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中国空軍の空域司令官が自殺していた    謎の飛行逃亡未遂事件は「林彪事件」を思い出すのでは?


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成27年(2015)2月16日(月曜日)
    通巻第4468号
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中国空軍の空域司令官が自殺していた    謎の飛行逃亡未遂事件は「林彪事件」を思い出すのでは?

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 2015年2月10日、中国の空域管制の国家空管委弁公室副主任の劉子栄が飛び降り自殺を図っていたことが分かった。香港の『明報』(2月11日)が伝えた。
その生死は不明である。
 
 劉子栄は2014年7月におきた謎の空域管制空白事件に関連して査問される直前だった。
2014年7月時点に政治舞台をもどすと、おりから疑惑が沸騰していた周永康の逮捕、拘束が噂されていた時期と重なり、国外逃亡未遂事件がおきたとか、風聞が乱れ飛んだ。
 
 当時、劉子栄は総参謀部作戦部空管局長を兼任しており、空域管制上で、突如飛行禁止が通達され、大物の逃亡劇かという謎の事件が発生したことの責任を問われていたのだ。
 同年7月14日午后から夕方にかけて上海と北京の空域が数時間にわたって「管制不能」という名目の下、数百機が空港に待機を余儀なくされた事件であった。
 
 数日後に当局は「軍事演習だった」などととってつけた理由を発表したが、誰も信じなかった。
中央でおきている政変にむすびつく何かが起こったと言われた。
 逃亡未遂事件の主役は当時から周永康といわれたが、かれは前年2013年10月の石油大学創設60年記念行事に姿を現して以後、公の場には出ておらず、自宅軟禁の疑いがもたれていた。
 
党が正式に周永康の査問を発表したのは謎の飛行禁止事件から二週間後の2014年7月29日である。
 
 このミステリアスな事件は「第二の林彪事件か」と中華圏のマスコミを賑わせた。林彪は航空機でモンゴル経由ソ連への逃亡を図ったが、内蒙古省で搭乗していた飛行機が墜落、死亡したとされる。
 
 2015年2月9日、四川省マフィアのボスで、周永康の悪事に加担した劉漢が処刑された。
劉は周の息子らと組んで、あくどい稼ぎをやりのけ、不正な土地入手転売から、派手な鉱区開発など悪名を馳せ、好き勝手なビジネスで四川省を我が者のように支配したが、五件の殺人が立証され、子分の四人とともに死刑となった。
 周永康の外堀は埋まった。
 
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)「中国経済の崩壊」が予測されて久しいのですが、まだ崩壊しない。そればかりか、上海株式は上昇しています。これらの事象をみていますと、宮崎さんの予測とは逆のことが起きていますね。
   (HI生、名古屋)
 
 
宮崎正弘のコメント)世界第二位のGDPを誇る中国は巨大ゆえに、一夜で潰えることはありません。しかし不動産バブルは瓦解しており、デベロッパーの倒産が連鎖しています。銀行は不良債権を糊塗するために、壮大なごまかしをやっており、そのあおりで真実の公開に頬被りした米国の四大監査法人は罰金を支払いました。
中国人民銀行など金融当局は預金準備率を引き下げ、理由のない緊急貸し出しを数回もおこない、さらに大手企業の債権デフォルトを予防するために、「謎の投資家」がつぎつぎと登場したり、あらゆる手段を講じて防戦中です。
 何回か指摘しましたが、中国経済は危殆に瀕しているにもかかわらず、まだ持っているのは外国企業からの直接投資がまだ続いているからです
 そして米国のFATCA発効により、世界のタクスヘブンに逃げていた巨額不正資金の一部が「外国籍」を装って中国に環流しているため、上海株式があがっているのです。
破裂は秒読みですが、これを回避するために次に国務院が打ち出すのが稀有壮大というより破滅へ向かっての世紀の賭け、すなわち都市化プロジェクトです。
 ゴーストタウンをまた増やすだけのことですが、経済成長維持のトリックをしばらく中国は続けざるを得ないのです。
 まり中国経済は事実上破綻しているが、壮大なトリックで外国投資がつづき、未曾有のごまかしをやっているのが実態です。