切ない中国共産党らしい自爆発言でした。

 

 中国共産党の内部情報に詳しい袁紅氷氏の情報によると、中国スパイ気球は人民解放軍成層圏飛行船軍」のもの。飛行船軍は、陸軍、海軍、空軍、ロケット軍に次ぐ第五の軍種で、2018年に習近平が設立しました。

 将来は地球半分の成層圏に配備する予定です。その飛行船軍の基地は海南省にあり、開発、演習を急いで行っています。

 米紙は、中国の内モンゴル自治区の郊外に飛行船離陸基地が存在するとグーグル衛星写真を付きで報道しました。これは袁氏の情報と一致します。

●「成層圏飛行船軍」創設の理由は?

 なぜ飛行船軍を創設したかというと、冷戦が終わり、アメリカは中国軍の宇宙空間の軍備を厳重に監視する一方、成層圏、つまり2万メートル以上、宇宙以下の範囲である3~4万メートルの成層圏をほとんど監視せず、中国共産党がその隙間を狙って、軍備を拡充しているからです。

 最悪な予測は、成層圏から隠れている中国飛行船艦隊が電磁パルスでアメリカの地上の軍用インフラの電力施設を破壊し、都市を麻痺させることです。

 もちろん、中国共産党が台湾侵略する際に実施する可能性が高いです。

 アメリカの上空で発見されたスパイ気球は、
 ・1個目は球形
 ・2個目は円柱形
 ・3個目は八角

 このように中国共産党は、レーダーに見つからないように試行錯誤し、ステルス中国スパイ気球を開発しています。だからいろんな形を試しているわけです。

 例えば八角形はレーダーを反射しにくいようです。確かにステルス戦闘機、護衛艦も尖った造形になっています。実際、八角形の気球は、アメリ国防省の報告によるとレーダーでとても小さく映っています。実はアメリカの上空でレーダーに映るものは多く、アメリカに危害を与えない物ばかりなので、監視の作業はアメリカ空軍に重い負担となります。

 

 そのため、サイズの小さいもの、および飛行速度の遅いものをレーダーに映らないようにセンサーの感度を落とし、空軍の負担を減らしています。

 しかし、中国がその隙間を狙って、ステルス気球を開発するというのは、アメリカ空軍の想定外でした。気球の飛行速度は非常に遅く、さらにステルスの部分を増やせばレーダーに見つかりにくく、長時間の滞空が可能になります。

中国企業6社をブラックリスト

 2月10日、アメリカ政府は、中国人民解放軍の宇宙開発計画に協力したとして、中国スパイ気球を製造する中国企業6社を貿易ブラックリストに追加しました。気球、宇宙船、関連部品の以下の6社です。

①北京南江空天科学技術株式会社(Beijing Nanjiang Aerospace Technology Co., Ltd)

 

②中国電子科技集団公司第四十八研究所(China Electronics Technology Group Corporation 48th
Research Institute)

③東莞凌空遥感科技有限公司 (Dongguan Lingkong Remote Sensing Technology Co., Ltd)

④●(金偏に衣)格斯曼航空科技集団(EMAST、Eagles Men Aviation Science and Technology
Group Co., Ltd)

⑤広州天海翔航空科技有限公司(Guangzhou Tian – Hai-Xiang Aviation Technology Co., Ltd)

⑥山西●(金偏に衣)格斯曼航空科技有限公司(Shanxi Eagles Men Aviation Science andT echnology Group Co., Ltd.)

 中国スパイ気球は偵察の役目も果たしています。中国は、宇宙空間から地面を偵察すると写真の解像度が低いため、成層圏で気球に偵察カメラをぶら下げて、人工衛星に代わって偵察任務を実行させています。人工衛星の100分の1の低コストで実現できます。

 中国人民解放軍には2種類の軍事計画があり、宇宙空間は「神州」と呼び、成層圏は「天恒」「円夢」と呼びます。現在の中国スパイ気球は「天恒」の段階で、次の中国スパイ気球計画「円夢」に入る予定です。

●「成層圏飛行船軍」で世界支配をもくろむ中国

 「ステルスで長期間滞空するスパイ気球、あらゆる殺傷兵器を投下でき、敵が偵察できない隠蔽性、自由自在の機動性、しかも無人で」

 いざ開戦する際に敵国が知らないうちに大量の核弾頭を気球から投下することが可能。つまり、人民解放軍第五の兵種である成層圏飛行船艦隊は実戦能力を持っているということです。

 台湾だけでなく、世界の支配を目指す中国の野心が見え見えです。