中国反体制派「オスロの誓い」 劉暁波氏が“まとめ役”に
【オスロ=矢板明夫】中国の民主活動家、劉暁波氏にノーベル平和賞が授与されたのを機に、世界各国に分散する中国の民主活動家やチベット独立派、ウイグル人活動家といった中国の反体制勢力がノルウェーの首都オスロに集結、中国共産党独裁政権に対抗するため横の連携を強めようという機運が高まっている。
1989年6月の天安門事件をきっかけに海外に亡命した中国の民主活動家たちは、民主中国陣線、中国民主団結連盟などいくつかのグループに分かれ、米国、欧州、オーストラリアなどで活動している。主導権争いのため激しく対立することもあった。
民主化運動の雑誌「北京の春」の胡平編集長=ニューヨーク在住=は「今回の授賞式によって、世界中に散っていた私たちが一堂に会することができた。当面は力を合わせて『劉暁波氏の釈放』を求めていくことで一致した」と語った。
中国政府とチベット仏教最高指導者、ダライ・ラマ14世の直接対話を求めた、劉暁波氏の公開書簡を読んで感動したというロブサン氏は、「これまでは中国人活動家とほとんど関係なく活動してきたが、これからは一緒にやっていきたい。中国の民主化がチベット問題解決のチャンスになればと考えている」と語った。