勝谷誠彦氏の有料ブログより
集団安保、河野談話などなど朝日新聞が嘘ばかり煽っているニュースがいろいろあるが、こういう大きな話題ではどうせ奴らが馬脚をあらわすので、ちょっと待つのである。それよりも、あまり報じられていないけれども大切な話から書きたい。
役人は保身において度し難いとよく言われるが、なに一般企業においても同じだということは、勤めておられるあなたや、あなたならおわかりだろう。身分が保証されているから、やっかみもあってそう言われるのは多少気の毒ではある。
役人といってもいろいろいる。標的によくされるのは霞が関のエリートやら地元の役場の職員やらだが、実はアカデミズムの世界でも私たちの税金で食べている人々は「役人」だ。なんとなく「先生」のようなので見過ごしているが、実はこの世界がもっともよろしくないと私などは思っている。若干でもご存じの方はおわかりでしょう。それがこういう形で出たのか。いや、ひょっとするとアカデミズムの方はそれなりに矜持があったのかも知れないが、税金の利権に群がる「中抜き屋」の広告代理店がまた国を売ったのかも。
役人は保身において度し難いとよく言われるが、なに一般企業においても同じだということは、勤めておられるあなたや、あなたならおわかりだろう。身分が保証されているから、やっかみもあってそう言われるのは多少気の毒ではある。
役人といってもいろいろいる。標的によくされるのは霞が関のエリートやら地元の役場の職員やらだが、実はアカデミズムの世界でも私たちの税金で食べている人々は「役人」だ。なんとなく「先生」のようなので見過ごしているが、実はこの世界がもっともよろしくないと私などは思っている。若干でもご存じの方はおわかりでしょう。それがこういう形で出たのか。いや、ひょっとするとアカデミズムの方はそれなりに矜持があったのかも知れないが、税金の利権に群がる「中抜き屋」の広告代理店がまた国を売ったのかも。
<「中止も」検討/故宮展ポスターで台湾が日本に猛抗議>
http://thepage.jp/detail/20140621-00000001-wordleaf
<東京国立博物館で開催を予定している「台北 國立故宮博物院-神品至宝-」展のポスターから「国立」の2文字が抜けていたとして、台湾の故宮側が抗議、日本側の対応次第によっては、展覧会自体の中止も示唆している。また、馬英九総統をはじめとする政府側もこの問題に対し、関心を強めているようだ。>
<東京国立博物館の公式サイトなどには同展の正式名称が掲載されているが、一部のポスターで「国立」の表記が抜け落ちているのを台湾メディアの関係者らが発見。これを問題視した故宮側は20日午後、東京国立博物館で予定していた「翠玉白菜」に関する記者会見を中止にした。故宮側は正式に書面でも抗議し、「抗議、訂正に応じない場合は、東京国立博物館および九州国立博物館での展覧会を全面的に中止する」と発表。日本時間22日の午前0時までに、問題のポスターを取り下げるよう要求している。>
台湾側の要求は当然だと私は理解する。「国立故宮博物館」は、台湾のアイデンティティそのものだからだ。そしてそれを認めるのは日本国としても、大陸支那にいるのがバッタもんの独裁政権であって、支那の文化の本当の伝承者は台湾だということを世界に示すことでもある。両者の国連加盟を巡って、間違った選択をしたお詫びとしても。
台湾の気持ちはわかるが故宮博物館といえば、ここしかないのだから、私は「国立」抜きで書かせていただく。北京にあるのは故宮博物「院」であって別物なので。台湾の方に行かれたことはありますか?今回の展覧会もいいが、ぜひ訪れて欲しい。展示は入れ換えがあるので、何度行ってもいい。
http://www.npm.gov.tw/ja/Article.aspx
最初に見学した時の私は若かった。展示物の「風圧」に圧倒されたのはこの時がはじめてだ。その後、写真家としてさまざまな美術館で「ホンモノ」と撮影で孤独に対峙して多くの同じような体験をするのだが。
ご存じのようにここにある美術品は蒋介石が大陸から逃れてきた時に持ってきたのである。ここに蒋介石という人物の慧眼があった。田舎者の毛沢東にはそこまでのセンスはなかったのではないか。支那では「玉」(ぎょく)を持つものが皇帝なのである。「玉」とは歴代の皇帝という名の独裁者が人民から搾取して圧倒的な富を築いてきたものだ。
その精華が故宮にあるような品々である。王朝が交代してもそれらが受け継がれているのが面白い。これはこれでひとつのやはり文化なんでしょうね。民から搾取するのも文化。そこから得たものを独裁者がかわっても壊さずにオノレのものとするのも文化。そういう意味では隠し財産をアメリカあたりに逃がしている今の独裁者どもは、支那の伝統を破っているわけで、ひょっとするとこうしたことが意外と破滅に繋がるのかも知れない。
つまるところ、故宮の宝物とういうのは台湾のアイデンティティそのものなのだ。「こちらが中華文明の正当な継承者である」という。「国立」の名を外せない、そして外したことがなぜ騒ぎになったか、わかっていただけただろうか。
東京国立博物館のアカデミズム官僚の方々はこうしたニュアンスを知らなかったのだろうか?いや、優秀な彼らが知らなかったわけはないと私は思う。大陸支那への遠慮がどこかすり込まれていたのだろう。いつかはそちらの文物を借りての展覧会もしなくてはいけないだろうし、下品な振る舞いで迷惑千万ながらそこからの観覧者だってドル箱だし。
役人的思考から東日本大震災の追悼式典の儀典から台湾代表を外すという暴挙があった。今回のこともその系譜につながると私は思うのだが。にもかかわらず、その大震災についても台湾はこういうことを考えてくれていたのだ。
<東京国立博物館で開催を予定している「台北 國立故宮博物院-神品至宝-」展のポスターから「国立」の2文字が抜けていたとして、台湾の故宮側が抗議、日本側の対応次第によっては、展覧会自体の中止も示唆している。また、馬英九総統をはじめとする政府側もこの問題に対し、関心を強めているようだ。>
<東京国立博物館の公式サイトなどには同展の正式名称が掲載されているが、一部のポスターで「国立」の表記が抜け落ちているのを台湾メディアの関係者らが発見。これを問題視した故宮側は20日午後、東京国立博物館で予定していた「翠玉白菜」に関する記者会見を中止にした。故宮側は正式に書面でも抗議し、「抗議、訂正に応じない場合は、東京国立博物館および九州国立博物館での展覧会を全面的に中止する」と発表。日本時間22日の午前0時までに、問題のポスターを取り下げるよう要求している。>
台湾側の要求は当然だと私は理解する。「国立故宮博物館」は、台湾のアイデンティティそのものだからだ。そしてそれを認めるのは日本国としても、大陸支那にいるのがバッタもんの独裁政権であって、支那の文化の本当の伝承者は台湾だということを世界に示すことでもある。両者の国連加盟を巡って、間違った選択をしたお詫びとしても。
台湾の気持ちはわかるが故宮博物館といえば、ここしかないのだから、私は「国立」抜きで書かせていただく。北京にあるのは故宮博物「院」であって別物なので。台湾の方に行かれたことはありますか?今回の展覧会もいいが、ぜひ訪れて欲しい。展示は入れ換えがあるので、何度行ってもいい。
http://www.npm.gov.tw/ja/Article.aspx
最初に見学した時の私は若かった。展示物の「風圧」に圧倒されたのはこの時がはじめてだ。その後、写真家としてさまざまな美術館で「ホンモノ」と撮影で孤独に対峙して多くの同じような体験をするのだが。
ご存じのようにここにある美術品は蒋介石が大陸から逃れてきた時に持ってきたのである。ここに蒋介石という人物の慧眼があった。田舎者の毛沢東にはそこまでのセンスはなかったのではないか。支那では「玉」(ぎょく)を持つものが皇帝なのである。「玉」とは歴代の皇帝という名の独裁者が人民から搾取して圧倒的な富を築いてきたものだ。
その精華が故宮にあるような品々である。王朝が交代してもそれらが受け継がれているのが面白い。これはこれでひとつのやはり文化なんでしょうね。民から搾取するのも文化。そこから得たものを独裁者がかわっても壊さずにオノレのものとするのも文化。そういう意味では隠し財産をアメリカあたりに逃がしている今の独裁者どもは、支那の伝統を破っているわけで、ひょっとするとこうしたことが意外と破滅に繋がるのかも知れない。
つまるところ、故宮の宝物とういうのは台湾のアイデンティティそのものなのだ。「こちらが中華文明の正当な継承者である」という。「国立」の名を外せない、そして外したことがなぜ騒ぎになったか、わかっていただけただろうか。
東京国立博物館のアカデミズム官僚の方々はこうしたニュアンスを知らなかったのだろうか?いや、優秀な彼らが知らなかったわけはないと私は思う。大陸支那への遠慮がどこかすり込まれていたのだろう。いつかはそちらの文物を借りての展覧会もしなくてはいけないだろうし、下品な振る舞いで迷惑千万ながらそこからの観覧者だってドル箱だし。
役人的思考から東日本大震災の追悼式典の儀典から台湾代表を外すという暴挙があった。今回のこともその系譜につながると私は思うのだが。にもかかわらず、その大震災についても台湾はこういうことを考えてくれていたのだ。
<故宮特別展で台湾総統夫人が訪日へ>
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140619/k10015334061000.html
<中国の歴代王朝の宝物を所蔵する台湾の故宮博物院の特別展が今月24日から東京で開かれるのに合わせて、台湾の馬英九総統の夫人が日本を訪問することが決まり、日本と台湾の緊密な関係を示すことになりそうです。>
<周氏は23日の開幕式典に出席するほか、翌日には東日本大震災の被災者を特別展に招いて交流する予定だということです。
日本と台湾の間には外交関係がないため、台湾の総統夫人が日本を訪問するのは珍しく、日本と台湾の緊密な関係を示すことになりそうです。>
ここでも大震災の被災者の方々への配慮をきちんとしてくれている。親支派と言われている馬英九総統の夫人だけに日台の絆を示すにはまことにいい機会だった。しかし。
<即時の返答が期待できない場合は、訪日が予定されている馬総統の周美青夫人の開幕式欠席や、一切の展示活動自体を取り消すことも検討するとしている。>
残念なことである。なぜこんなことになったのか。さきほどから私はアカデミズム役人たちが大陸支那への遠慮をしたのかと示唆しているが、それだけではあるまい。東博の公式サイトではちゃんと「国立」とある。しかし、台湾が問題にしているのはポスターなどなのだ。それらがなぜか足並みを揃えて「国立」を外しているという。
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<中国の歴代王朝の宝物を所蔵する台湾の故宮博物院の特別展が今月24日から東京で開かれるのに合わせて、台湾の馬英九総統の夫人が日本を訪問することが決まり、日本と台湾の緊密な関係を示すことになりそうです。>
<周氏は23日の開幕式典に出席するほか、翌日には東日本大震災の被災者を特別展に招いて交流する予定だということです。
日本と台湾の間には外交関係がないため、台湾の総統夫人が日本を訪問するのは珍しく、日本と台湾の緊密な関係を示すことになりそうです。>
ここでも大震災の被災者の方々への配慮をきちんとしてくれている。親支派と言われている馬英九総統の夫人だけに日台の絆を示すにはまことにいい機会だった。しかし。
<即時の返答が期待できない場合は、訪日が予定されている馬総統の周美青夫人の開幕式欠席や、一切の展示活動自体を取り消すことも検討するとしている。>
残念なことである。なぜこんなことになったのか。さきほどから私はアカデミズム役人たちが大陸支那への遠慮をしたのかと示唆しているが、それだけではあるまい。東博の公式サイトではちゃんと「国立」とある。しかし、台湾が問題にしているのはポスターなどなのだ。それらがなぜか足並みを揃えて「国立」を外しているという。
<
台湾が「国立」削除に抗議/故宮展ポスターで日本側に
<故宮などによると、問題となったポスターは主催者として名を連ねるメディア各社が独自に作製。>
えっ?なんで揃うの?おそらくは売国で知られた広告代理店あたりに丸投げしているからでしょうね。そのあたりの事情、以下の各社はちゃんと「調査報道」するように。オノレの中で起きていることなので、まさかできないわけないよね。
<特別展「台北 國立故宮博物院-神品至宝-」>
http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1647
<主催/NHK、NHKプロモーション、読売新聞社、産経新聞社、フジテレビジョン、朝日新聞社、毎日新聞社、東京新聞>
刮目して取材結果を待つ。
あ~、昨日の日記の冒頭にいきなり書いておきながら、なかったことのようにはできないよなあW杯(泣)。
観ましたよ。日記お送りしてからテレビの前に椅子持っていって。シラフでW杯の日本の試合を観たのは初めてではないか。実に迷惑な時刻である。原稿2本抱えているしジムにも行かねばならないし、何よりも体調を回復させるために節酒。当たり前ですよね。ほとんどの方は試合途中で会社に行かねばならないんだから。
サッカーは全くの素人です。素人でもわかることはある。どう見ても試合そのものは日本が支配していた。しかし、ツメが甘い。いや、ツメまでもいっていない。3割しかボールを持っていないギリシャにとられると、あっという間にピンチが来る。営業マンが優秀なのに、一瞬のスキからライバル会社に契約をとられる、いや、今回はとられなかったけれども、危ないことになる。これは、上司が悪いんです。ザッケローニさんだ(笑)。
ダメな上司はノルマ達成が危うくなると、根性論を言い出す。「一日100軒飛び込み営業しろ」。サッカーではこれをパワープレーと言うらしい。試合後のさまざまなメディアの解説で読んだ。とりあえずやってみてもいいだろうがトップセールスマンあたりが「ダメっすよ」と言ったら少しはマトモな上司なら切り換えなくてはいけない。
後半20分あたりからのゴール前の攻防は私でもあきれ果てた。サッカーなんか年に何度も観ない私が感じたことが、メディアの解説と一致していたので苦笑した。なんで、身長であれだけ負けているギリシャに、ゴール前で高いボールを出すのさ。ことごとく防がれて、しかも危うくカウンターで攻め込まれていたじゃないの。「馬鹿のひとつ覚え」とはこういうことを言う。ちょっと帝国海軍の末期を思った…のは私くらいか。
ボクシングならば「判定」がある。判定ならば明らかに勝っていただろう。しかしサッカーはノックアウトをしなくてはダメなのだ。そう考えると厳しい競技だなあ。
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
(c)2014 勝谷誠彦、katsuyamasahiko.jp All Rights Reserved.
問合せ:info@katsuyamasahiko.jp
情報提供・感想:stealth@katsuyamasahiko.jp
購読解除:http://katsuyamasahiko.jp/procedure/dissolve
発行:株式会社 世論社
http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1647
<主催/NHK、NHKプロモーション、読売新聞社、産経新聞社、フジテレビジョン、朝日新聞社、毎日新聞社、東京新聞>
刮目して取材結果を待つ。
あ~、昨日の日記の冒頭にいきなり書いておきながら、なかったことのようにはできないよなあW杯(泣)。
観ましたよ。日記お送りしてからテレビの前に椅子持っていって。シラフでW杯の日本の試合を観たのは初めてではないか。実に迷惑な時刻である。原稿2本抱えているしジムにも行かねばならないし、何よりも体調を回復させるために節酒。当たり前ですよね。ほとんどの方は試合途中で会社に行かねばならないんだから。
サッカーは全くの素人です。素人でもわかることはある。どう見ても試合そのものは日本が支配していた。しかし、ツメが甘い。いや、ツメまでもいっていない。3割しかボールを持っていないギリシャにとられると、あっという間にピンチが来る。営業マンが優秀なのに、一瞬のスキからライバル会社に契約をとられる、いや、今回はとられなかったけれども、危ないことになる。これは、上司が悪いんです。ザッケローニさんだ(笑)。
ダメな上司はノルマ達成が危うくなると、根性論を言い出す。「一日100軒飛び込み営業しろ」。サッカーではこれをパワープレーと言うらしい。試合後のさまざまなメディアの解説で読んだ。とりあえずやってみてもいいだろうがトップセールスマンあたりが「ダメっすよ」と言ったら少しはマトモな上司なら切り換えなくてはいけない。
後半20分あたりからのゴール前の攻防は私でもあきれ果てた。サッカーなんか年に何度も観ない私が感じたことが、メディアの解説と一致していたので苦笑した。なんで、身長であれだけ負けているギリシャに、ゴール前で高いボールを出すのさ。ことごとく防がれて、しかも危うくカウンターで攻め込まれていたじゃないの。「馬鹿のひとつ覚え」とはこういうことを言う。ちょっと帝国海軍の末期を思った…のは私くらいか。
ボクシングならば「判定」がある。判定ならば明らかに勝っていただろう。しかしサッカーはノックアウトをしなくてはダメなのだ。そう考えると厳しい競技だなあ。
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違う見方もあることを紹介します。
【何故?】台湾が「国立」削除に猛抗議 故宮展ポスターで
【編集長の一言】
今まで台湾を「一地区」と公言した馬英九は「国立」