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元自衛艦隊司令官が警告「米朝戦争、空爆のタイミングはこの時期」


自衛艦隊司令官が警告「米朝戦争、空爆のタイミングはこの時期」

1/18(木) 10:00配信
現代ビジネス
 かつて自衛艦隊を率いていた司令官が、ついに重い口を開いた。日本の正月気分も吹っ飛ぶ、米朝の「いまそこにある危機」。半年以内にやって来る朝鮮有事で、日本を脅かす「3つのリスク」とは――。
4月か、7月か
 昨年は、米トランプ政権と北朝鮮金正恩政権の敵対関係が、刻々とエスカレートしていった一年でした。

 暮れの12月22日にも、アメリカ主導の北朝鮮に対する追加制裁決議が、国連安保理で採択されました。

 これは、石油精製品の北朝鮮向け輸出を9割カットし、機械、電気機器、鉄鋼なども輸出禁止とする。かつ北朝鮮からの農産物、食品、木材などの輸入も禁止するという大変厳しいものです。

 これに対して北朝鮮は猛反発。金正恩委員長は12月23日、「社会主義強国建設のため、大胆で大規模な作戦を、さらに一層、果敢に展開していく」と演説しました。

 すなわち、再び核実験やICBM(大陸間弾道ミサイル)発射実験を行うことを示唆したのです。実際、長距離弾道ミサイル「火星14」と「火星15」は、核弾頭を積んでアメリカ本土まで届くことを、いまだ実証できていません。

 こうした中、'18年の北朝鮮情勢は、悲観的にならざるを得ません。私はかなり高い確率で、アメリカが北朝鮮空爆すると見ています。トランプ大統領の堪忍袋の緒が切れるのです。

 韓国では来月9日から25日まで、平昌オリンピックが開催されます。続いて3月9日から18日までがパラリンピックです。

 しかしアメリカ軍は、毎年春に行っている大規模な米韓合同軍事演習を、オリンピック終了後の3月2日から4月24日まで行うと、昨年末に発表しました。

 韓国の文在寅政権としては、パラリンピックが終了するまで、合同軍事演習の開始を待ちたかったことでしょうが、アメリカ側が押し切った格好です。

 春の米韓合同軍事演習は、両軍合わせて数十万人の兵士が参加する実戦型の演習です。

 アメリカ軍が北朝鮮空爆する際、何より警戒するのが、北朝鮮からの反撃で、特に、北朝鮮が公言している「ソウルが火の海になる」ことを避けねばなりません。

 38度線の北側から韓国に向いている砲門が5000門あるとして、そのうち4800門くらいは、先制攻撃で叩いてしまう必要があります。それには、演習という名目で大軍が朝鮮半島に繰り出しているこの時期が一番、好都合なのです。

 そのため情勢が緊張する今年は、演習に見せかけてそのまま実戦に突入する可能性もあります。

 しかし、合同軍事演習の期間中は、北朝鮮側も最大限の警戒態勢を敷いているので、その点では奇襲攻撃にふさわしくありません。

在韓邦人救出を巡る攻防
 私は、北朝鮮空爆の可能性が最も高いのは、真夏の7月頃と見ています。

 この頃、いよいよ北朝鮮が、アメリカ本土まで届く核ミサイルを完成させたと、トランプ政権が判断。またアメリカ軍も、北朝鮮の核やミサイルの保管場所、開発工場や発射台の場所などを、ほぼ正確に掴んでいることでしょう。

 11月に中間選挙を控えたトランプ大統領も、夏に北朝鮮を攻撃することは、政権支持率を浮揚させるために、もってこいのタイミングです。

 アメリカ軍の目的は、北朝鮮との全面戦争や金正恩政権の打倒ではありません。あくまでも、アメリカ本土を照準に収めるに至った北朝鮮の核とミサイルの関連施設を空爆することです。

 奇襲攻撃はある日突然、北朝鮮時間の深夜に決行されるはずです。空母3隻が、闇に紛れて時速55kmの最高速度で朝鮮半島の東西両岸に向かう。サイバー攻撃を仕掛けて、朝鮮人民軍の指揮系統を無効化させる。そして潜水艦、戦略爆撃機とともに空母護衛のイージス艦から、1000発以上のミサイルを撃ち込むのです。

 続く搭載攻撃機からの集中精密爆撃により、一夜にして、北朝鮮の核ミサイル関連施設を全滅させる作戦です。

 アメリカ軍が奇襲攻撃を敢行する場合、日本に通知が来るのは、おそらく決行の5時間から10時間くらい前だと思います。あまり早く通知すると、北朝鮮側に情報が漏れてしまうリスクがあるし、逆に遅れると、同盟の信頼関係にヒビが入るからです。

 '17年の安倍総理トランプ大統領の蜜月関係を見る限り、日本にはきちんと事前に通知してきます。

 アメリカ軍による奇襲攻撃が開始されたら、自衛隊としては、迫り来る3つのリスクへの緊急対応を取ることになります。

 第1に、最も緊急を要するのが、在韓邦人の救出です。

 在韓邦人は現在、約3万8000人ですが、旅行者なども含めると、5万~6万人に上ります。

 これだけ多くの日本人を短時間に救出するのは至難の業です。そのため、北朝鮮リスクが高まってきた時点で、韓国旅行は避けてほしい。また、在韓邦人の方々も、帰国できる人から、どんどん帰国してほしい。

 理想は、アメリカ軍の空爆時に、民間の在韓邦人がゼロという状態です。しかし、そうもいかないでしょう。

 実は昨年来、日本政府は韓国政府に対して、有事の際の自衛隊機や艦艇の韓国派遣を要請しているようです。

 しかしいまのところ、文在寅政権は、これを強硬に拒否しています。韓国としては、前世紀の35年にわたる日本の植民地支配の苦い経験があるので、自衛隊だけは絶対に自国の領土に入れたくないのです。

 そのため、今年も引き続き、日韓の政府間交渉が、水面下で行われるはずです。自衛隊のC-130輸送機を10機派遣して緊急搭乗すれば、一度に1000人くらいの邦人を救出できます。

 ヘリコプターを搭載した護衛艦を派遣しても、やはり1000人くらい乗せられます。自衛隊を挙げてピストン輸送すれば、日韓は目と鼻の先なので、邦人保護は十分可能です。

特殊部隊の上陸を阻止せよ
 第2のリスクは、北朝鮮から日本本土に飛んでくるミサイルです。

現代ビジネス
 これは周知のように、洋上のイージス艦と、地上のPAC3の2段構えで迎撃します。さらに、昨年末に閣議決定しましたが、'23年度までにイージス・アショアを地上に2基配備し、3段構えの迎撃態勢にします。

 私は海上自衛隊出身なのでよく分かっていますが、イージス艦が洋上で一年365日、北朝鮮を見張るというのは、本来の海上作戦ではありません。1隻で60日の任務が限界だし、これによって他の任務に支障が出ます。

 そのためにも、地上にイージス・アショアを配備することは、理にかなっているのです。

 イージス・アショアの配備まで、あと5年も待てないのではという声もあるでしょう。その意見はもっともですが、私は現実的に見た時、北朝鮮のミサイルが日本列島に落ちる確率は、極めて低いと思っています。

 それは、北朝鮮が日本へ向けてミサイルを発射することは、金正恩政権にとって意味がないからです。

 日本各地に米軍基地がありますが、もし北朝鮮在日米軍基地にミサイルを撃ち込めば、その時点でアメリカは北朝鮮に対する全面戦争に打って出ます。

 そうなれば、金正恩政権は崩壊するわけで、そのような自爆行為を、金正恩委員長が決断するとは思えません。

 昨年夏、北朝鮮メディアが「日本の本土を狙っている」と恫喝したのは、心理戦の要素が強いのです。つまり、日本を恫喝することによって、日本国内で反戦ムードを高め、同盟国アメリカの攻撃に反対するよう仕向けるという作戦です。

 第3のリスクは、日本に押し寄せる難民船です。昨年末、何十隻もの北朝鮮漁船が日本海沿岸に漂着し、大きな社会問題となりました。

 有事の際に押し寄せてくる難民船には、2種類のリスクがあります。一つは純粋な難民の問題で、警戒すべきは難民がもたらす犯罪や疫病です。

 もう一つは、難民に紛れて、朝鮮人民軍の特殊部隊が日本に上陸してくることです。彼らは化学兵器生物兵器を保持しているかもしれない。

 そのため、自衛隊海上保安庁が協力して、まずは難民船を救助するとして洋上に留め置き、徹底した検査を行うことが大事です。その上で、純粋な難民だけを上陸させ、一時的に収容する。

 ともあれ、有事の際に日本人の生命と安全を守るのは、アメリカ軍ではなく自衛隊です。自衛隊は全力を尽くして任務にあたります。

 重ねて言いますが、今年はアメリカ軍が北朝鮮を空襲する朝鮮有事の年になります。

 誰も有事は望みませんが、このまま北朝鮮を放置しておくと、日本も含めた世界に大禍をもたらす。そうした現実を、われわれは理解しておくべきです。

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香田洋二(こうだ・ようじ)
1949年徳島生まれ。防衛大卒業後、海上自衛隊入隊。自衛艦隊司令官を経て'08年退官。新著『北朝鮮アメリカと戦争する日』が話題に
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 「週刊現代」2018年1月20日号より
香田 洋二

米国防長官「戦争計画もある」 北朝鮮関係国の外相会合

1/18(木) 11:33配信
朝日新聞デジタル
 米国のマティス国防長官が、16日にカナダ・バンクーバーであった北朝鮮関係国外相会合に先立つ夕食会で「(米軍は)準備をしており、戦争計画(War Plan)もある」と語っていたことがわかった。出席者が明らかにした。米国の強い意思を改めて示すことで、北朝鮮を牽制(けんせい)する狙いがあったとみられる。

 出席者によると、15日夜の夕食会であいさつしたマティス氏は、朝鮮戦争で国連軍に部隊を派遣した国や日本など20カ国の外相らを前に「もしも今回の外相会合でうまくいかなければ、次は防衛相会合だ」とも述べた。また、北朝鮮の核・ミサイル開発問題について「今回の外相会合で決着をつけて欲しい」と強い期待感も示したという。

 日本政府の説明によると、夕食会では、軍事面での関係国の連携が外交努力を通じた北朝鮮への圧力強化を進めるうえで重要な要素になることを確認したという。

 16日の外相会合では、制裁強化を含めて北朝鮮に引き続き圧力をかけていくことを確認。会合後、河野太郎外相は記者団に「(会合では)対話ムード、融和ムードは一切なかった」と述べ、外相級の次回会合の可能性について「この会合は1回限りだ。2回目はない」と明言した。