部分的動員に…ダゲスタン共和国で抗議の輪広がる
ロシアのプーチン大統領が発動した部分的な動員令に対し、南部のダゲスタン共和国で抗議の輪が広がっています。経済的にも苦しい地方の不満が爆発した形です。 ロシアの複数の独立系メディアによりますと、25日午後、ダゲスタン共和国中部のエンディレイ村で動員を阻止しようと村人らが道路を封鎖し、対応にあたった治安当局が空に向かって威嚇射撃する様子がSNS上に拡散されました。 ダゲスタン共和国の首都マハチカラでも抗議デモが発生し、多くの女性が街に繰り出して警官らと衝突しました。 ダゲスタン共和国のセルゲイ・メリコフ首長は「動員に間違いがあった」と自らのSNSに投稿しました。 学生や兵役経験のない人など対象外の人が動員された場合は直ちに修正されるべきだと説明し、抗議の沈静化を図りましたが、デモの勢いは収まっていません。
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ロシア、部分動員令への抗議デモ続く 拘束者2000人超える
[25日 ロイター] - ロシアでは、プーチン大統領がウクライナ侵攻を巡り21日に出した部分動員令への抗議デモが全土で続き、治安当局による拘束者は2000人を越えた。招集兵の戦地派遣が始まる中、状況を悲観した国民がフィンランドやジョージアなどを目指す動きも見られる。 独立監視団体OVDインフォによると、24日には33の町で計798人が拘束された。 政府系メディアからも批判的な声が上がる。国営放送RTのある編集者は、招集令状が対象条件と合致しない男性に送られるといった問題が「人々を激怒させている」と指摘した。 ロシア国防省は23日、「特定のハイテク産業や金融システムの稼働を保証する」ため、重要産業で働く人の招集を免除すると表明。IT、電気通信、金融のほか、「システム上重要な」報道機関などが対象とされている。 ニューヨークで開催された国連総会に出席しているラブロフ外相は24日の会見で、なぜこれほど多くのロシア人が出国しているのかと質問され、移動の自由があると指摘した。