【山村明義】 GHQが画策した靖國神社焼滅計画
GHQが画策した靖國神社焼滅計画、
そしていまだに「国際ルール」を守らない韓国と中国
次回にまた取り上げるが、実際にGHQは、日本の神社信仰を含めた神道全体を「国家神道」というシステムとして「戦争に煽り立てた宗教である」と曲解し、昭和22年には日本人から神道を完全に滅亡させようと画策した「神道指令」を出していた。この歴史的事実は、「占領国の宗教を変えてはならない」としたハーグ陸戦条約に違反する重大な間違いであり、最大の理由は、GHQが戦争に負けた日本人はあくまで「黄色い猿」であって、日本民族にはキリスト教と同じ「神」を持つ資格はない、と傲慢にも決めつけていたからである。
しかし、フランシスコ・ザビエルの来日以来、日本をよく知るキリスト教カトリックのイエズス会にとって、彼らの布教の地で「信教の自由」を奪い取ることは、自らの日本において築き上げた地位と信用に「キリスト教が弾圧した」という重大な揺らぎと失墜が生じさせかねない。また、いかに日本人から日本古来の神道という「宗教」を奪い去ろうとしても、その精神性は、永遠にGHQへの「怒り」や「遺恨」となって、残ってしまう恐れがあったためである。
マッカーサーは、あくまで日本の神道方式で祀られる英霊の集う靖国神社を弾圧し、日本人から奪い去ろうと画策したのだ。
いまでも特定の高齢者の日本人の中には、「靖国神社などには私は絶対に行かないし、韓国や中国から批判され、国際問題になるから行かない方が良い」と考える人がいる。
また、日本の国会議員の中にすら「私は考え方が違うから、8月15日に靖国参拝などしないし、国際平和のためにならないから絶対に行かない」という人物が少なくない。しかし、こういう日本人こそ、このマッカーサーをはじめとする「戦後GHQに洗脳され、最も劣化した日本人」と言うべきなのである。
現に世界のどの宗教も、戦争で亡くなった英霊に対して弔いの儀式を行わない宗教はない。 それは他の東アジア諸国でも同じである。例えば中国人や韓国人が歴史的に信仰してきた「儒教」には、「祖霊(祖先)信仰」があり、霊廟という施設に戦争で亡くなった彼らの祖先たちが祀られている。儒教を「宗教」として見るか否かは異論もあるが、基本的に亡くなった人の霊が「あの世」に行き、それを子孫が祀ったり、「先祖を敬う」という宗教のかたちは、宗教的儀式としてあくまで東アジア全体に存在する。しかも最近の中国などは、辛亥革命以来、共産主義国となって廃止したはずの孔子を祀る「孔子廟」をいま世界中にどんどん建てているのだ。
実は靖國神社は、その多くの東アジア人が持つ「祖霊(祖先)信仰」と同じ形式を取っている。ところが、中国人や韓国人たちは日本人に対して、「祖霊信仰」に基づく「靖國神社を参拝するな」というのであるが、彼ら自身は絶対に止めない。その理由は、彼らが日本の国家、あるいは日本人の精神性の力を落とし、「国際的に問題になっている」とGHQと同じ手法で日本人を貶めようとしているからだ。
「靖国問題」という問題を自らでっち上げ、日本人を貶めようとする中国人、韓国人よ。また、中国人や韓国人の批判の“ お先棒 ”を担いできた過去の遺物のような日本人よ。
この際、戦後弾圧され続けた日本の神道を中心に、世界の宗教儀式や民族習慣を取材し、知り尽くした私から断言しよう。
なぜなら、中国人や韓国人が自分たちも日常的に行っているはずの「弔い」の慣習を、自分たちでは止めようとせず、日本人だけに強制させて止めさせようとしているからだ。これは、他民族に対する悪意ある意図的な「見せしめ」の非人間的行為であるだけでなく、自らの矛盾した行動への根拠ある合理的説明がまったくない、国際的にも非難を浴びて当然の筋の通らない言動なのである。
GHQは玉砕や特攻で発揮された日本軍の激しい敢闘精神を根源から断ち切ろうとして靖国神社焼却を計画した。
念のためキリスト教関係者の意見を聞こうということになり、当時ローマ教皇庁代表として日本に駐在していた上智大学教授ブルーノ・ビッター神父に見解を求めたところ、神父は以下のような答申をした。
「いかなる国家もその国家のために死んだ人々に対して敬意を払う権利と義務があると言える。それは戦勝国か敗戦国かを問わず平等の真理でなければならない。もし靖国神社を焼き払ったとすればその行為は米軍の歴史にとって不名誉極まる汚点となって残るであろう」
GHQ最高司令官マッカーサー元帥はこの答申を尊重して靖国神社焼却計画の中止を命令した。