~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成28年(2016)6月4日(金曜日)弐
通算第4919号
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
***********************
6月2に、ウィーンで開催されていたOPEC総会は、またもや減産合意に到らず、市場では原油相場が下落した。
プーチンは原油の値上げを待つが、OPEC参加国ではない。しかし「OPECは死んだ」と言っている。
それなら誰が得をしたか?
650億ドルにものぼる債務を抱えるベネズエラは、デフォルトが刻一刻と近づいている。最大の債権者は中国である。
海外純資産3兆ドルなどと豪語してきた中国だが、その中味は「不良債権」の山、ベネズエラのデフォルトで、もっとも被害がでるのは、中国だろう。
サウジアラビアは、複雑にして怪奇。もともとサウジの戦略は競合相手のシェールガス開発を潰すことにあり、米国のシェール開発プロジェクトは軒並み頓挫中だ。
出資してきた日本の商社も数社が1000億円から2000億円以上の損害を被った。
これはサウジが減産に応じないことによって、世界市場で原油代金が下落しつづけ、1パーレル30ドル台にまで落ちた。
米国のシェールガスは競争力を失う。
原油減産を続行するとベネズエラなど悲痛な叫びが大きくなり、資源立国である新興国家群全体の経済が沈下を予備なくされる。それでもお構いなし、強硬な方針を堅持するために、妥協的姿勢を示してきたアル・ナイミ石油省を解任した。サウジの主導権を握るのはモハメド・サルマン副皇太子である。
サルマンは反米姿勢に急傾斜し、同時にモスクワを何回か訪問し、ロシアとの教義も深めている。
ここに新しい主役が登場した。
イランである。イランは米国からの経済制裁を解かれるや、増産に踏み切ったのだ。イランの原油生産は一日400万バーレルで、現時点で350万バーレル強にまで恢復させている。
したがってイランが増産を続ける限り、OPEC合意は達成不可能である。
原油価格低迷が続けば、ロシア経済の浮上も遅れ、サウジアラビアは国債を発行し、アラムコの株式上場となり、付随してUAE(アラブ首長国連邦)など、大型プロジェクトが連続して中断に追い込まれている。
自業自得ともいえる。
○○○み○○○や◇○◇ざ◇○◇き○△□
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 しょひょう BOOKREVIEW
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
藤岡信勝編『国連が世界に広めた慰安婦=性奴隷の嘘』(自由社)
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
中国、韓国の謀略、すなわち政治宣伝戦争の舞台はジュネーブだった。
国連欧州本部が日本を貶める世紀の大謀略の震源地なのだ。この事実に着目し、ジュネーブに乗り込んで反日NGOの策動を暴いた日本人たちがいる。その勇気ある行動の記録が本書である。
過去二年に亘って、慰安婦問題の真実を訴えた国民運動の全てが本書には収められている。
とくに国連という虚妄の組織を政治利用する勢力がジュネーブに意図的に集まった、ロビィでうごめき、しかも、その反日運動の温床ともなった国連に世界最大の献金をし続けるお人好し日本。
あまつさえ日本の政治家どもの「国連信仰」、「国連第一主義」という愚かしさは、日本外交を精神的にも蝕んでいる。
「コクレン」をお経のように唱える様は、恰も「ヘイワ」、「ヘイワ」と念仏を唱えさえすれば敵国からの侵略がないという、カルトのような信仰でしかない。
ケンポウキュウジョウヲマモレ?
馬鹿も休み休み言え、って。
さて拉致された慰安婦だとか、軍が関与する強制連行はなかった。このことは過去の愛国者等の運動によって完膚無きまでに証明されたが、その事実経過にはお構いなしで、宣伝を続ける悪質さの源泉とは何なのか。
要するに歴史戦争、宣伝戦争、法廷戦争を持続するかれらの考え方とは、そうして日本を貶め続ければ、日本人の精神が蝕まれ、精神そのものが脆弱化し、日本人は敵に従属的となる。
これは戦争の原則から言えば直接の侵略ではなく、間接侵略であり、とどのつまり、中国も韓国も、かれらの安全保障の一環として日本に仕掛けている戦術として捉えることが必要である。
本書を読めば国連のからくり、反日活動家たちの戦術が飲み込める。貴重な一冊である。
◇◇◇
平成28年(2016)6月4日(金曜日)弐
通算第4919号
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
OPEC減産合意ならず イランが増産を目指し、サウジはにんまり 大減産による原油値上げに期待したベネズエラの悲痛な叫びも虚しく
***********************6月2に、ウィーンで開催されていたOPEC総会は、またもや減産合意に到らず、市場では原油相場が下落した。
プーチンは原油の値上げを待つが、OPEC参加国ではない。しかし「OPECは死んだ」と言っている。
それなら誰が得をしたか?
650億ドルにものぼる債務を抱えるベネズエラは、デフォルトが刻一刻と近づいている。最大の債権者は中国である。
海外純資産3兆ドルなどと豪語してきた中国だが、その中味は「不良債権」の山、ベネズエラのデフォルトで、もっとも被害がでるのは、中国だろう。
サウジアラビアは、複雑にして怪奇。もともとサウジの戦略は競合相手のシェールガス開発を潰すことにあり、米国のシェール開発プロジェクトは軒並み頓挫中だ。
出資してきた日本の商社も数社が1000億円から2000億円以上の損害を被った。
これはサウジが減産に応じないことによって、世界市場で原油代金が下落しつづけ、1パーレル30ドル台にまで落ちた。
米国のシェールガスは競争力を失う。
原油減産を続行するとベネズエラなど悲痛な叫びが大きくなり、資源立国である新興国家群全体の経済が沈下を予備なくされる。それでもお構いなし、強硬な方針を堅持するために、妥協的姿勢を示してきたアル・ナイミ石油省を解任した。サウジの主導権を握るのはモハメド・サルマン副皇太子である。
サルマンは反米姿勢に急傾斜し、同時にモスクワを何回か訪問し、ロシアとの教義も深めている。
ここに新しい主役が登場した。
イランである。イランは米国からの経済制裁を解かれるや、増産に踏み切ったのだ。イランの原油生産は一日400万バーレルで、現時点で350万バーレル強にまで恢復させている。
したがってイランが増産を続ける限り、OPEC合意は達成不可能である。
原油価格低迷が続けば、ロシア経済の浮上も遅れ、サウジアラビアは国債を発行し、アラムコの株式上場となり、付随してUAE(アラブ首長国連邦)など、大型プロジェクトが連続して中断に追い込まれている。
自業自得ともいえる。
○○○み○○○や◇○◇ざ◇○◇き○△□
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 しょひょう BOOKREVIEW
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
国連を舞台に暗躍する反日集団、面妖なNGOの実態とは おそるべき国際謀略をあばいた勇気ある活動の全記録
♪藤岡信勝編『国連が世界に広めた慰安婦=性奴隷の嘘』(自由社)
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
中国、韓国の謀略、すなわち政治宣伝戦争の舞台はジュネーブだった。
国連欧州本部が日本を貶める世紀の大謀略の震源地なのだ。この事実に着目し、ジュネーブに乗り込んで反日NGOの策動を暴いた日本人たちがいる。その勇気ある行動の記録が本書である。
過去二年に亘って、慰安婦問題の真実を訴えた国民運動の全てが本書には収められている。
とくに国連という虚妄の組織を政治利用する勢力がジュネーブに意図的に集まった、ロビィでうごめき、しかも、その反日運動の温床ともなった国連に世界最大の献金をし続けるお人好し日本。
あまつさえ日本の政治家どもの「国連信仰」、「国連第一主義」という愚かしさは、日本外交を精神的にも蝕んでいる。
「コクレン」をお経のように唱える様は、恰も「ヘイワ」、「ヘイワ」と念仏を唱えさえすれば敵国からの侵略がないという、カルトのような信仰でしかない。
ケンポウキュウジョウヲマモレ?
馬鹿も休み休み言え、って。
さて拉致された慰安婦だとか、軍が関与する強制連行はなかった。このことは過去の愛国者等の運動によって完膚無きまでに証明されたが、その事実経過にはお構いなしで、宣伝を続ける悪質さの源泉とは何なのか。
要するに歴史戦争、宣伝戦争、法廷戦争を持続するかれらの考え方とは、そうして日本を貶め続ければ、日本人の精神が蝕まれ、精神そのものが脆弱化し、日本人は敵に従属的となる。
これは戦争の原則から言えば直接の侵略ではなく、間接侵略であり、とどのつまり、中国も韓国も、かれらの安全保障の一環として日本に仕掛けている戦術として捉えることが必要である。
本書を読めば国連のからくり、反日活動家たちの戦術が飲み込める。貴重な一冊である。
◇◇◇