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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和五年(2023)7月29日(土曜日)
通巻第7840号
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ウクライナ軍が攻勢という大本営発表は、米国のネオコンの情報操作
英国RUSI報告。「ウクライナ数千機の無人機の90%を失った」
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英米メディアがそれぞれの情報機関の分析だとしてウクライナの言う「大反撃攻勢」が失敗している上、NATOなどがウクライナに供与した最新兵器の20%が失われてしまったと報道している。ゼレンスキー支援に熱心は人々には聴きたくないニュースだろう。
客観的事実を私たちは冷静に受け止める必要がある。
ウクライナ空軍報道官は、電子戦でモスクワのほうがキエフよりも優位性を持つ事実を認めた。ロシア軍はウクライナの無人機を無力化する電子的対策を講じており、ミサイルや対空砲でドローンを撃ち落とす必要はなく、電磁波迎撃でウクライナのドローンを強制的に停止させているとした。電子戦迎撃のシステムをロシアはハッカーの経験を積んで構築したと言うのだ。
一方、ロシア国防省は、ウクライナのドローン撃墜件数を定期的に報告している。たとえば7月24日のクリミア襲撃には17機の無人航空機が参加し、そのうち14機が妨害電波により無力化された。
英国のRUSI(王立ユナイテッドサービス研究所)の報告では開始時にウクライナが保有していた数千機の無人機90%を既に22年夏までに失っていたとした。
このウクライナ劣勢を英米のメディアは隠蔽してきた。しかし7月中旬に、ついにニューヨーク・タイムズが暴露し、ウクライナの電子戦部隊は電子線の練度が低いために初歩的なミスで、ロシア軍に位置を割り出されている。またウクライナの携帯電話信号を検出し、GPS 測位を妨害し、ウクライナの通信網を妨害していると報じた。
CNNのインタビューで、ウクライナ国防大臣レズニコフは、「反撃が予定より遅れている」と認めた。「遅れている」という意味は『負けている』ということである。
西側諸国がウクライナに送った兵器は「ウクライナの攻勢に何の役にも立たなかった」と衝撃の報告がなされていた。
ウクライナ軍が攻勢という大本営発表は、米国のネオコンの巣窟である「戦争研究所」のデータに拠る報道が多い。また西側メディアはロシアの公式発表を殆ど伝えてこなかった。この落差が、現実の戦争の実態を隠してきたということだろう。
米国は敵と味方を間違える天才であり、ウクライナ戦争の結末は見えてきたが、こうした
アメリカの罠に引っかかったのは日本だった。このテーマは稿を改める。
◎☆□☆み□☆☆□や☆◎☆□ざ☆□△◎き☆□☆◎