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米英両軍は11日、イエメンの親イラン武装組織フーシへの空爆を始めた。フーシは紅海で商船攻撃を続けており、報復措置として軍事行動に踏み切ったとみられる。

米英がフーシ拠点を空爆 紅海の商船攻撃で報復

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スナク英首相は緊急の電話閣議を開催=ロイター
 

【ロンドン=江渕智弘】米英両軍は11日、イエメンの親イラン武装組織フーシへの空爆を始めた。ロイター通信が複数の米高官の話として報じた。フーシは紅海で商船攻撃を続けており、報復措置として軍事行動に踏み切ったとみられる。

2023年10月に始まったイスラエルイスラム組織ハマスの軍事衝突で中東情勢が混迷するなか、地域の緊張が一段と高まりそうだ。ロイター通信によると、フーシの指導者アブデルマリク・フーシ氏は11日、米国から攻撃を受ければ報復すると改めて表明した。

スナク英首相は11日夜、緊急の電話閣議を開き、フーシに対して米英が軍事行動に踏み切る可能性を説明した。英メディアが伝えた。

イスラエルハマスの激しい戦闘が始まってから、フーシによる紅海での商船攻撃が活発になっている。紅海は欧州とアジアをつなぐ海上輸送の要衝で、海上物流が混乱するほど世界経済のリスクが高まる。

国連安全保障理事会は10日、フーシに攻撃の即時停止を求める決議案を採択した。ブリンケン米国務長官は同日、商船攻撃に関し「世界各国の利益に対する明確な脅威だ」と非難した。「攻撃が続けば報いがある」と警告していた。

スナク氏は11日午後、エジプトのシシ大統領と電話した。英首相官邸によると、フーシによる商業船への攻撃の増加などを話し合った。スナク氏は、英国が航行の自由を守り海上での人命を守るために行動を取り続けると述べたという。

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  • 植木安弘のアバター
    植木安弘上智大学グローバル・スタディーズ研究科 教授
     
    分析・考察

    国連安保理は、1月10日、フーシによる紅海での商船への攻撃停止を要求する決議を採択した。中露とアフリカの2カ国が棄権したが、日本を含む12の理事国が支持した。安保理決議は国連憲章上法的拘束力があるが、この決議を守らない場合は更なる措置を取ることが出来る。最も、武力行使を容認する決議には中露が拒否権を発動することが考えられるためそのような決議は期待出来ないが、フーシの攻撃は商船のみならず米英等の商船保護のための艦船に対しても行われているので、米英等がフーシの軍事基地を攻撃した場合には、自衛権の行使のためとの論理になりうる。その場合、安保理決議も根拠の一つとなる。紛争が地域に拡大するか注目される。