2023-09-07 親中派の『アジア・タイムズ』(9月5日)は「これはSMICが7ナノ半導体に成功したからだ」と分析した。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 「宮崎正弘の国際情勢解題」 令和五年(2023)9月7日(木曜日) 通巻第7901号 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ SMICが7ナノ半導体製造に成功という情報 全量をファーウェイの新型iPhoneに供給********************************* 先週、中国でファーウェイが起死回生をはかって売り出した5Gアイフォン。中に使われた半導体は5G(第五世代)だとして注目を集めた。親中派の『アジア・タイムズ』(9月5日)は「これはSMICが7ナノ半導体に成功したからだ」と分析した。 業界の専門家は「似てはいるが、とても7ナノとは言えない」とする意見と、「成功した」とする分析に分かれる。 後者の理由は第一にSMICに残った台湾と韓国の優秀なエンジニアが数百人もいること。第二にオランダの半導体装置メーカーASLMが、米国の制裁前にすでに出荷していたという確証のない事情をあげ、第三にSMICの子会社のSMSCが2020年10月に10ナノ半導体製造に成功している」と三つ理由を挙げた。 7ナノは米国のインテルでもなかなかうまく行かない技術である。世界最先端の3ナノ半導体は現在、台湾のTSMCと韓国のサムソンしか製造に成功していない。 TSMCの熊本工場は28ナノの汎用製品である。日本勢はルネサスもキオクシアも40ナノで、台湾、韓国、米国に周回遅れである。 日本政府が3300億円の補助金を出して、いきなり2ナノを2027年に目ざすという「ラピダス」は、現在北海道千歳工場の起工をしたばかり、技術的にはIBMが設計図を提供し、またラピアスのエンジニア数十名をすでに米国で研修させている。最大のネックは「水」である。千歳の人口は十万。その生活水量に匹敵する水を、ラピダス工場は使用するが、新しい水源をいかに確保できるか、それが深刻な問題である。◎☆□☆み□☆☆□や☆◎☆□ざ☆□△◎き☆□☆◎