中国
浙江省の
高速鉄道事故で、高架橋から落下した追突車両を破壊、埋めるなどの
中国当局の対応に日本の専門家らから「論外だ」「事故原因究明につながらない」と批判、再発を懸念する声が上がった。
追突車両の最前部を破壊し埋めた理由について、中
国鉄道省の王勇平報道官は「救助活動を円滑にするため」と説明。しかし、
北海学園大の上浦正樹教授(鉄道工学)は「ブレーキの故障など機械に不具合があったかどうかを検証するためにも事故車両の保存は重要」と話す。
自動列車制御装置(ATC)に異常があった可能性も指摘されているが、上浦教授は「日本の新幹線なら、ATCに異常があっても列車はすぐに停止する。中国の事故は(異常を伝える)信号回路に不具合があったのではないか」と分析。中国当局の事故対応について「技術は失敗から繰り返し学んでこそ進歩する。こんなことをしていたら再発防止にならない」と指摘した。(共同)