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ダライ・ラマ訪台に台湾世論納得 中国にも許容範囲

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ダライ・ラマ訪台に台湾世論納得 中国にも許容範囲

2009.9.4 19:58 産経
 【台北=山本勲】チベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世が 6日間の台湾訪問を終え、4日インドに戻った。台風8号の被災者を見舞う旅に中国が猛反対、台湾内も招請の是非をめぐり真っ二つに割れた。しかし終わって みれば、台湾の賛成、反対両派がほぼ納得でき、中国も受け入れられる結末に落ち着いた。被災者は癒(い)やされ、ダライ・ラマへの信望は高まり、救援の不 手際でどん底にあった馬英九政権の評価も若干持ち直した。中台関係への影響も限定的なものに留まりそうだ。
 8年ぶり、3度目のダライ・ラマ訪台をめぐる台湾各界の反応は前半と後半で大きく変わった。馬政権が訪台受け入れを決めた8月27日未明からダライ・ラマが台湾入りした30日夜までの前半は、賛成派と反対派の声がほぼ拮抗(きつこう)していた。
 ダライ・ラマ招請した陳菊・高雄市長ら南部7県市の野党、民進党系首長の動きが、馬政権を苦境に追い込むための政治的策動と受け止められたためだ。
 救援活動の失態で支持率が10%台に落ち込んだ馬総統にダライ・ラマ招請という難題を突きつけ、政権揺さぶりと独立派の巻き返しを狙った、とみられた。
 馬総統が受け入れを拒めば支持率低下に拍車がかかる。逆に受け入れれば中国を怒らせ、急速な中台接近に歯止めをかけられるとの計算からだ。
 「台風災害の救援・復興に政争を持ち込むな」と与党、中国国民党系メディアはダライ・ラマ訪台を厳しく批判。歓迎論を展開する独立派・本土派系メディアと真っ向から対立した。
 しかしダライ・ラマが高雄県や屏東県の被災地を訪れた31日から流れが変わった。74歳の高齢にもかかわらず、洪水で破壊された炎熱の悪路を犠牲者の慰霊や被災者慰安のために駆け回るその姿が、人々の心を打ったからだ。
 とりわけ9月1日に高雄ドーム(高雄市)で催した法会は1万7000人を集め、ダライ・ラマが唱えるチベット仏教マントラ真言)斉唱で会場が一つになった。
 このほか講演は、規模を縮小させられたり取りやめを迫られたりしたが、政府批判や政治的発言は一切なかった。これらが相まって訪台に反対した与党系メディアでもダライ・ラマに好意的な報道が目立つようになった。
 中国もいくつかの交流事業の式典や人的往来を中止したが、馬政権批判は控えており中台関係に激変はなさそうだ。