勝谷誠彦氏の有料ブログより転載
これこそ「工作」なのである。読み解き方は慎重にする必要がある。
<北朝鮮/外国人拉致を金総書記指示か/文書入手と米紙報道>
http://mainichi.jp/select/news/20141212k0000m030063000c.html
<米紙ワシントン・タイムズ電子版は10日、1977年9月に、故金正日総書記が外国人の拉致を関係機関に直接指示していたことを示す北朝鮮の秘密文書を入手したと報じた。指示したとされる時期は横田めぐみさんが同年11月に北朝鮮の工作員に拉致される直前だった。
北朝鮮が、この数年の間に公文書として作成した文書とみられるという。西側情報機関が入手し、同紙が翻訳版の一部を得たとしているが、信ぴょう性は不明。>
私のような情報工作おたくは、こういうニュースを目にすると「面白い、実に面白い」と欣喜雀躍するのである。ちょっと偉そうに書いていいですか。あなたや、あなたはまず『ワシントン・タイムズ』で目が誤魔化されるのだ。『ニューヨーク・タイムズ』と『ワシントン・ポスト』はなんとなく頭の中にありますよね。だから『ワシントン・タイムズ』と言われると「すげえ」と感じませんでしたか?それがもう詐欺にひっかかっている。アノひとたちの典型的な手法である。「消防署の方から来ました」だね(笑)。
『ワシントン・タイムズ』は統一協会系の新聞だ。機関紙といってもいいだろう。アメリカで取材をする時に、まず「注意しろ」と言われる存在である。とはいえ、私はそちら方面と関係は悪くはない。若王子事件の時など『世界日報』と共闘した。こういうのね、予断や偏見を持ってはダメなのですよ。いい記者はいい記者なのである。ただし、その方はあとで電話をするとツボを売っていた(そこ、笑うところかビミョー)。
日本であこぎな商法が問題になってほとんど叩き出された統一協会は、市場を北朝鮮に求めている。もともと反共で売っていた宗教なのに、無茶苦茶だ。でも、つまりはルートがあるわけだ。そこからこういう情報が漏れていたことに私は注目したい。
明らかに「横田めぐみさん」を意識していると思われるのだ。私たちにとってはそんな内部事情などまことにどうでもいいのだが、北朝鮮内部においては「エセ儒教的価値観」がまだまだ大切だ。父親がやったことを否定するのは難しい。それが金正日の大きなネックだった。
ところが金正恩というデブは、意外とそこのところを軽々とやっている。アホだからなのか、周囲がもう疲れているのか。これはしかし、拉致犯罪の解決に関してはひとつのいいきっかけではある。父親がやったことを否定できる可能性があるからだ。
統一協会という「自由になる宗教団体」を通じて今回のことをリークしたのだとすれば、これは少し面白い。父親がやらかしたことをどこかで認めないといけないわけであって、こういう形で出てきたとなれば、このあと「めぐみさん、実はいました」などという方向に行く可能性を私は望みたい。
さて。あと3時間くらいすると迎えが来て、岩国に行くのですよ。今日もまたあの寒い寒い選挙区をいちにち回る。何をやっているんでしょうね。私、実はイデオロギーも何もないのだとだんだん気づいてきた。「現場」が好きなんですね。写真家としてそのそれがやはり根底にあるのかも知れない。「ここでこれをやって下さい」と言われると、プロとしての仕事をしてしまう。
モノ書きとしてもそうなのかも知れない。今もこれから『SPA!』の原稿を15分くらいでサクッと書くのだから。考えることはない。体験があるからだ。うん、これはかなり贅沢なことなのかも知れない。いい人生を送っていると思っておこう。
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(c)2014 勝谷誠彦、katsuyamasahiko.jp All Rights Reserved.
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情報提供・感想:stealth@katsuyamasahiko.jp
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発行:株式会社
<米紙ワシントン・タイムズ電子版は10日、1977年9月に、故金正日総書記が外国人の拉致を関係機関に直接指示していたことを示す北朝鮮の秘密文書を入手したと報じた。指示したとされる時期は横田めぐみさんが同年11月に北朝鮮の工作員に拉致される直前だった。
北朝鮮が、この数年の間に公文書として作成した文書とみられるという。西側情報機関が入手し、同紙が翻訳版の一部を得たとしているが、信ぴょう性は不明。>
私のような情報工作おたくは、こういうニュースを目にすると「面白い、実に面白い」と欣喜雀躍するのである。ちょっと偉そうに書いていいですか。あなたや、あなたはまず『ワシントン・タイムズ』で目が誤魔化されるのだ。『ニューヨーク・タイムズ』と『ワシントン・ポスト』はなんとなく頭の中にありますよね。だから『ワシントン・タイムズ』と言われると「すげえ」と感じませんでしたか?それがもう詐欺にひっかかっている。アノひとたちの典型的な手法である。「消防署の方から来ました」だね(笑)。
『ワシントン・タイムズ』は統一協会系の新聞だ。機関紙といってもいいだろう。アメリカで取材をする時に、まず「注意しろ」と言われる存在である。とはいえ、私はそちら方面と関係は悪くはない。若王子事件の時など『世界日報』と共闘した。こういうのね、予断や偏見を持ってはダメなのですよ。いい記者はいい記者なのである。ただし、その方はあとで電話をするとツボを売っていた(そこ、笑うところかビミョー)。
日本であこぎな商法が問題になってほとんど叩き出された統一協会は、市場を北朝鮮に求めている。もともと反共で売っていた宗教なのに、無茶苦茶だ。でも、つまりはルートがあるわけだ。そこからこういう情報が漏れていたことに私は注目したい。
明らかに「横田めぐみさん」を意識していると思われるのだ。私たちにとってはそんな内部事情などまことにどうでもいいのだが、北朝鮮内部においては「エセ儒教的価値観」がまだまだ大切だ。父親がやったことを否定するのは難しい。それが金正日の大きなネックだった。
ところが金正恩というデブは、意外とそこのところを軽々とやっている。アホだからなのか、周囲がもう疲れているのか。これはしかし、拉致犯罪の解決に関してはひとつのいいきっかけではある。父親がやったことを否定できる可能性があるからだ。
統一協会という「自由になる宗教団体」を通じて今回のことをリークしたのだとすれば、これは少し面白い。父親がやらかしたことをどこかで認めないといけないわけであって、こういう形で出てきたとなれば、このあと「めぐみさん、実はいました」などという方向に行く可能性を私は望みたい。
さて。あと3時間くらいすると迎えが来て、岩国に行くのですよ。今日もまたあの寒い寒い選挙区をいちにち回る。何をやっているんでしょうね。私、実はイデオロギーも何もないのだとだんだん気づいてきた。「現場」が好きなんですね。写真家としてそのそれがやはり根底にあるのかも知れない。「ここでこれをやって下さい」と言われると、プロとしての仕事をしてしまう。
モノ書きとしてもそうなのかも知れない。今もこれから『SPA!』の原稿を15分くらいでサクッと書くのだから。考えることはない。体験があるからだ。うん、これはかなり贅沢なことなのかも知れない。いい人生を送っていると思っておこう。
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