パルデンの会

チベット独立と支那共産党に物言う人々の声です 転載はご自由に  HPは http://palden.org

《ペントック氏は今月15日、東大の学術シンポジウムで講演し、同化政策に直面するチベット人の窮状を訴えた》 「日本人に少しでもチベット問題に関心を持ってもらいたい。

チベット人研究者「同化政策は文化的差別の継続」

 

チベット政策研究所のペントック氏=東京都新宿区(奥原慎平撮影)
 

中国チベット自治区で、チベット仏教や民族文化を伝承する機会が制限され、漢民族への同化政策が加速している。このほど来日したチベット亡命政府系のシンクタンクチベット政策研究所」(インド)のペントック研究員が産経新聞の取材に応じ、中国政府による同化政策について「民族的アイデンティティーを根絶しようとしている。(周辺民族を蛮族とみなす)華夷秩序のもと漢民族が数千年にわたって実践した文化的差別の継続だ」と訴えた。

《国連人権理事会の特別報告者は2月、チベット自治区で100万人のチベット人の子供らが寄宿学校で中国式の生活を強制されていると報告した》

──チベット人の子供を取り巻く状況は

「だいたい3~6歳の子供は、保育園でチベット語ではなく、中国語が教え込まれている。6~18歳は親元を離れ、寄宿学校で生活する。そこでもチベット文化を否定する中国式の価値観教育が行われている。若者はチベット語を話す能力を失ってしまった。『漢民族化』する狙いだろう」

──中国政府が同化政策を実行する狙いは

漢民族チベットを支配する上で潜在的な不安を抱えている。漢民族にとって、チベット文化やチベット仏教は外国文化にほかならず、漢民族化した方が掌握しやすいからだろう」

漢民族は自身の文化的優越を信じ込み、チベットウイグル、モンゴルなど周辺民族を『野蛮人』とみなす華夷秩序を継承している。文化は違いがあって当然だ。どちらが優れているとか、劣っているとかというものではない。漢民族の認識は平等や文化の多様性といった価値観と衝突するものだ。習近平国家主席は『文明の多様性の尊重』を唱えるが、実際には多様性を脅威とみなしている」

 

《2008年3月に自治区ラサで起きた僧侶による暴動を契機に中国当局は宗教や政治面での引き締めを強化した。以降、宗教弾圧に抗議し、150人以上の僧侶が焼身自殺したと報じられている》

──僧侶の思いとは

「僧侶たちは同化政策に絶望し、未来を見通せなくなった。チベット独立への思い、インドに亡命しているダライ・ラマ14世をチベットに早く帰してほしいとの思いだろう。それを分かってほしい」

《ペントック氏は今月15日、東大の学術シンポジウムで講演し、同化政策に直面するチベット人の窮状を訴えた》

「日本人に少しでもチベット問題に関心を持ってもらいたい。今回は通訳を通した講演だったが、日本語を学んで、近い将来、自分の言葉で直接、チベットの状況を伝えたい」

 

 

ペントック1987年、チベット自治区シガツェ市生まれ。厦門(アモイ)大卒業。亡命チベット人を対象とするラジオ局「チベットの声」で記者として活動し、2019年にチベット政策研究所に入所。チベットの宗教政策をテーマにしている。

 

(聞き手 奥原慎平)

 

 

yoshi-osada.hatenablog.com

 

yoshi-osada.hatenablog.com

 

yoshi-osada.hatenablog.com

 

yoshi-osada.hatenablog.com