米情報当局の元高官が「習近平は全ての西側諸国の敵であり、過去12年間にわたって中国という国家の評判を大きく損なった」と批判した。
米国家安全保障局(NSA)の上級情報分析官であり防諜責任者を務めたジョン・R・シンドラー氏(John R. Schindler)は、17日(現地時間)に米メディア『ワシントン・イグザミナー』に寄稿した記事でこのように述べた。
「仮面を脱いだ習近平、北京の暴君が、中国のイメージを損なう」という題名の寄稿文で、彼は「習は自身の権力を固めることにのみ専念している」と指摘した。
また、「その過程で中国共産党の統治はさらに厳格になり、中国の国際的なイメージは大きく悪化した」と伝えた。シンドラー氏は、「中国は米国の国家安全保障に対する最大の脅威である」と述べたクリストファー・レイ米連邦捜査局(FBI)長官の見解に言及した。
さらに、「習の言動を見ると、米国とのグローバルな覇権競争に勝利することが、彼の究極の目標であることがわかる」と語った。
また、「習は権力を掌握して以来、中国に対する西側の全ての幻想と期待を打ち砕いた。ロシア、イラン、北朝鮮などと密接に連携する一方で、自由民主主義国家とは距離を置いている」と皮肉った。
続けて、「中国共産党は我々の自由と安全を脅かす敵対勢力であり、彼らが軍事の近代化に注力するにつれ、その脅威はますます大きくなっている」と警告した。
中国とロシアの密接な関係
この寄稿文が公開される前日の16日、ウラジーミル・プーチンロシア大統領は北京の人民大会堂で習と首脳会談を開き、両国間の「無制限パートナーシップ」を再確認した。
プーチン大統領は会談を始めるにあたり、「ロシアと中国の協力は世界の安定化要因の一つである」と述べた。この日、両首脳は「包括的戦略的パートナーシップの深化」に関する共同声明を採択した。
この共同声明では、米国に13回も言及していた。「世界の安定と平和を維持する上で、米国が覇権的行動を行っている」という文言も含まれていた。両国が密接な関係を強化する中、ロシア当局は最近、自国内の法輪功修煉者の自宅を急襲するなど、法輪功弾圧に加担する動きを見せた。
中国の法曹界出身で現在カナダで活動する中国専門評論家のライ・ジェンピン氏は24日、エポックタイムズのインタビューで「米国を含む西側諸国が中国とロシアの密接な関係を注視している」と述べた。
さらに、「両国が自由主義世界の秩序を脅かすにつれ、西側諸国もそれに対するけん制と対応を強化している」と付け加えた。