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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和四年(2022)2月27日(日曜日)参
通巻7235号
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もう一つの「西アジア・クアッド」が誕生へ
米国が根回し、イスラエル、UEA、そしてインドが自由貿易圏
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昨秋、UAEをイスラエルのヘルツォグ大統領が訪問した。UAEは急速に親イスラエル路線に傾斜している。アラビア半島の周辺で国際政治の枠組みが地殻変動的にイランを囲む形で進んでいる。米国筋はこれを「西アジア・クアッド」と位置づけている。
また同大統領はウクライナを訪問し、「われわれはウクライナを愛している。けれども米露の対立関係には巻き込まれたくない」と述べた。つまりロシアのウクライナ侵攻があっても中立を保つという意味である。しかし非公然にイスラエルはウクライナに傍聴器具などを供与した、らしい。
すでに十七世紀からウクライナにおいてもユダヤ人は虐待され、ホロコーストでは夥しい犠牲があった。そのウクライナ国民自身がスターリンによって餓死、虐待、シベリア送りとなった。
生き残ったユダヤ人はキエフ、オデッサに住み着き、とくにオデッサはジュータウンと呼ばれた一角があった。ソ連崩壊後、凄まじい数のユダヤ人はイスラエルに移民した。ロシアからの移民だけでも百万をこえて独自の政党を結成した。ウクライナが経済的に落ち着きを見せた90年代後半から、イスラエルから舞い戻ったユダヤ商人らはオデッサを拠点にビジネスを展開してきた。今回の危機を前に相当数が再出国している。
嘗てのような「ユダヤ人殲滅、イスラエルに死を」という絶叫は声が低くなった。周辺地域ではイランの核脅威が増大し、またイエーメンにおけるイランの代理人フウシや、PLOの穏健路線からはみ出してイランの支援をうけるハマス、ヒズボラを別にすれば、アラブ周辺一帯は、イスラエルとの共存を模索しはじめた。
インドは元より胡椒貿易の時代から帆船をかって中東から東アフリカとの交易に従事して栄光のムガール帝国を築きあげた。
したがって米国主導でイスラエル、UAE、インドの別のクアッドが形成されつつあると専門筋は推定している。
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