競売にかけられた在日本朝鮮人総連合会朝鮮総連)中央本部の土地・建物(東京都千代田区)の再入札で、東京高裁は12日、22億1千万円で落札した不動産投資会社「マルナカホールディングス」(マルナカHD、高松市)への売却を許可した東京地裁の決定について、朝鮮総連の不服申し立て(執行抗告)を棄却した。マルナカHDが代金を納付すれば、所有権が移転する。朝鮮総連は最重要拠点の明け渡しを迫られることになった。
 高裁は決定で、「入札をやり直せば、相当の期間を要し、債権者の期待を損なう」として地裁の売却決定を支持した。
 今回の決定に対し、朝鮮総連は5日以内に最高裁に不服申し立て(特別抗告)などができる。だが高裁の決定で売却手続きが始まり、最高裁の判断を待つことなく、約1カ月の期限内に代金が納付された時点で土地・建物の所有権が同社に移ることになる。