パルデンの会

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テロと戦おうという姿勢を批判するヒトたちはいちど遭遇してみればいいと思う私は過激だろうか。行ってみろよ、戦場に。ばあか



 勝谷誠彦氏の有料ブログより転載

2015年11月17日号。<テロと戦おうという姿勢を批判するヒトたちはいちど遭遇してみればいいと思う私は過激だろうか。行ってみろよ、戦場に。ばあか>。


 3時起床。尼崎市の自宅。
 最近あまり東京の「本宅」にいない気がする。軽井沢も尼崎も実に快適で、実は東京のそれを上回っているのかも知れない。ラジオの仕事さえなければもう尼崎に帰ってきてもいいのかなあ。しかしそうなると、軽井沢に行く機会が減る気もするし。幸いなことに(不幸なことに?笑)天涯孤独の私には「家庭の維持費」がない。だから家を3つ持って好きなように渡り歩いているのである。正確には「持って」いるのは自分で建てた軽井沢だけだけれども。
 いつものように夜明け前に新聞を買いにコンビニに行く。振り返る路の先には実家があるのだ。ここで私はずっと「今日は寄ろうかどうしようか」と考えていた。しかし、今朝、ふと、行ってももう父はいないのだと切なくなった。弟一家が頑張ってくれているが、そうなるともう「弟の家」である。「父の家」の時は何割か私が居候してもいいという甘さがあったが、代がわりするとなんだか申し訳なくなる。父は今日も病院で強靱な生命力で意識がないままに頑張っているのではあるが。

 フランスのテロは「自由主義世界対テロリスト」の「戦争」様相を帯びてきた。これを「対イスラム」としてしまってはいけない。16億人いるイスラム教徒のほとんどは穏やかな人々だ。そもそもイスラムを掲げてテロを行う連中をもっとも憎んでいるのは、こうした人々だと言っていい。この戦争は「世界大戦」である。好むか好まないかは別にして日本国は「自由主義連合国」の一員にしっかりと加えられている。私はもちろん進んでそうならなくてはいけないと考えているのだが。つまりは私たちは「戦時体制」をとらなくてはいけないということだ。
 空港などでよく昔は「テロ防止のために警備を強化しています」という表示があった。最近はとんと見かけないのかもう慣れてしまって見過ごしているのか。今のような時こそ、大きな活字でもっと張り出さなくてはいけない。以前も触れたが、こういう時にはサブマシンガンを持った迷彩服の兵士が空港に増える、というのが世界の常識だ。ヌルい民間の警備員がダラダラとその辺にいるこの国が、なぜまだ安全なのかということの方が、私には不思議でならない。
 現場がついていけていないのだが、我らが首相はむしろ相手を挑発している。
 <首脳会合の初日終了 安倍首相、「テロ根絶に積極的に取り組む」表明/テロ資金根絶へ対策強化へ>
 
http://www.sankei.com/economy/news/151116/ecn1511160008-n1.html
 <15日夜に開かれたテロ問題を話し合うセッションでは、テロ防止には、資金の流れを食い止めることが重要との認識を共有。テロ資金対策を担う国際機関「金融活動作業部会」(FATF)の指針に基づき、各国は一段の対策強化に乗り出す方針だ。
 安倍晋三首相は会合で「資金源を絶つという点が最も重要だと考えている。日本としては、対処能力向上支援や暴力的過激主義対策などを通じ、国際社会のテロ根絶に積極的に取り組んでいく」と述べた。>
 以下などまさに「一心同体」を宣告しているようなものだ。さすがの私も「これは言いすぎたかなあ」とヒヤリとした(苦笑)。
 <安倍首相「日本はフランスとともにある」 仏大統領にお見舞いのメッセージ>
 
http://www.sankei.com/politics/news/151114/plt1511140029-n1.html
 <ここに日本国政府および日本国民を代表し、フランス政府およびフランス国民の皆様に連帯の意を表明します。また、全ての犠牲者およびそのご家族の方々に心から哀悼の意を表するとともに、負傷者の方々に心からお見舞い申し上げます。この困難な時に、日本はフランスとともにあります。>
 間違いなくテロリストはカチンと来ていますね。ここまで言った以上は日本国は最高度の「ガード」をするべきなのだ。法的にはそんなものはないが自衛隊に対して「治安出動の準備をするように」という政府高官のコメントくらいあってもいいのではないかと私は思う。こういうのが「ソフト面でのテロ対策」なのである。
 ところが。この国の仰天すべきことは、これに対して以下のような反応をする連中がいることだ。脳が腐った奴らがいるとはわかってはいたが、さすがに私は驚きましたね。
 <「テロ防ぐ最良方策は、安倍をやめさせること」?/仏テロでなぜか首相バッシングが起きる>
 
http://www.j-cast.com/2015/11/16250769.html
 <安倍首相は、2015年11月14日にテロが発生した後、オランド仏大統領にあてて、こんなお見舞いメッセージを出した(前出・この部分、著者補足)。ネット上では共にテロと戦う姿勢を示すのは当然だ、と支持する声は多い。その一方で、日本が有志連合に加わると見られ危険だ、と批判する向きもある。
 背景には、安倍首相が戦争をしたがっているという根拠不明な見方があるようだ。集団的自衛権を認め、安保法案まで通したことは、その表れだというのだ。日本人2人が殺された人質事件で、安倍首相がイスラム国を挑発したと非難され、安倍首相のせいで日本が狙われているという見方はなくならない。>
 死ねば。そういう奴らは、テロで。ただの少数派ではないということを示すために、もうひとつ引いておく。
 <安倍氏/一致団結してテロを非難!/テロ対策強化!/やはり戦争法案は間違っていた>
 
http://blogos.com/article/144885/
 <今までフランスはテロ対策をしてこなかったのですか。日本でのテロ対策とは一体、何をしようというのですか。
 結局、「テロ対策強化」という言葉が目指すところは国家による国民の監視だけです。 そして、テロの危機を煽ることによって、安倍自民党が自らの政権基盤を強化しようという姑息な目的がありますし、それを憲法「改正」による緊急事態条項の導入につなげることができれば、安倍氏にとって願ったり適ったりでしょう。>
 まあ、こちらは本当のキ印というべきなのだろうけれども。「おまわりさんがいるからと言って、ドロボーがなくなりましたか?」。いや、なくなりはいないよ。しかしおまわりさんがいないととんでもない社会になってしまうでしょうよ。この雑文、引用するのは紙幅の無駄なのであとひとつくらいにしておくが「頭の悪い左巻き」がいかにどしがたいかを示すテキストとしてはまことによく出来ている。そう「頭が悪い」んですよ。ろくに教育も受けてこなかったくせにオノレの狭い視野で見たことが真実だと思いこむ。それが馬鹿の連鎖でどんどんつながっていって妄想になる。「知識」のルーツは小学校、いやそれはひどいか、まあ中学校の教科書レベルなんだよな。そのあたりでアタマが左に曲がってしまったのだろうが。紙幅のムダだがひとつだけ引いておく。
 <外国への武器の輸出は論外として、親米国家というだけで、その国の人権状況を無視した肩入れはとんでもないことです。
 中国や北朝鮮に対しては、「人権が~」なんて言っているのも露骨な政治的な動機に基づくものであって、それは米欧諸国の中東政策をみれば一目瞭然です。
 少なくともイスラム教に名を借りた人権侵害(女性だけを虐げていること、石打などの死刑方法、体刑、死刑の濫用など)を行っているサウジアラビアのような国々の人権状況を欧米諸国は問題にしていないわけです。これでは中東の人たちにとっては欧米諸国が親米独裁国家を通じて中東の人たちを虐げているのと全く変わりません。>
 う~ん。馬鹿に情緒的な反米が加わっているんだなあ。支那北朝鮮で現実に苦しんでいる人々を救うことこそ「人権屋」がもっともするべきことではないのかい。本質的なことを書いておく。サウジアラビアはもっともイスラム教を嫌っている国です(笑)。やりたいのは王室による独裁の維持だけであって、それにイスラムを利用しているのだ。もっとも恐れているのは、イランのようなイスラム革命が起きることだ。そうでないと、イスラム嫌いのアメリカと握っていることが理解できないでしょう。なんでそんなこともわからないのかな。
 この日記ではささやかではあるが「教養を身につけよう」という論陣を張ってきた。いま触れたようなことはそれである。教養と知識はまた違う。イスラムについてそれなりの即物的な本は出ている。しかしイスラム教の本質に触れるけっこうしんどい本を読んでおかないと、そこから先はわからない。ひょっとするとイスラムを標榜しているあっちの国の連中すら、そこまでは知らないのではないかと、最近の私はしばしば思う。イスラム教徒というと、何だか深遠な奥義に達しているような錯覚に私たちは騙されている。日本のナントカ学会の連中だって法華経をすべて理解しているヒトなど、まずいないでしょ(笑)。お経をマジメに読み始めて「いやこれは難儀だな」と私は思ったのだ。「呪文としてのお経」と「哲学としてのお経」はまったく違う。後者まで理解した「高僧」という人々がなるほど名前を遺すはずだとわかった。

 わが恐るべき工作員網は全世界に張りめぐらされていてCIAやMI6には負けるかも知れないがひょっとして日本国の情報機関には勝っているかも(笑)。確実に言えるのは支局を展開しているいくつかの大マスコミよりは強いということだ。しかし、これは驚いた。
 <山口組系会長殺害/両手両脚を縛られる/複数の犯行か>
 
http://mainichi.jp/select/news/20151116k0000e040181000c.html
 <指定暴力団山口組の直系組織で三重県四日市市に本拠を置く「愛桜(あいおう)会」の菱田達之会長(59)が15日夕に同市浜田町の会長別宅で遺体で見つかった事件で、遺体の両手と両脚を縛るのに使われたとみられる結束バンドが現場に残されていたことが同県警の調べで分かった。県警は1人では縛るのは難しいとして、複数犯により殺害された可能性もあるとみて調べている。>
 「ヒシ」(山口組)は割れても抗争をしないというのが、その業界の見方であった。でもね「枝葉」はどうなるかわからんで、と私は見ていた。はたして「枝」でそうなった。ここまでは昨日の『ザ・ボイス』でも喋っていたのである。そのあと驚愕のメールが来た。引用を許していただきたい。
 <四日市山口組の幹部殺人事件我が家の隣でした。本日夕方帰宅したところあたりが厳戒態勢で驚きました。隣が会長の別宅だったことも知らずでした。なんとも町内がピリピリしています。いきなり警察の事情聴取を受けましたが金曜から家を空けていたのでピンと来ません。現在我が家は警察の黄色いテープの内側なのでマスコミは来ませんが今後の対応をどうするか考えています。鑑識が出入りしている中扉があいていたので血まみれの現場も目にしてしまいました。>
 今回のパリのテロでも「現場近くにいました」などという工作員からのメールをいただいたが、さすがにこれは驚いた。週刊誌記者だった時代ならば「よしっ」というところだが。気をつけて下さいね。そこは組事務所ではないからいいと思うけれども、タマをとられたらかならず取り返すのが極道の掟です。最近はそこまで根性がないから、むしろガラス割り(銃弾を撃ち込む)の方が危ないかな。やはり警戒した方がいいでしょう。
 よく新聞記者などに「どうしてそんなに情報を持っているんですか。工作員て何ですか?」と言われるが「ひ・み・つ」と答えている(笑)。あなたや、あなたは、私とみなさんの財産である。ありがとう。


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